Q 矯正治療を失敗された!治療費を返金してもらう方法
更新日:2022年12月21日
矯正治療を失敗されたらやること
別の歯科医師の見解を聞く
失敗された!と思ったら、まずは担当医以外の、別の歯科医師の見解を聞いてみてください。
本当に治療が失敗なのか、どこが失敗なのか、失敗の原因は何かなどを第三者の歯科医師から聞き、客観的な事実を確認してみましょう。
患者さんにとっては大きな失敗でも、医学上・健康上は問題がなく、矯正治療の失敗ではないとされることもあります。
ネットの情報や患者さんの自己判断で失敗と決めてしまわないようにしてください。
別の歯科医師の意見を聞いてみて「やはり失敗だ」となったら、転院や治療方針の変更をできるだけスムーズに行いたいですよね。
そのためには担当の歯科医師にどのようにして伝えるか、何を伝えるべきかをまとめておきましょう。
相談に行った別の歯科医院に転院したい場合は、この時点で転院の受け入れが可能かどうかを聞いておくと安心です。
担当の歯科医師と相談する
歯科医師への不信感があったり、相談しても仕方ないと思ってしまうかもしれませんが、しっかりと相談すれば、治療方針を変更してもらえたり、患者さんの気になるポイントをリカバリーする方法を提案してもらえることもあります。
転院したいことを伝える
矯正治療は計画的に長期的に行うものなため、治療を中断することはできる限り避けたいことです。
別の歯科医院に転院する場合も、何も言わずに他の歯科医院に転院するのではなく、資料や情報をもらってから転院することをおすすめします。
担当の歯科医師には、はっきりと転院したいことや転院したい理由を伝えましょう。
ただ「転院したい」だけを伝えると歯科医師にとっては理由がわからず、思わぬトラブルにつながる可能性があります。
けんか腰になったり、文句を言う必要はありませんが、○○が理由で転院したい、とはっきりと伝えてみてください。
どうしても理由を言いたくない場合は嘘の理由でも構いませんが、黙って通院をやめるのはおすすめしません。
どうしても転院に納得してもらえない場合は、もう来ないことをスタッフにそっと伝えてから転院すると良いでしょう。
何も言わずに転院すると、歯科医院からずっと連絡が来る可能性もあります。
転院先を探す
転院するには、患者さん自身が新しく通う矯正歯科を探す必要があります。
通院している歯科医院の紹介はあまり期待できないほか、紹介してもらえたとしても同じような治療方針・環境の歯科医院になりがちなため、再びトラブルが起きてしまう可能性が高まります。
また、先に転院する歯科医院を探しておくことで、通っている歯科医院で転移手続きをしたあとにスムーズに治療再開ができます。
セカンドオピニオン可、転院可、などと書いてある歯科医院でも、それまでに受けた治療によっては受け入れてもらえない可能性があります。
一度カウンセリングや検査を受けに行き、転院受け入れを打診しておきましょう。
治療失敗の場合の治療費はどうなる?
治療費の返金について
まず、治療を始めるときに契約した契約書を確認してください。
契約書に「何があっても返金しない」などと書いてある場合は、返金してもらうのは難しくなります(絶対に返金されないわけではありません)。
治療を途中でやめた場合の費用について記載があれば、その内容に沿って返金してもらいましょう。
矯正治療は自費診療のため、返金を含め、主にお金のやりとりや手続きに関しては歯科医院と患者さんの間で行います。
契約書を持って、返金してほしいことを伝えに行きましょう。
医療ローン(デンタルローン)を組んでいる場合も、返金のやり取りは歯科医院と患者さんの間で行います。
ローン会社は最初に一括で歯科医院へ費用を支払っており、その後は患者さんからの返済のみで歯科医院とのやり取りはありません。
歯科医院から患者さんへ返金がされた後も患者さんのローン返済は続くので注意しましょう。
残りの治療費の支払いについて
分割払いの場合、転院を決めても治療費の支払いが残っているケースがあります。
既に治療を受けた分は、転院をするとしても支払う必要があります。
例えば、既に装着している治療器具の費用分を払い終えていない場合や、オーダーメイドの器具を既に注文してしまっている場合などです。
今後治療をするために必要だった分の費用などは契約破棄となり、支払う必要はなくなるでしょう。
転院すれば残りの費用の支払いが全てなくなる、というわけではありませんので、歯科医院によく確認してください。
転院先への治療費の支払いについて
転院をすると、同じ歯科医院に通い続けた時よりも費用が多くかかる傾向にあります。
転院先の歯科医院に支払う費用は、歯科医院によって異なります。
例えば、治療器具がそのまま使える場合やある一定まで治療が進んでいる場合は、一から治療を始めた場合の半額、2/3額などに設定している歯科医院もあります。
一方で、治療器具が異なったり、途中まで治療された状態を引き継ぐのは一から治療を行うよりも難しいとして、一から治療を始める場合と同じ全額費用がかかることもあります。
歯科医院側の失敗による転院だとしても、余程の失敗でなければ転院先への費用を負担してもらえることはほとんどありません。
矯正治療のトラブル相談
返金や支払いなど、矯正治療における費用のトラブルについては、以下の機関で相談に応じています。
- 矯正歯科学会
- 都保健所、医療安全相談センター
そのほか、治療に関する疑問やお悩みの解決はこちら!
矯正治療に関する相談に歯科医師が回答!「矯正歯科ネット相談室」
※費用に関するご相談はできません。