20代なのに歯がボロボロ… 治すにはどうしたらいい!?
口の中が虫歯でボロボロ。
治したいけれど、あまりに歯がボロボロすぎてどうしたらいいのかわからない。
若いうちにたくさん歯が抜けたり、口の中の見た目が悪くなっていると歯医者に行くのも誰かに相談しにくいですよね。
恥ずかしさに加えて、歯が治るのか費用はどのくらいかかるのかなどの不安もあるでしょう。
そんな状況であっても、諦めずに治療を受けて歯を治せば、咀嚼や会話などのお口の機能を取り戻し、今よりもきれいな歯並びや見た目も獲得することができるかもしれません。
歯がボロボロな人が歯科治療を受けるための流れ、治療費や期間などの重要項目を詳しく紹介していきます。
公開日:2023/04/10 更新日:2023/04/21
監修医師
歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。
目次
20代で歯がボロボロ…
虫歯が増えてお口の中がボロボロだと思えば思うほど、どうしていいかわからなくなってしまいますよね。人目を気にして食べるのも難しいですし、口元を隠す生活も終わらせたいですよね。
どうにか治したいけれど本当に治すことができるのか、治すために高額な費用が必要なのではないか、治療のためには口の中を歯科医師といえど他人に見せなくてはいけないのに抵抗がある…
さまざまな不安や疑問があるかと思いますが、若いうちに歯がボロボロになっている状態でも治療自体はもちろん可能です。
自分自身の歯がすべて残っている人と同じ状態にはできない可能性は高いですが、歯科治療によりお口の機能を取り戻し、歯がボロボロで気になっている今の状態も改善できることでしょう。
治療後の歯の状態がどれだけ改善するのかは、受ける治療内容や治療費などによって大きく変わります。
できる限り理想のお口に近づけるための基本の4ステップを紹介します!
ボロボロの歯を治す4ステップ
ステップ①:悩みをはっきりさせよう
歯科医院へ行く前に、まずは自分の悩みをはっきりさせてみましょう。
歯がボロボロで悩んでいる。
なぜ歯がボロボロで悩んでいるのでしょうか?
歯がボロボロで笑えない。だから歯の見た目を綺麗にしたい。
好きなものが食べられない。だからしっかり噛めることを優先したい。
歯がボロボロで治したいというお悩みはもちろんですが、さらに悩みを深掘りしてみましょう。今後自分が受けなくてはならない治療もはっきりしてくることでしょう。
とにかく早く前歯を治したいのか、時間がかかってもいいからお口の中全体の状態を考慮して治療の必要な場所を悩みや緊急性に応じて順番に治療してもらいたいのか、矯正治療やインプラント治療が必要だと診断された場合に受けるのかどうかなど、患者さんの悩みや要望、経済事情により治療計画は変わります。
また、保険治療のみで治したいのか、歯の見た目も良くする保険適用外治療も受けるかなども考えておきましょう。
注意したいのは、悩みを解決できると思った治療がすべて受けられるかどうかはわからないことです。
歯のボロボロ度合いがひどい場合(例えば歯の根っこしか残っていないなど)は、自分で想定していた治療方法が受けられない可能性があります。
実際に歯の検査や診断を受け、どのような治療方法を受けるべきかを歯科医師と相談するときに決断しやすくなるための準備(次のステップ②:歯医者を探すための準備)に進みましょう!
ステップ②:歯医者を探す
悩みがはっきりしたら、実際に治療を受ける歯科医院を探していきましょう。
ステップ①で見た目をきれいにしたいと考えた場合は審美歯科を、歯並びも一緒に治したいと考えた場合は矯正歯科を取り扱っている歯科医院も視野に入れて探すなど、お悩みにあった歯科医院を探してみてください。
まずは自分のお口の状態を詳しく知りたい、という場合は一般歯科に相談してみるのもよいでしょう。
治療に入る前の相談がしたいと伝えておくと、受診時に歯科医師から説明を受けたり、検査や診断結果を見て疑問に思った点を相談したりできるかもしれません。
複数の歯がボロボロの場合は、長期的な通院が必要になる可能性が高いでしょう。
歯医者の立地や交通の便なども考慮して探してみてくださいね!
