Q 抜歯は矯正治療に必要なの?メリットとデメリット、リスクを簡単比較

いくら歯並びをよくするためとはいえ、歯を抜く必要があるのでしょうか
歯並びの状態によって、どうしても歯を抜かなければいけないことがあります
必要なのかなとは思います。でも抜いた歯は戻ってこないとなるとどうしても抵抗が
なかなか納得できませんよね。では矯正治療の抜歯に関する相談を一緒に見ていきましょう

更新日:2022年12月21日

「なぜ抜歯をして矯正するの?」

・親知らずが歯並びに影響する

親知らずが斜めや横に生えていると他の歯を押してしまい、歯並びに影響を与える可能性が示唆されています。
矯正治療の効果を充分に発揮するため、また、矯正治療後の後戻りを予防するために、事前に親知らずを抜歯することがあります。

・上下の噛み合わせがずれている

本来、上下の歯が全て噛み合っている状態が理想的であると考えられています。
歯並びが悪いと、噛み合わせもずれていることが多くあります。

少しの歯並びの悪さや噛み合わせのずれの場合は抜歯を行いませんが、上下の歯がしっかりと噛み合うように歯並びを整えるためのスペースが足りない場合は抜歯をしてスペースを確保することがあります。
歯並びを整えるための抜歯が必要かどうかについては、検査を受けて担当の歯科医師に相談しましょう。

・顎の大きさと歯の大きさのバランスが合っていない

顎の大きさに比べて歯が大きすぎると、歯の並ぶスペースが足りず歯並びが悪くなります。
また、上下の歯の大きさや数に不均衡がある時も抜歯を検討します。

「抜歯矯正のメリットを教えて!」

・歯の本数が少なくなる

通常、歯の数は28本(親知らずを入れると32本)ありますが、抜歯をすれば当然歯の本数が減少します。
噛み合わせや歯並びを考慮した上で抜歯を行いますが、将来的にさらに歯を失うと噛み合わせやお口の機能に問題が生じる可能性があります。

・健康な歯を抜くことがある

矯正治療では治療したことがある歯や状態があまり良くない歯を優先的に抜歯する傾向にありますが、治療履歴のない健康な歯を抜くケースがあります。
健康な歯を抜いてしまうと、将来的に歯を失った際に移植や矯正治療などができなくなる可能性があります。

・スペースが余り隙間が生じることがある

通常、抜歯によって得られるスペースを全て埋めることができると診断したうえで抜歯を行います。
しかし、抜歯してできたスペースが余ってしまい、歯と歯の間に隙間が生じることがあります。(隙間が0.5mm以内であれば見た目的にも機能的にも問題ないとされています。)

・抜歯には別途費用がかかる

矯正のための抜歯は、健康保険が適応せず自費診療になることが多いです。
自費診療の抜歯の金額は歯科医院によって金額を決めることができるため、かかる費用はさまざまです。一本あたり5,000~15,000円が平均的な価格といわれています。

「健康な歯を抜歯するリスクを教えて!」

・精神的な負担

抜歯を行うということは、身体を傷付けることでもあります。
また、抜歯治療への恐怖や不安など、精神的に負担がかかることが考えられます。

・抜歯後数日間は痛みが生じる

抜歯を行う時は、麻酔をして行うため痛みを感じることはほとんどありません(痛みがある場合は、麻酔を追加してもらうことが可能です)。
しかし、抜歯後に麻酔が切れると3日~1週間程度痛みを感じることがあります。
特に、埋まっている親知らずを抜歯した場合は痛みや腫れが生じやすいため、抜歯をするタイミングに注意しましょう。

・治療期間が長くなる可能性

抜歯をしてできたスペースへは、傷口が治ってから歯を移動させます。
そのため、抜歯をしない矯正治療に比べて時間がかかることになります。
また、抜歯をしてできるスペースは大きいため、すべて埋めるために歯を移動させるには時間がかかる傾向にあります。

「抜歯矯正のメリットとリスクを簡単比較!」

【メリット】

  • 抜歯をすることによりスペースが生じ、歯並びをきれいに整えやすい
  • 歯を動かせるスペースが大きいので、噛み合わせを合わせやすい
  • 口元が出ている場合は口が閉じやすくなりきれいになることがある
  • 矯正治療後に歯並びが治療前の状態に戻りにくくなる

【デメリット・リスク】

  • 歯の本数が少なくなる
  • 健康な歯を抜かなければならない
  • 矯正治療後にスペースが余り歯と歯の間に隙間が生じることがある
  • 抜歯には別途費用がかかる

矯正歯科で知りたいことは何ですか?

矯正歯科医院を探すなら「矯正歯科ネット」

矯正歯科治療を行なっている歯科医院を、全国地図から簡単に検索できます。お近くの矯正歯科医院をお探しの場合にもぜひご活用ください。

歯科医院一覧