ナイトガードの正しい洗浄方法とは？注意点や保管方法も解説

ナイトガードは、就寝中に装着します。睡眠中は唾液の分泌量が減り、お口の中の環境が悪化するため、ナイトガードを洗浄しなければ雑菌が繁殖してしまい、ナイトガードの汚れや悪臭の原因になります。

もっとも手軽なお手入れ方法です。起きてナイトガードを外したら、水道水で洗い流します。指で優しくこするくらいでも汚れが取れます。

歯ブラシを使っても問題ありませんが、軟らかいタイプの歯ブラシでゴシゴシしないよう磨きます。力を入れたり研磨剤入りの歯磨き粉を使うと、ナイトガードに傷がついて傷に雑菌が繁殖しやすくなるおそれがあります。

ドラッグストアなどで販売されている専用の洗浄剤でナイトガードを洗う方法です。洗浄剤を使うことで汚れや臭い、雑菌を取り除くことができます。週1回ペースで使用するか、汚れや臭いが気になったときに使うとよいでしょう。

ナイトガードは、超音波洗浄器でも洗うことができます。超音波によって水を振動させ、細かい汚れまでしっかり取り除けます。
超音波洗浄器は眼鏡屋さんなどでもよく見かける装置で、歯科用の器具などを洗浄する際にも使われます。
市販もされており、1,000円から10,000円で購入できます。価格によっては品質に大きな差があると考えられるので、しっかり効果を得られるものか確認が必要です。

2024年7月 株式会社メディカルネット調べ

ナイトガードには、硬さが異なるハードタイプとソフトタイプの2種類があります。それぞれ保管方法が異なるので、お持ちのナイトガードに合った管理が必要です。

ハードタイプのナイトガードは吸水性がある素材で作られており、乾燥に弱いという性質があります。そのため、装着していない間は水の中に入れて保存します。水を張ったコップなどの容器にナイトガードを漬けておくことで、劣化を抑えられます。

洗い流したあとは、よく乾燥させておくことが大切です。ハードタイプのように水中で保存する必要はありません。通気性の良い容器などに入れて保管し、なくさないようにしましょう。

ナイトガードは熱に弱く、高温の場所に長く置いておくと変形してしまうおそれがあります。夏場の車内やストーブ付近のように温度が上昇するところは避けて、涼しいところ（冷暗所）で保管しましょう。直射日光が当たるところも変形する理由で、避ける必要があります。

洗浄頻度は、基本的に毎日が望ましいでしょう。睡眠中は唾液の分泌量が減るため、細菌が発生しやすくなります。それがナイトガードに付着し放置すると、臭いや汚れの原因になります。起きたらナイトガードを取り外してすぐに洗い、清潔な状態を保ちます。

毎日使えない場合は臭いが気になるようになったタイミング（おおよそ週1回程度）でできる限り使用しましょう。流水だけでは汚れが取れているか気になるという方は、洗浄剤も適宜使うことで気持ちよく使用できます。

中性洗剤（食器用洗剤など）のほか、重曹、醸造酢（ホワイトビネガー）、カスティールソープなどで代用できます。重曹は、ペーストにして歯ブラシで優しく磨く方法と、重曹水を作り浸け置きする方法があります。どちらの場合も、最後は重曹が残らないようにしっかり洗い流しましょう。

ナイトガードの洗浄を怠ると細菌が繁殖しやすくなり、汚れや口臭の原因となるほか、装着により虫歯や歯周病につながるおそれもあります。

基本的な洗浄方法は、日々の水道水による洗い流しです。指や柔らかい歯ブラシで優しく洗うだけで構いません。汚れや臭いが気になる場合は超音波洗浄器などで洗うこともできます。

ハードタイプとソフトタイプとでは、保管方法が異なります。ご自身で使用しているナイトガードの種類を確認し、適切に管理しましょう。洗浄と保管がしっかりできていれば、ナイトガードを使っていても口臭を気にすることはありません。