良い矯正治療結果のポイントとは(顔貌・歯並び・咬み合わせ)
矯正治療で矯正歯科医が目指しているポイントをご紹介します。できあがった歯並びかみ合わせはその人にとって理想的なものでなければなりません。
公開日:2019/11/01 更新日:2021/11/17
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目次
良い矯正治療結果の条件
矯正治療は、「歯並び」だけでなく、「口元・横顔」や、「噛み合わせ」も改善することが大切です。
歯並びや歯の大きさや形、骨格などには個人差があるので、矯正治療後の歯並びは、全ての人が同じになるわけではありません。
悪い歯並びでも、成長の過程で順番に歯が生えて、上下の歯で噛み合ってきた噛み合わせですので、その人のお口の環境や機能に、ある程度適合した状態になっています。
矯正治療はその個人に適合した状態を崩して新しい噛み合わせを作る治療です。ですから、矯正治療後にできあがった歯並び・噛み合わせは、「その人にとっての理想」に近づけるものでなければなりません。
矯正治療のゴールとして重視する7つのポイント(良い歯並びの条件)
機能的で美しい噛み合わせとして、矯正歯科医が重視するポイントをご紹介します。
1.上下の前歯が適切な位置で噛んでいるか(適正なオーバージェット、オーバーバイト)
・上の前歯が下の前歯より出ている距離(オーバージェット)が2~3mm程度。
・上の前歯が下の前歯にかぶさっている深さ(オーバーバイト)が、下の歯の1/3(2~3mm)程度。
2.上下の正中線(midline[ミッドライン])が合っている
・歯列全体が正しい噛み合わせになると、上下の歯の真ん中(正中)が同じ位置にそろいます。
3.上下の歯がきちんと噛み合っているか
・特に奥歯から犬歯にかけて、上下の歯に隙間ができずにしっかり噛み合っていることが望ましいです。
4.隣の歯との適切な場所に接しているか(コンタクトにズレがない)
・歯と歯が接している隣接面(コンタクトポイント)の位置にズレがなく、歯列がそろっているか。
5.歯根が並行(パラレリング)に並んでいるか
・治療後の歯列をパノラマレントゲンで見たときに、歯根の位置と歯が生えている顎の骨のラインが、できるだけ並行であることが望ましいです。
6.小臼歯までしっかり噛んでいるか
・小臼歯は2つ山のように尖った部分があります(咬頭)。できれば舌側の咬頭が噛んでいることが望ましいです。ただし、もともとの患者様の歯並びや歯の形等、症状によって対応できない場合があります。
7.顎関節に負担のない噛み合わせ(ICPとRCPの著しいズレがない)
顎の関節に負担がかからない自然な位置で、上下の歯がしっかり噛み合っていることが望ましいです。
上下の歯と一番接触していて咬合が安定している歯列の位置(咬頭嵌合位/ICP)と、顎関節が無理なく納まるときに噛み合う場所(後方歯牙接触位/RCP)に著しいズレがあると顎関節症のリスクがあります。
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