アメリカ人は日本人よりも歯並びへの意識が高い?その理由とは?
アメリカの有名人をテレビで見ていて「歯並びがとてもきれい」と感じたことはありませんか?大統領などの政治家やセレブをはじめとして、歯並びが美しい人がアメリカには多い印象です。
アメリカでは歯並びが大きなステータスになると言われていますが、どれくらいの人が歯列矯正を受けているのでしょうか。アメリカでの歯並びに対する意識を知ることで、歯列矯正のメリットが見えてきます。
公開日:2024/11/04 更新日:2024/11/05
目次
アメリカ人は歯並びに対する意識が高い
アメリカでは歯並びに対する意識が高いと言われています。パナソニック株式会社が2021年に発表した調査によると、歯並びついて「とても意識している」と回答した人の割合は、日本では13.0%だったのに対し、アメリカでは43.0%という結果が出ています。
悪い歯並びや噛み合わせ(不正咬合・ふせいこうごう)がそのままになっていると、アメリカ人はネガティブに捉え、相手に与える印象に大きく影響することを懸念します。そのため、小さいときから矯正治療をすることは将来のために当たり前と考えられています。
日本では八重歯(犬歯が歯並びから前に飛び出している状態)が可愛いと言われることがありますが、アメリカでは「吸血鬼」のようだとしてネガティブなイメージを連想させます。
参考:PR TIMES
アメリカで歯列矯正をしている人の割合
綺麗な歯並びへの意識が高いアメリカですが、実際にどれくらいの人が歯列矯正を受けているのでしょうか。インビザライン・ジャパン株式会社が2016年に発表した調査によると、日本では歯列矯正を「受けたことがある」と応えた人が14%だったのに対し、アメリカでは58%となっています。
また、「歯並びに自信がある」と回答した人は、日本では10%、アメリカでは50%という結果になっています。アメリカでは多くの人が歯列矯正を受けており、それが口元への自信につながっていることが伺えます。
参考:PR TIMES
アメリカで歯並びが重要視される理由
歯並びに対する意識が、日本とアメリカでは大きく異なります。なぜ、アメリカではこれほど多くの人が歯並びに関心をもっているのでしょうか。
綺麗な歯並びはステータスの一つと考えられているから
白くて美しい歯並びは、アメリカでは「育ちの良さ」を示すステータスだとされています。反対に、歯が黄ばんでいたり歯並びが乱れていたりすると「貧しさの象徴」とされることがあるそうです。
子どもがいる家庭では将来のことを考え、歯列矯正を優先的に進めることが珍しくありません。それが「親としての責任」と考える家庭もあるほどです。
仕事や就職に影響するから
歯並びはその人の第一印象を大きく左右します。アメリカでは就職面接やビジネスでも、口元に厳しい視線が向けられます。歯が汚い状態だと「だらしがない」「自己管理ができない」という印象をもたれてしまいます。
反対に、歯並びを美しくすることはビジネスを有利にするとも言えます。
スマイルの価値が高いから
コミュニケーションにおいて「笑顔」のような明るい表情は、相手にとても良い印象をもたらします。それは日本でも同じことですが、アメリカではコミュニケーションツールとしての「スマイル」の価値がより高いと考えられます。
パナソニック株式会社 コミュニケーションデザインセンターが2021年に発表した調査によると、「初対面の人と会うときに相手のどこを見るか」という質問に対し、「歯(歯並びや色)」と答えた割合は、日本が27.0%なのに対しアメリカは43.0%となっています。
初対面で相手に安心感や好印象を与える材料として、アメリカでは笑顔(スマイル)に大きな価値があると言えるでしょう。
参考:PR TIMES
歯列矯正で歯並びを良くするメリット
多くのアメリカ人が受ける歯列矯正ですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。
人前でも自信を持って笑えるようになる
歯並びが気になると、お友達と話すときや商談のときに口を押さえてしゃべることもあります。このように、口元にコンプレックスがあると表情に自信がもてず、思い切り笑うこともできません。歯列矯正によって歯並びに自信が生まれると、人前でも口元を気にせず笑うことができ、より良い印象をもたれるようになります。
虫歯や歯周病を防ぎやすくなる
歯並びが悪いと見た目だけでなく健康面にも問題が生じます。歯が重なっているところが磨きにくくなり、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。歯並びが良くなれば歯ブラシが届きやすくなり、虫歯や歯周病の原因となる汚れが残りにくくなります。
咀嚼(そしゃく)機能の向上が期待できる
歯並びが悪い状態だと、上下の歯が噛み合っていない可能性が高くなります。すると、食べ物を噛む効率が悪くなり、胃腸に大きな負担がかかります。噛み合わせが正しくなるとしっかり噛めるようになり、内臓への負担が軽減されます。
発音しやすくなる
歯並びの乱れにより、発音しにくくなる場合があります。これは、舌やお口をうまく動かせない、歯列の隙間から空気が漏れてしまうなどで起こります。アナウンサーのように話すことが仕事の職業では、発音をきれいにするために歯列矯正を受けることもあります。
顎関節症になるリスクを抑えられる
歯並びが悪い状態は「顎関節症」という症状にも少なからず関係していると言われています。顎関節症は、顎関節が痛む、音がする、お口を開けにくくなるなどの諸症状を指すもので、不正咬合が顎関節症の因子になることがあります。はっきりとしたエビデンスはありませんが、歯列矯正を受けることで顎関節症になりにくくなるかもしれません。
まとめ
アメリカでは、日本に比べて歯並びへの意識が高く、歯列矯正を受けている人の割合も非常に高いことがわかります。これは、コミュニケーションやビジネスの場で歯の美しさが重視されることなどに関係しています。
もし、歯並びが乱れたままだと、仕事や就職に不利に働くかもしれません。また、健康面では虫歯や歯周病にかかりやすくなるなど、さまざまなリスクを抱えることにもなります。
日本はアメリカに比べると歯並びへの意識が低く、歯列矯正を受ける人の割合も高くありません。しかし、歯並び(口元)が美しくなることで表情に自信が生まれ、虫歯や歯周病の予防にもつながります。もし歯並びが気になっていたら、歯科医師に相談してみてはいかがでしょうか。
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