格闘技選手の出っ歯を裏側矯正で対応した症例
大学の部活動で格闘技を続けながら、矯正をした男性の治療例を写真と一緒にご紹介。部活をしながらの矯正は難しいかもと考えている方でも、「裏側矯正」というものがあります。一般的な表側の矯正よりも唇に装置が当たらず、激しいスポーツをしても、表側矯正装置よりも怪我のリスクが少ないです。
公開日:2019/10/01 更新日:2021/09/08
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目次
出っ歯の治療を決めたきっかけ
患者様 : Aさん 20代前半 男性
患者様の状況 : 大学で格闘技をしている
診断名 : 下前歯の凸凹と、前歯の出っぱ(下顎前歯部叢生を伴う上顎前突出)
抜歯 : 2本
Aさんは、長い間気になっていた出っ歯を治したいと思い、大学在学中に矯正治療を考えていました。しかし、大学の部活で格闘技をしているため、歯の表側に装着する矯正装置(頬側矯正)では唇の裏側が傷ついてしまうリスクが高い考えて、治療に踏み込めませんでした。
「就活前の大学生のうちになんとか治療を終わらせたい」という気持ちと、「学生時代に好きなスポーツを思いっきりしたい」という2つの思いで悩んでいたときに、矯正治療をしながら格闘技を続けている友人から裏側矯正を紹介されました。
治療の流れ・症例写真
■カウンセリング~治療計画への同意
下の写真は、Aさんの治療前の写真です。横から撮影した口腔内写真でわかるように、前歯が出ています(上顎前突)。また、上あごと下あごの歯列が、凸凹しています(叢生)。
治療前
矯正歯科医院でのカウンセリングで、Aさんは「上下の歯並びをキレイにしたい」ということ、「歯を抜きたくない」、「部活動を続けたい」といった希望を伝えました。
カウンセリングの段階から、担当の矯正歯科医とたくさんの議論をしながら、治療方針をきめていきました。カウンセリングで担当医に伝えたAさんの希望と、実際に決定した治療方針との比較は以下の表のとおりです 。
Aさんの希望
上下の歯の歯並びを改善したい
〇 矯正治療を行うことになった
治療中も部活動を続けていきたい
〇 舌側矯正で治療を選択
治療にあたって、歯は抜かない
△ 上顎の小臼歯2本を抜歯
※抜歯の本数や治療方針、希望の実現度、症状や医療機関によって異なります。
■矯正治療開始
診断で上あごの小臼歯を2本抜くことになりましたが、相談を重ねた結果、Aさんは担当医の出した治療計画に納得・同意して、治療を開始しました。
裏側矯正は唇に装置が当たらないので、装置による怪我のリスクが少なくなり、矯正中も思い切り部活動の格闘技に打ち込むことができました。
治療中
■矯正治療後~メインテナンス
下の写真は矯正治療を終えたAさんの口腔内写真です。治療後、上下のかみ合わせと、出っ歯・デコボコだった歯並びがキレイになりました。
社会人となった現在は、半年に1回、担当医の定期検診を受けています。定期検診では、かみ合わせの確認や、虫歯、歯槽膿漏がないかチェックをして、現在も、安定した状態を維持しています。
治療後
■備考:診断について
診断名:下顎前歯部叢生を伴う上顎前突。
上顎前突とは出っ歯のことです。場合によっては上顎だけの抜歯も行うことがあります。
※治療方法・治療結果は、患者様によって個人差があります。
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