矯正歯科を転院したい！転院する際のリスクや費用とは？

結論からいえば、矯正中の転院は可能です。一般的に矯正治療を始めた歯科で治療を終えることが推奨されていますが、治療前には想像しなかった理由で通院が困難となってしまう場合もあります。下記の理由に該当する際は転院を検討しても良いかもしれません。

・引っ越しなどによって定期的な通院が困難となってしまった
・担当医と反りが合わない、コミュニケーションがうまくいかない、不信感を抱いている・矯正治療が希望通り・スムーズにうまくいかない


進学や転勤などで引っ越しする場合、転院せざるを得ないこともあります。
矯正治療は定期的な通院が必要であり、サボってしまうとさまざまなリスクが生じます。

遠方に引っ越して1～2か月に1度の通院が難しくなる場合は、定期的な通院ができる矯正歯科へ転院するほうが治療がスムーズに進むでしょう。
引っ越しが分かった時点で矯正歯科を探し始め、通院中の矯正歯科から転院先の矯正歯科に引き継ぎをしてもらうことがおすすめです。

転院は通院中の矯正歯科での治療が続けられなくなってしまった場合の最終手段です。転院することによって治療期間の延長や、一部返金しかされない可能性が生じるためです。

矯正中に転院した場合、事前に知っておきたいリスクを解説します。

矯正は転院などで通院間隔が開いてしまうと、後戻りを起こしてしまう可能性があります。転院することによって治療が中断してしまうと、進んでいた治療方針を変えなければならなかったり矯正装置を変える可能性があります。長い矯正治療がさらに長期化してしまうリスクもあります。

転院しても、治療していた矯正歯科から返金されない可能性があります。まずは矯正治療を行っていた矯正歯科の契約書を見直しましょう。特に既に装置が作られている場合などは返金されない可能性が高いでしょう。返金もされず、さらに追加費用がかかるとなると経済的に大きな負担となるでしょう。

転居等で治療を中断する際の費用として、日本臨床矯正歯科医会では下記のような清算目安を提唱されています。

治療のステップ返金額の目安（全額お支払いの場合の返金清算）としては、全歯の整列は60～70％程度、犬歯の移動は40～60%程度、前歯の空隙閉鎖30～40％程度、仕上げ20~30%程度、保定 0～ 5％程度です。

引用：日本臨床矯正歯科医会

矯正治療は長い期間がかかるからこそ、転院をすると治療が1からやり直しになったりさらなる費用がかかるなど時間とお金が浪費されることになりかねません。本当に転院が必要なのかじっくりと考え、転院リスクも把握したうえで検討していきましょう。