ナイトガードで顔が変わる2つの理由|装着するときの注意点とは?
睡眠時の歯ぎしりがひどい場合に検討するのが、ナイトガードという装置です。「ナイトガードの装着で顔が変わる」という情報を聞いて治療を躊躇している方はいませんか。
なぜナイトガードの装着で顔が変わるのでしょうか。その理由やナイトガードを装着する際の注意点を解説します。
公開日:2024/09/02
目次
ナイトガードとは
ナイトガードとは、睡眠時に装着するマウスピースのことです。睡眠時に歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、歯や歯茎に大きな負荷がかかり、歯のすり減り・欠け・ひびや、歯肉退縮、顎の痛みなどの問題を引き起こすことがあります。歯ぎしりや食いしばりの治療法の一つがナイトガードであり、歯のすり減りなどを防ぐことが可能です。
噛み合わせが変わるから
そもそも噛み合わせは、歯だけでなく周りの関節や筋肉などによってバランスがとられています。歯ぎしりや食いしばりの癖があると、歯や顎などに必要以上に負荷がかかり、噛み合わせのズレが生じてしまう場合があります。
ナイトガードを装着することで、歯ぎしりや食いしばりが軽減され、ズレていた噛み合わせが本来の状態に戻るケースがあるのです。すると口元や横顔が美しく改善されて、顔が変わったと感じる場合があります。
一方で、ナイトガードの装着によって、開咬が生じる場合もあります。開咬は不正咬合の一種で、奥歯をしっかり噛み合わせても、上下の前歯が噛み合わない状態を指します。このような噛み合わせの変化によって、顔が変わることも考えられます。
筋肉への負担が減るから
睡眠時の歯ぎしりや食いしばりによって、咬筋の肥大を引き起こす可能性があります。咬筋とは、頬から下顎に広がる大きな筋肉で、歯を食いしばったときに硬く盛り上がる部分です。
歯ぎしりや食いしばりの癖があると、噛み合わせのズレが生じている場合があり、口元や顔の筋肉がこわばるという悪循環に陥ってしまうのです。
ナイトガードを装着して噛み合わせが改善されると、肥大した咬筋がほぐれて小顔になるなど、顔が変わったと感じられるケースが少ないですがあります。
ナイトガードの効果
顔が変わる可能性があるナイトガードの効果について紹介します。
歯の保護
睡眠時の歯ぎしりによって、歯は少しずつ削れてしまいます。患者さんによっては自身の体重以上の力を歯に加えている場合があり、睡眠時の歯ぎしりは長時間にわたって歯にダメージを与えます。歯がすり減ってしまうだけでなく、欠けたりひび割れたりするリスクもあります。
ナイトガードを装着することで、歯ぎしりによるダメージを軽減して歯を保護する役割を果たしてくれます。
歯周組織の保護
歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、歯だけでなく歯茎などの歯周組織にも悪影響を及ぼします。具体的には、歯肉退縮を引き起こしたり、歯周病の悪化につながる可能性があります。ナイトガードの装着は、歯周組織の保護にも役立ちます。
補綴(ほてつ)装置の保護
歯ぎしりや食いしばりは、入れ歯・ブリッジ・差し歯・詰め物・インプラントといった補綴装置にも大きな負荷をかけ、これらの破損を引き起こすリスクがあります。ナイトガードを装着することで補綴装置の保護が可能です。
咀嚼筋の保護
歯ぎしりや食いしばりは、長時間にわたってお口周りに過度な力が加わり、咬筋をはじめとした咀嚼筋の肥大を引き起こす可能性があります。
顎関節の保護
睡眠時の歯ぎしりや食いしばりは、顎関節にも大きな負荷がかかり、顎関節症を引き起こすかもしれません。
顎関節症になると、お口をあけると痛む・お口を大きくあけられない・顎を動かすと音がするといった症状がみられます。顎関節症は、頭痛や肩こりなど全身に悪影響を及ぼす場合もあります。
ナイトガードの装着によって顎関節への負担を軽減できます。
ナイトガードを使用するときの注意点
歯ぎしりや食いしばりをする方にとってメリットも多いナイトガードの使用時には、以下の注意点を守ることが大切です。
継続して使用する
ナイトガードを使い始めてすぐは、しめつけ感やにおいの違和感が生じやすいです。最初は眠りにくいと感じるかもしれません。また、これまでと異なった状態で歯ぎしりや食いしばりが行われるため、目覚めたときに顎が痛いと感じる可能性もあります。
ナイトガードの装着に慣れていけば、違和感が解消されていきますので、毎日継続して使用しましょう。
きれいに洗浄する
ナイトガードには汚れが付着するため、毎回きれいに洗浄する必要があります。汚れを落とさないまま装着を続けると、ナイトガードが黄ばんでいくだけでなく、細菌が増殖してしまい、虫歯や歯周病を引き起こすリスクが高まります。
水洗いだけでは汚れは落ちにくいため、毎回歯ブラシで丁寧に洗いましょう。
高温になる場所に放置しない
ナイトガードは強化プラスチック素材などから作られていて、熱や高温で変形する恐れがあります。殺菌のために熱湯でナイトガードを洗うようなことも避けましょう。
歯科医院で定期的にチェックしてもらう
噛み合わせは日々変化するものです。装着を続けていくうちにナイトガードに歪みが生じる場合もあります。定期的に歯科医院でナイトガードの確認・調整をしてもらいましょう。必要に応じて作り直すなど、お口に合ったものを使用することが大切です。
まとめ
ナイトガードの装着により、噛み合わせが変わったり、顎の筋肉への負担が軽減されたりすると、口元や顔の変化が起こり得ます。「ナイトガードを装着すると顔が変わる」と言われる所以です。
歯の保護などのためにナイトガードを使っていく場合には、継続して装着し、歯科医院での定期的なチェックも欠かさないようにしましょう。
この記事で、ナイトガードに関するあなたの疑問や不安が少しでも解消されたら幸いです。
【PR】フィリップス ソニッケアー
歯科専門家使用率NO.1
あわせて読みたい記事
メディア運用会社について
株式会社メディカルネット(東証グロース上場)は、より良い歯科医療環境の実現を目指し、インターネットを活用したサービスの提供にとどまらず、歯科医療を取り巻く全ての需要に対して課題解決を行っています。
当サイト「矯正歯科ネット」を通して生活者に有益な医療情報を歯科治療の「理解」と「普及」をテーマに、自分に最適な歯科医院についての情報や、歯の基礎知識、矯正歯科などの専門治療の説明など、生活者にとって有益な情報の提供を目指しています。
矯正歯科歯科医院を探すなら「矯正歯科ネット」
矯正歯科治療を行なっている歯科医院を、全国から簡単に検索できます。お近くの矯正歯科歯科医院をお探しの場合にもぜひご活用ください。