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【保存版】リテーナー(保定装置)の目的とトラブルまとめ

【保存版】リテーナー(保定装置)の目的とトラブルまとめ

矯正治療は装置が外れたら終わりではなく、リテーナー(保定装置)で歯や噛み合わせを維持させる期間があります。この期間を「保定期間」と言います。実はこの保定期間がとても大切。この期間の過ごし方によって矯正治療で整えた歯並びを維持できるか否かが決まるのです。ここではリテーナーの目的や種類、装着期間、なくした時や壊れた時のトラブル対処法についても解説しています。

これから矯正治療をはじめる方、リテーナーを使用中の方にとっても、知っていただきたい内容となっています。

更新日:2019/11/20

リテーナーの目的とは

リテーナー(保定装置)とは矯正治療を終えたあとの「後戻り」を防ぐための装置です

矯正装置を取り外した直後の歯は周囲の骨が安定していないため動きやすく、矯正治療前のもとの位置に戻ろうとします。これを「後戻り」と呼んでいます。

リテーナーは治療後の後戻りを防ぐ装置として、歯や周囲の組織を正しい位置に維持させることを目的としています。つまり、リテーナーは矯正で整った歯並びや噛み合わせをキープし、矯正治療の仕上げを担う大切な装置。この保定期間を経て「矯正が終了した」と言えるのです。

リテーナーの種類と特徴について

リテーナーは大きく分類すると2種類あり、治療前後の歯並びやお口の状態によって使用する種類が異なります。以下にて、それぞれの特徴を解説します。

固定式リテーナー(フィックスタイプ)

固定式タイプのリテーナーは「フィックスタイプ」とも呼ばれており、細い針金を歯の裏側に接着します。歯の裏側に針金を固定するので正面から見えないほか、取外しの面倒もありません。ただし、歯の裏側に固定されているため歯みがきが難しく、針金の周囲に歯垢が溜まりやすいことが欠点です。歯みがきを丁寧に行い、虫歯や歯周病の原因となる歯垢をよせ付けないよう十分に気をつける必要があります。

可撤式リテーナー(ベッグタイプ・ホーレータイプ)

可撤式のリテーナーは取り外しができることが特徴です。食事や歯みがきの時は外してきれいに清掃ができるのでいつでも清潔な状態を保つことができます。ワイヤーで歯を抑えプラスチックで歯茎を覆うタイプ(ベッグタイプ)や、後戻りがしやすい傾向がある前歯のみを抑えるタイプ(ホーレータイプ)、歯列全体を透明なマウスピースで覆う方法があります。

リテーナーの種類について詳しくはこちら

リテーナーの装着期間はどれくらい?

矯正治療によって移動した歯が元の位置に戻らないように、歯の周囲の骨や筋肉を安定させる期間を「保定期間」といいます。リテーナーはこの保定期間に使用します。

保定期間(リテーナーの装着期間)は個人差がありますが、一般的には矯正期間と同じくらいの期間が必要です。リテーナーを使いはじめの頃は、基本的に食事の時と歯みがき時を除く24時間の装着がより良いとされていますが、1年が経過した頃から「夜だけ」「寝るときだけ」「週2~3日だけ」というように徐々に装着時間を短くしていき、最終的には1週間のうち数時間程度の使用となるように装着時間を調整していきます。長時間リテーナーを装着しなくても、再び装着した際にきつく感じなければ歯並びは安定していると言えるでしょう。ただし、「後戻りのしやすさ」は、もとの歯並びの状態や口周囲の筋肉の状態、舌癖、生活習慣などの影響を受けやすいということを覚えておいてください。

リテーナーは一生使わなきゃダメ?

リテーナーの装着期間は個人差があり、なかには一生使い続けるケースもあります。また、歯や歯茎、顎の骨などは加齢とともに変化するもの。だからこそ長期的なリテーナーの継続がおススメなのです。お口の変化に合わせてリテーナーを微調整すれば、整った歯並びを維持することができるほか、後戻りのセルフチェックも可能。ちょっとした口腔内の変化にも気づきやすくなるため、モチベーションの維持にもつながるでしょう。保定期間が終了したあとも定期的に歯医者さんに通院し、後戻りのチェックを受けることもきれいな歯並びを維持する大切なポイントです。

【シーン別】よくある3つのトラブルと解決法

リテーナーが矯正後の後戻りを防ぐ大切な装置であることはお分かりいただけたかと思います。可動式のリテーナーは自分のタイミングで自由に取外しが可能なため、矯正治療が終わった解放感から、ついついリテーナーの装着をさぼりがちになってしまう方も多いのでは?

