【口臭予防】液体歯磨きと洗口液の違いとは?効果や使い方も解説
ふとした時に口臭が気になったり、いつもの歯磨きだけでは心配になることもありますよね。
口臭の解消にはさまざまなグッズがありますが、口臭対策で調べてよく出てくるのが「液体歯磨き」「洗口液」。
液体歯磨きと洗口液にはどのような違いがあるのでしょうか?
それぞれの性質やメリット・デメリットについて解説します。
公開日:2023/07/10 更新日:2023/07/11
監修医師
歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。
目次
液体歯磨きと洗口液の違い
液体歯磨きと洗口液はどちらもお口の中を清潔に保つために有効なものですが、使用目的・方法が異なります。
使用目的や使用方法など、液体歯磨きと洗口液の違いをみていきましょう。
液体歯磨きとは
液体歯磨きとは、その名の通り「液体の歯磨き剤」です。
歯磨き剤(歯磨き粉)といえばチューブタイプで中身がペースト状のものが一般的に多く売られていますね。
液体歯磨きは、歯磨き粉の液体バージョンで、歯を磨く前に液体歯磨きで口をゆすぎ、その後歯磨きをすることで歯磨き粉と同じような効果を得られます。
歯磨き粉のように口の中に多量に残ることはないため、磨いたあとは液体歯磨きを取り除くという意味ではゆすぐ必要はありません。
歯磨き粉とは異なり、液体歯磨きには研磨剤が含まれていません。
そのため、歯の表面を傷つける心配が少ないですが、その分着色汚れが残りやすい可能性があります。
洗口液とは
洗口液は、マウスウォッシュとも呼ばれています。
食べカスや小さな汚れを洗い流し、口のネバネバした感触を洗い流してくれるうがい薬のようなものです。
薬用マウスウォッシュ(薬用洗口液)では、歯周病や口臭の原因となる菌の殺菌効果も期待できます。
20~30秒すすぐだけで気になる口臭ケアが簡単にできるグッズです。
液体歯磨きとは異なり、洗口液は歯磨きの後に使用することが推奨されています。
しっかり歯磨きをした後に、よりお口の中をすっきりさせる、口臭を軽減させる目的で使用しましょう。
また、洗口液には歯磨きと同じ効果はありません。
洗口液だけで歯磨きをしないと、お口の中はどんどん汚れが溜まってしまいます。
歯磨きができない場合に使用するのも効果的ですが、歯磨きができるようになったらしっかり歯磨きをしてくださいね。
液体歯磨きの効果・メリット・デメリット
液体歯磨きにはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
液体歯磨きの効果・メリット
液体歯磨きは液体のため、お口の中のすみずみまで薬剤が広がります。
ペーストタイプの歯磨き粉の場合は歯ブラシにつけてから使用するので一部にたくさん歯磨き粉が付着したり行き渡らないことがありますが、液体歯磨きでぶくぶくうがいをすることでお口の中全体に行き渡らせることができます。
歯と歯茎の間などの細かいところにも届き、歯垢(プラーク)が溜まりやすいところにも行き渡るため、虫歯や歯周病、口臭の予防効果が期待できます。
また、研磨剤が含まれていないため、歯の表面を傷つけず優しくケアできます。
災害のときに水を使わずに歯を磨けるため、災害用バッグにいれておきたい1つですね。
液体歯磨きのデメリット
液体歯磨きには、研磨剤が配合されていません。
研磨剤には、コーヒーやカレーなどの飲食物によって付着した着色(ステイン)を除去する効果があります。
ペーストタイプの歯磨剤には研磨剤が含まれている物も多く、歯の表面の着色をきれいに落とす効果がありますが、液体歯磨きには研磨剤が含まれないため着色を除去する効果はあまり期待できません。
洗口液の効果・メリット・デメリット
洗口液の使用にも、メリットとデメリットがあります。
