歯科矯正はなぜ必要?矯正する前に知っておきたい悪い歯並び(噛み合わせ)の放置による起こり得る問題と注意点

歯科矯正 必要か

友達が矯正して歯並びがよくなったので、自分も矯正治療をしたい。でも、本当に自分は矯正治療の対象なのか。相談に行くべきなのか、それほど悪い歯並びではないのかなど、悩んでいる方もいるでしょう。

歯並び(噛み合わせ)が悪い状態のままでは、日常生活においてさまざまな悪影響が発生する可能性があります。歯並びが悪いことによる5つのリスクや、矯正治療を行う際に気を付けるべき3つのポイントについて解説します。

監修医師

歯科医師 古川雄亮先生

歯科医師 古川雄亮 先生

国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開

目次

  1. 矯正治療が必要な理由!悪い歯並び(噛み合わせ)放置の5つの問題
  2. 歯科矯正を始める際の3つの注意点
  3. まとめ

矯正治療が必要な理由!悪い歯並び(噛み合わせ)放置の5つの問題

歯並びが悪い状態には様々なデメリットがあります。

見た目が気になる

見た目の悪さはコンプレックスにつながりやすく、人間関係に影響が出る可能性があります。

また、歯並びが悪いことが気になっていると、口を押さえながら喋ったり笑ったりする、写真を撮るのを避けてしまう、マスクが外せないなどの行動が出てきます。

虫歯や歯周病になりやすい

歯並びが悪いと、隅々まで歯磨きをするのが難しくなります。

出っ歯の場合、口が閉じにくく口呼吸になりやすく、お口の中で細菌が繁殖し虫歯や歯周病になるリスクが高まります。

食べ物をしっかり噛めない

歯並びや噛み合わせが悪いと、噛んだときに上下の歯が合わさらなくなります。歯並びの悪いと食べ物が噛み切りにくくなり食事をしなくなったり、食べるものが偏り、健康に影響が出る可能性があります。

食べ物が大きな塊のまま消化器に送られることになるため、胃腸にかかる負担も大きくなってしまいます。

発音しにくい

上下の前歯が噛み合っていなかったり、すきっ歯だったりすると、話すときに特定の音を発音しにくくなることがあります。

顎関節症の原因になる

噛み合わせが悪いと、顎の関節にも負担がかかります。顎関節に大きな負担がかかっている状態が続くと、「顎関節症」と呼ばれる、口が開けづらくなったり、痛みや音が鳴る症状が出現する恐れもあります。

歯科矯正を始める際の3つの注意点

歯科矯正 必要か

矯正治療を始めたい!という気持ちだけで急いで始めずに、次の3つのポイントをおさえましょう。

長期的な通院可能か

歯科矯正は治療完了までに時間がかかります。また、治療期間中は定期的な通院も必要になるため、長期間通えるか否かを踏まえたうえで、治療を始めましょう。

全体矯正で治療期間は2年、長ければ4年ほどが必要になります。転勤、出産、転校・留学といった大きなイベントと通院のタイミングが被ることが極力ないよう、スケジュールを確認してから治療を開始していきましょう。

希望する矯正方法を取り扱っている歯科医院か

矯正治療は、患者さんによって治療方法が異なります。ワイヤーやマウスピースなど取り扱っている矯正方法が歯科医院によって異なるため、患者さんにより合った治療や患者さんが希望する治療方法が受けられない可能性があります。

そのため、患者さんの側で希望する矯正方法がある場合は、受診する医院で希望する治療方法が可能か事前に調べておきましょう。また、矯正治療は診断結果がクリニックにより異なる場合があり、希望する治療が受けられないこともあります。歯科医院の比較検討をするとよいでしょう。

丁寧に説明してくれる歯科医師か

歯科矯正は自費診療で高額、長期にわたる治療です。長期的に治療を続けるためにも、治療を始める際には納得して治療を始めましょう。治療についての説明や不安や疑問についての相談をしっかりできる歯科医師の元での治療がおすすめです。

治療費に関しては、材料費や技術費用に加えて、通院時にかかる調整費用がかかるのかを確認しましょう。また、後戻り時の保証や治療計画の変更時の追加費用などについても事前によく確認しておくとよいでしょう。

まとめ

悪い歯並びをそのまま放置してしまうと、虫歯や歯周病になりやすくなったり、特定の音が発音しにくくなってしまう可能性が高まります。できる限り早い段階から治療を行っていくことが望ましいとされています。

歯科矯正の方法には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正があります。歯科矯正が必要かどうかについて悩んでいるのであれば、この機会にぜひ、歯科医院に足を運び、相談してみてはいかがでしょうか。

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