矯正中にブラケットが外れたときの対処法|外れる原因は何?

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歯の矯正治療で一般的に使用される装置が、マルチブラケット装置です。歯に装着されているのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。

ブラケットは簡単には外れないように接着されていますが、万が一外れた場合、どのような対処になるのでしょうか。ブラケットが外れる原因や外れたときの対処法を解説します。

目次

  1. 矯正中にブラケットが外れたときの対処法
  2. 矯正中にブラケットが外れた原因は何?
  3. 矯正中にブラケットが外れたままにしてはいけない理由
  4. まとめ

矯正中にブラケットが外れたときの対処法

マルチブラケット矯正では、ひとつひとつの歯にブラケットとよばれる小さな器具を接着し、ワイヤーを通します。
患者さん自身でブラケットを外すことはできませんが、何らかの理由でブラケットが外れてしまう可能性があります。その際は自己判断で放置するなどせず、すぐに治療している歯科医院に連絡しましょう。

連絡する際には「何が外れたのか」「外れた箇所」「いつ外れたか」「違和感や痛みの有無」などについて伝えましょう。より適切な指示が得られます。

ブラケットが外れたら追加料金はかかる?

歯科医院の料金体系にもよりますが、付け直すことができます。料金がかかることが多いです。
外れてしまったブラケットは、念の為保管しましょう。また、結婚式のときにマルチブラケットを外したい、といった自己都合で外す場合は、追加料金がかかることが多いです。

自分でできる応急処置のやり方

通っている歯科医院が休みだったり、お仕事の都合があったりしてすぐに歯科医院へ行けない場合もあります。その際は、応急処置として矯正用ワックスというものでブラケットを固定する方法があります。外れた部分の汚れや水分を取り除き、少量のワックスをブラケットを覆うように塗ってセットします。

矯正用のワックスは、装置によって粘膜が傷つくのを防止するために歯科医院から渡されるものです。ブラケットを固定するためのものではないため、可能であれば予約を早めるなどして来院するとよいでしょう。

矯正中にブラケットが外れた原因は何?

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矯正装置を付けていて、ブラケットが外れてしまうことがあるのはなぜでしょうか?主な原因を詳しく紹介します。

硬いものや粘着力の高いものを食べた

ブラケットは専用の接着剤で装着しているとはいえ、せんべいなどの硬いものを大きいまま食べると外れてしまう原因になりかねません。また、お餅などのようにくっつきやすい食べ物もブラケットに大きな負荷がかかり、外れてしまうおそれがあります。

硬いものを食べる場合は、細かく切って噛むなどし、特に下の歯のブラケットに負荷がかからないようにしましょう。

歯ぎしりや食いしばりなどの癖がある

噛む力が強いとブラケットが外れることがあります。また、日中の食いしばりや就寝中の歯ぎしりなどの癖がある方も、ブラケットが外れやすくなるので注意が必要です。

噛み合わせが深い

噛み合わせの深い過蓋咬合(ディープバイト)になっていると、上の歯が下の歯を大きく覆っている状態になります。このような噛み合わせの場合、噛んだときに下のブラケットが歯にあたり外れることがあります。

被せ物やセラミックの歯に接着している

金属やセラミックの被せ物は、ブラケットが外れやすいとされています。ブラケットは接着剤で取り付けますが、接着性を天然歯に比べると金属やセラミックとの相性が良くないことが原因であると考えられます。セラミックなどの素材は表面が滑らかなため、接着力が弱くなります。

被せ物に特殊な処理を施してからブラケットをセットする方法がありますが、それでも外れる場合があります。

無意識に触っている

矯正装置が気になってしまい、つい舌で触ってしまうことがあります。舌で触るだけとはいえ、弱い力でも慢性的にかかることでブラケットが外れる原因になります。

十分に歯磨きができていない

歯磨きがしっかりできていないと、歯の表面に歯垢などの汚れが付着するほか、虫歯ができることもあります。すると、ブラケットの接着力が低下してしまい、まれに外れてしまう場合があります。

矯正治療中は装置が邪魔で磨きにくくなりますが、ブラケットの周囲をしっかり磨くことが大切です。

防湿・乾燥が不足している

矯正装置を固定するために使用する接着剤は、水分に弱いという性質があります。ブラケットをセットする際、接着剤の機能を最大限に発揮するために歯の表面に唾液がつかないようにします。こうした防湿対策が不十分だと、ブラケットが外れやすくなります。

フッ素を塗布している

虫歯を予防する目的で歯にフッ素を塗布することがありますが、そのままブラケットを接着すると外れやすくなる場合があります。ブラケットを装着する際はフッ素を含んでいないペーストを使って磨くことが多いです。

矯正中にブラケットが外れたままにしてはいけない理由

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矯正治療によって移動した歯は、もとの位置に戻ろうとする「後戻り」が起こります。装置を外した直後は骨がまだできていないため、このような問題が起こります。矯正装置によって歯並びがきれいになっても終わったわけではなく、歯が安定するまで「リテーナー」という保定装置を使用することになります。

ブラケットが外れてしまった場合も後戻りが起きてしまう可能性があります。また、思わぬ方向に歯が動くリスクもあるため、自己判断で放置せずすぐに歯科医院へ相談しましょう。

まとめ

ブラケットは取り外しができない装置で、治療中に外れる可能性があります。原因として、硬いものや粘着力が高いものを食べる、歯ぎしりをするなど、さまざまです。

自己判断でブラケットが外れたまま放置してしまうと、歯が後戻りするリスクが高まります。もしブラケットが外れてしまったら、かかりつけの歯科医院にすぐ連絡しましょう。その際に詳しい状況を説明することで、適切な指示が受けられます。

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