リテーナーをさぼってしまったら、うっかり失くしてしまったら、あるいは壊れてしまったらどのように対処すればよいのでしょうか。以下にて解決のヒントをご紹介します。

リテーナーをさぼった

まずはリテーナーを装着してみましょう。多少「きつさ」を感じても、以前と変わらず装着できれば後戻りが起きている心配はないでしょう。微細な歯の移動は再びリテーナーを装着することでリカバリーできます。歯の移動を軌道修正し、もとの正しい歯列に誘導することもリテーナーの役割のひとつです。

もしも、リテーナーの装着に「痛みを感じる」「浮いている」「ピッタリフィットしない」などといった違和感や痛みがある場合は、さぼった期間に「後戻り」が進んでしまったのかもしれません。リテーナーを装着していない期間が長ければ長いほど歯並びに影響が出てきます。状態によっては矯正治療のやり直しになる可能性もあるため、できるだけ早いタイミングで歯医者さんのチェックを受けてください。

リテーナーが壊れた

「ワイヤーが歪んでいる」「プラスチックが割れた」など明らかなリテーナーの破損はもちろんのこと、ちょっとしたヒビやたわみもできるだけ早いうちに歯医者さんに相談してください。リテーナーはきれいに並んだ歯並びや噛み合わせを維持できるように、お口にフィットするように作られています。ですから、僅かなヒビやヒズミ、ワイヤーのゆがみであっても歯並びに影響が生じる可能性があるのです。

小さな破損であれば簡単な修理で済むため、その日のうちに元通りに直せる場合もありますが、亀裂や歪みが大きくなればなるほど修理も複雑化し、一から作り直しとなる可能性も。現在お使いのリテーナーに何らかのトラブルがある方は無理に装着し続けず、できるだけ早めに歯医者さんを受診するのが得策です。

リテーナーを失くした

リテーナーが壊れてしまった時と同様に、失くしてしまった場合も至急歯医者さんに連絡しましょう。リテーナーを新調するに際しある程度時間を要するとお考えください。まずは、かかりつけの歯医者さんに相談し指示を仰いでみましょう。新しいリテーナーが仕上がるまでの暫間的な処置を行ってくれるはずです。

リテーナーの破損や紛失からガード!専用ケースがおすすめです

リテーナーの破損や紛失の多くは持ち運びの際に発生するケースが多いようです。外出先での置き忘れてしまったり、ポケットやバッグの中でヒビや変形が生じてしまうトラブルが多くみられます。このようなリテーナーの破損や紛失などのトラブルを防ぐためには専用ケースの利用がおススメです。リテーナーを取り外したあとにきちんとケースに戻す癖を付ければ衛生的かつ、安全にリテーナーを持ち運べます。

リテーナーは長期的に使う大切な装置。破損や紛失を回避するためにも丁寧に扱いましょう。小さな食品用の保存ケースでも代用できますが、リテーナーがきちんと収納できる専用ケースがおススメ。POPな色合いのカラフルなケースも販売されていますのでぜひ活用してみてください!

まとめ

「やっと矯正治療が終わった」と、ひと休みしたい気持ちやリテーナーの装着を面倒に思う気持ち、これから始まる保定期間への不安も十分に理解できます。

ですが、リテーナーによる保定も大切な治療の一環。この保定期間の過ごし方によって今後の歯並びの良し悪しが決まります。せっかく時間もお金もかけて整えた歯並びです。リテーナーの装着不足でせっかくの矯正治療が後戻りしてしまうのは「もったいない」ですよ。

整った歯並びと何でもよく噛める噛み合わせは一生ものの財産です。矯正治療で手に入れた輝く笑顔を守るため、どうかリテーナーの着用を忘れないでくださいね。

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