日本には6万件以上の歯医者があります。
まずは歯医者検索サイトなどで目星を付け、よさそうだと思った歯医者のホームページや口コミを確認してみましょう。
通ってみたいと思える歯医者が見つかったら予約をし、実際に受診してみてくださいね。
予約なしで歯医者に行ってしまうと、別の日に予約を取って帰宅…など無駄足になってしまうかも。
インターネット予約なら24時間予約ができるため、歯医者の営業時間外でも予約できますよ。
実際に受診してみたら思った感じと違った…という場合は、別の通ってみたいと思える歯医者を探して受診し、ここなら通いたいと思える歯医者をみつけましょう!
検査や診断を受けたから必ず治療をしなければいけないわけではありません。
複数の歯医者を受診してももちろん大丈夫です。別の歯医者を受診することで何度も検査を受けることになりますが、検査の内容や歯科医師によって結果が異なることもあります。
ステップ③:カウンセリングを受けて治療方針を決める
歯医者を決めたら実際に受診し、直接カウンセリングや検査・診断を受けてみましょう。
初回は自分の悩みを伝えること、検査結果と考えられる必要な治療の説明を聞く気持ちで行ってみてください。
直接受診をしてみて、ここで治療をしたいと思える歯医者を探していきます。
そうして歯医者を見つけたら、より詳しい治療方針を歯科医師と一緒に決めていきましょう!
この時にインターネットなどで調べて受けたい治療があれば、その治療ができるかどうかを歯科医師に聞いてみてくださいね。
ただ、歯のボロボロ度合いによっては希望する治療ができないこともあり得ます。
その場合は、どんな治療ができるのかを歯科医師と相談してみてください。
複数の歯がボロボロになっている場合は、主訴、症状の有無、噛み合わせなども考慮し、計画的に治療することが重要です。
複数の歯科医院をはしごして部分部分で治療を受け続けてしまうと、歯科医師によって治療計画が異なり最終的な仕上がりがあまり良くならない可能性があるほか、あとからトラブルが起こってしまうことも考えられます。
通いたいと思える歯医者さんで、治療計画をしっかり立ててもらい治療を始めましょう。
ステップ④:治療開始!
納得のいく治療計画を立てることができたら、いよいよ治療を開始していきます。
ただ、治療を進めていく間にもお口の中の状態が変化するため、治療計画の通りに進まないことも。症状が出てほかの部分の治療を先に行う必要が出てきた、別の治療法を勧められることもあり得ます。
治療の途中でも、不安や疑問が生じたらその都度歯科医師に相談・確認してみてくださいね。
また、通院を始めたら最後まで同じ歯医者に通院することを意識しましょう。
何らかの理由でどうしても通院をやめたい場合は歯科医師に相談してください。
別の歯医者で治療を受けたり途中で治療をやめてしまうと、歯が駄目になってしまい、当初の治療計画が難しくなるのが歯科治療です。
おまけ:治療中のセルフケア
治療を開始しても、日々のお口のケアができていないと治しても治しても治療が必要な場所ができてしまうことがあります。
治療中に新たに虫歯ができてしまったり歯周病が進行してしまうと、治療が計画通りに進まなくなる可能性も。
そもそも歯がボロボロになった原因は、セルフケア不足かもしれません。
歯医者に通って治療を受けるだけでなく、日々の歯磨きやフロスなどセルフケアを怠らないようにしましょう。
歯磨きの仕方などセルフケアは歯医者で指導を受けることもできます。
お口の中をきれいに治すためにも、治療と一緒にセルフケアの向上を目指していきましょう!
歯がボロボロ、治すといくら?
