マウスピース矯正(インビザライン)中に旅行するときの4つの注意点とは?
マウスピース矯正に取り組んでいる方にとって気になるのが、旅行などで外泊するときの取り扱いです。旅行中でもマウスピースを持っていかないといけないのか、持っていった場合外したマウスピースをどう扱えばよいのかなど、さまざまな疑問が浮かんでくるのではないでしょうか。マウスピース矯正中に旅行をするときの注意点などについて見ていきます。
公開日:2024/12/26
監修医師
歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開
目次
この記事の要約
マウスピース矯正(インビザライン)中の旅行で注意すべきポイントは、以下のとおりです。
・マウスピースは必ず持っていく
・飲食時はマウスピースを外す
・外したマウスピースはすぐに専用ケースで保管する
・食後は歯磨きをしてからマウスピースを装着する
マウスピース矯正(インビザライン)中に旅行するときの4つの注意点
旅行先でのマウスピースの取り扱いは、次に挙げる4つのポイントに気を付けましょう。
①マウスピースは必ず持っていく
宿泊をともなう旅行となると「なるべく余計な荷物を持ちたくない」「大切なものは無くすかもしれないから置いていきたい」などの理由で、マウスピースを携帯しない方が良いのでは、と考える方も多いでしょう。
しかし、マウスピース型の矯正装置(インビザライン)は毎日装着することが基本になります。1日つけないだけでも、せっかく動いた歯が後戻りを起こしてしまいます。
後戻りすると、帰宅してからマウスピースがはまらない可能性があり、計画どおりに治療を進められなくなります。旅行先にもマウスピースを携帯し、装着するようにしましょう。
②食べたり飲んだりするときはマウスピースを外す
旅行先では食べ歩きする機会が増えて、三食以外の時間でも食べたり飲んだりすることがあると思います。マウスピースを付けたまま飲食をすると虫歯のリスクが高くなり、歯に着色する原因にもなります。マウスピースそのものも着色する可能性があるので、飲食の際はマウスピースを外してください。
③外したマウスピースは専用ケースにしまう
マウスピース型の矯正装置は、基本的に専用のケースに入れて保管してください。ご自宅であれば普段から専用ケースで管理しているかと思いますが、慣れない移動先や移動中はほかのことに気を取られて、なくしてしまう可能性もあります。マウスピースを外したら、すぐに専用ケースに入れて保管してください。
④食後は歯磨きをしてからマウスピースを再装着する
食事や飲み物を楽しんだら、すぐにマウスピースを付けたくなるところですが、飲食後は先に歯磨きをするようにしてください。お口の中を清潔な状態にしてからマウスピースを装着をするのが基本になります。
マウスピース矯正中の旅行で起こりやすい3つのトラブル
いつもと違った慣れない環境では、思いもよらぬトラブルが起こりがちです。マウスピース矯正についても例外ではありません。
マウスピース矯正中の旅行で起こりやすい3つのトラブルを紹介します。
①マウスピースを紛失する
旅行先で起こりやすいトラブルのひとつが、マウスピースの紛失です。食事のときなどに取り外し、ティッシュやペーパーナフキンなどに包んでいたものをなくしてしまうケースがあります。ティッシュなどに包むと、ゴミと間違えて捨ててしまったり、置き忘れたりするケースがあります。取り外したマウスピースは、すぐに専用のケースに入れて保管しましょう。
②マウスピースが破損する
マウスピースは繊細に作られており、衝撃や圧力によって割れたり変形したりするおそれがあります。旅行先ではさまざまな荷物と一緒に持ち運んだり、マウスピースへの配慮が欠けたりしてしまい破損する可能性もあります。マウスピースは専用ケースに入れておくことを基本とし、大切なものと認識して取り扱うようにしてください。
③食べ歩きに夢中でマウスピースの装着時間が足りなくなる
マウスピースは、1日のなかで20時間以上装着することで計画どおりの効果を得られると考えられます。食べ歩きに夢中になっていると、外出中にマウスピースを装着している時間が少なくなってしまい、20時間に足らなくなるおそれがあります。食べ歩きするときはなるべくまとまった時間のなかで行い、装着時間をできる限り確保するようにしましょう。
マウスピース矯正中の旅行で役立つケアアイテム5選
旅行先では、マウスピースを再装着したくてもお口のケアをすぐにできない場合があります。また、出先でのマウスピースの洗浄やお口のケアも大切になります。そうしたときに役立つケアアイテムをご紹介します。
①マウスピース洗浄剤(泡タイプ)
小さなボトルに入っている泡タイプの洗浄剤です。吹きかけるだけで泡が行き渡り、マウスピースを洗浄できます。荷物がかさばらず、マウスピースの汚れを簡単に落とすことができます。製品によっては除菌できるものもあり、マウスピースに付着した臭いを除去するとともに、感染症のリスクを軽減できます。
②ウエットティッシュ
ご自宅などで取り外したマウスピースは、水洗いをしてから専用ケースに保管しているかと思います。しかし、移動先では水道がすぐに見つからないこともあるでしょう。そうした場面で活躍するのが、ウエットティッシュです。マウスピースについている汚れや唾液などを拭うことで、水洗いの代わりになります。
③マウスウォッシュ
すぐに歯磨きをできない場面で活躍するのが、マウスウォッシュです。お口の中がすっきりして、口臭が出るのを抑える働きもあります。旅行先であれば使い切りのパウチタイプがおすすめです。持ち歩くときにかさばらず、気軽に携帯できます。
④デンタルフロス
食べ歩きする機会が多くなると、それだけ食べ物が歯と歯の間などに挟まりやすくなります。デンタルフロスは、こうした食べ物の汚れを手軽に取り除けるデンタルグッズです。就寝前のお口のケアとしても適しています。ホルダータイプやロールタイプなど、ご自身に合うものをお持ちください。
⑤キシリトールガム
旅行先ではアメやガムといった甘いものをお口に入れたくなりますが、虫歯の原因にもなるため抵抗がある方もいるかと思います。歯科専用のキシリトールガムやタブレットなら、甘味料が100%キシリトールになっています。虫歯の原因になる酸を作ることがないため、安心して口寂しさを癒やせます。また、ガムを噛むことで唾液の分泌を促すことができ、虫歯予防の効果を得られます。
まとめ
マウスピース矯正(インビザライン)をされている方が旅行をする場合は、マウスピースを必ず持っていくようにしてください。マウスピースの装着は毎日行うことが基本となります。旅行にありがちな「荷物をなくす」というトラブルを回避するために、取り外したマウスピースはすぐに専用ケースに入れて保管しましょう。また、食べ歩く機会が多い場合でも、食後は歯を磨いてからマウスピースを装着することを忘れずに。さらに、1日の装着時間を確保するために、食べ歩きはまとまった時間で行いましょう。
こうしたポイントを気をつければ、歯並びをスムーズに整えながら旅行を楽しめます。
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