歯のボロボロな状態を治すにはどのくらい支払いが発生するのか気になりますよね。
歯の治療には保険適用と保険適用外があり、保険適用外の治療は歯医者がそれぞれで費用を決定するため大きく金額が異なります。
保険適用外の治療を希望する場合は、治療を受ける歯医者で確認してくださいね。
まず、治療を始める前の段階、4ステップでいう「③:カウンセリングを受けて治療方針を決める」の段階から費用がかかります。
また、歯医者の初診ではお口の中全体を把握するためにレントゲン撮影などの検査を行います。初診料と検査費用をあわせると、3割負担であれば5000円ほどかかるかもしれません。
歯医者探しなどで複数の歯医者を受診する場合、1医院ごとに5000円ほどかかることになるので注意しておきたいポイントです。
実際にボロボロの歯を治療する費用はどのくらいかかるのでしょうか。
保険適用での虫歯治療の場合、虫歯が小さければ1,500円~3,000円程度で済むことがほとんどです(別途検査費や初診料がかかることがあります)。
被せ物にする必要がある場合は1万円~1.5万円程みておきましょう。
虫歯が歯の根まで到達している場合は歯の根の治療が必要となり、薬の交換などで受診する場合は1回あたり数百円で済むことが多いです。
虫歯を削って歯の根の治療が終わるまで5000円ほど、さらに土台と被せ物の治療が必要なため1歯につき保険で1万5000円~2万円ほどかかります。
歯がボロボロで抜歯する場合、1歯あたり1,000円~1,500円ほどがかかります。
歯の生え方や状態によっては難抜歯と呼ばれる難しい治療として費用がやや高くなります。
また、抜歯した後に歯を補うためのブリッジや入れ歯などの処置が部位によって必要になるため、抜歯後も費用がかかります。
治療費はお口の中の状態によって異なります。カウンセリングや治療計画を立てるときに、どのくらいの費用がかかりそうかを目安として聞いておきましょう!
お金がかかっても検査や歯医者選びはしっかりと
歯医者での治療を始める時に一番注意してほしいのが「治療方針や内容、対応に納得できない歯科医院では治療を開始しないこと」です。
治療方針や治療内容、対応に納得がいかないまま治療を始めてしまうと、治療に対する不満や不信感が増すかもしれません(治療途中で我慢できなくなって治療を中断することにもつながりかねません)。
歯医者を探して複数の歯医者を初めて受診すると検査内容によっては3割負担で1回5,000円ほどの費用がかかる可能性があります。
決して安くない金額ですが、納得できる歯医者を探しておくことが、満足いく治療を受けられ、治療への不満などにより転院や治療をやり直すなどを防げるかもしれません。
歯がきれいになるまでの期間はどのくらい?
治療期間は患者さんのお口の中の状態や必要な治療内容によって異なります。
基本的にお口の中がボロボロだと感じている場合は複数回の治療が必要と考えておきましょう。
お口の中を上下左右で大きく分割する場合、左右上下奥歯で4つ、上下の前歯で2つの6ブロックに分けられます。
1度の通院で1つのブロックを治療するとしても、6回はかかるということになりますね。
歯の根の治療が必要な場合やほぼすべての歯に治療が必要な場合、1度の通院で治療を終えることは難しく、複数回の通院が必要でしょう。
また、毎日通院すれば早く終わるというわけでもありません。
治療の内容によっては、薬の効果をみるために治療後数日~1週間の間隔を空けることもあります。
被せ物を作る場合、型取りをしてから被せ物や入れ歯を作る歯科技工所に歯型を渡して完成してから歯医者に戻ってくるまでに3日から1週間以上かかることがほとんどです。
通院回数や通院期間は歯科医師とよく相談し、計画的に通院することで治療が早く終わります。
早く終わらせたい方は、ご自身の都合に合わせて予約の取りやすい歯医者を選ぶのもポイントかもしれませんね!
まとめ
歯がボロボロでも、状態によっては治療で歯を残すことができます。
治療はできないと諦めてしまう前にまずは診てもらいましょう。
治したい箇所を伝えて、治療内容・計画に納得できる歯医者で最後までしっかりと治療してください。
途中でやめることなくきちんと治療することで、きっと今よりも良いお口の状態になれるはずですよ。
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