どのような時に使用するのがいいのか、メリットデメリットをチェックしましょう。
洗口液の効果・メリット
洗口液も液体歯磨きと同様に、お口の中の隅々まで行き渡ります。
歯と歯茎の間など細かいところにも成分が行き渡り、虫歯予防や歯周病予防、歯垢の付着の予防、口臭防止といった効果が期待できます。
また、お口をゆすぐだけで手軽に使用できるので、外出などで歯磨きをする時間がない時や口臭が気になるタイミングでさっと使うことができます。
洗口液によってアルコールの配合の有無や薬効成分の種類などさまざまな種類があるため、好みや目的に合わせて製品を選びましょう。
洗口液のデメリット
お口の中をゆすぐだけで簡単に使える洗口液ですが、歯磨き剤と同じ効果を得られるわけではありません。
あくまで歯磨きの補助と考え、毎日の歯磨きは欠かせません。
また、洗口液には界面活性剤やアルコール成分が含まれているものが多く、人によってはアレルギーが出たり、かえってお口の中が乾燥する場合があるので注意しましょう。
液体歯磨きと洗口液の使い方
【液体歯磨きの使い方】
1.液体歯磨きを10mL~20mL程度をお口に含み、20~30秒ほどゆすいで吐き出す
2.お口の中を歯ブラシでしっかり磨く
【洗口液の使い方】
1.歯磨きをする
2.洗口液を10mL~20mL程度をお口に含み、20~30秒ほどゆすいで吐き出す
※液体歯磨きや洗口液にフッ素が含まれている場合は、使用後水で30分程度ゆすがないことでフッ素の効果を十分に得ることができます。
液体歯磨きと洗口液の活用方法
液体歯磨きや洗口液はさまざまなシーンで活用できます。
どのような場面で使いやすいのか、みていきましょう。
朝起きたときに
細菌は夜に寝ているときに繁殖するため、朝起きたときにはお口の中が細菌でいっぱいになっています。
まずは起きたときにお口の中を液体歯磨きですすぎ、その後ブラッシングをして最後に洗口液でゆすぐことで、より歯磨きが効果的になるでしょう。
また、就寝前に使用しておくことで夜間の細菌の繁殖予防にも効果的です。
お出かけ前や外出先で
お出かけ前や外食後など、お口の臭いが気になるけど歯磨きをする時間がない場合におすすめです。
洗口液があればお水を使わずにお口の中をゆすぐだけで口臭を軽減できるため、どこでも手軽に使用できます。
仕事の合間に
お仕事中のオフィスで気分をリフレッシュしたいときにも洗口液は役立ちます。
洗口液でゆすぐことでお口の中がすっきりし、リフレッシュできて気持ちを切り替えられるかもしれません。
また、集中しているときは粘り気のある唾液が多く分泌されるため、口の中がねっとりして感じるときに使用するのもおすすめです。
歯磨きができないときに
妊娠中でつわりが苦しい方、高齢の方などお口の中に歯ブラシを入れるのも難しいような場合、洗口液でゆすぐだけでも何もしないよりもずっと効果的です。
体調面でどうしても歯磨きができない場合や外出中で歯磨きができない、歯磨きをする時間がどうしてもないと時に洗口液を使ってみましょう。
災害時など水が使えない場面でも、洗口液は活躍します。
液体歯磨きと洗口液はどんな人におすすめ?
液体歯磨きと洗口液はどんな人が使うといいのか。
液体歯磨きは日頃の歯磨きをより効果的にしたい方におすすめです。
液体歯磨きをお口の中の隅々まで行き渡らせたら、しっかり歯磨きをしてフロスも使用しましょう。
また、ペースト状の歯磨き粉が泡立ってお口の中がいっぱいになる感覚が苦手な方や歯磨き粉の味が苦手な方にもおすすめです。
液体歯磨きなら20~30秒ゆすぐだけなので、お口の中に長時間含んでおかなくてすみます。
洗口液は歯磨きができない場面(仕事中や出先にいるときなど)やこまめに歯磨きをしないと気が済まない方におすすめ。
あまり高頻度に歯磨きをしていると歯茎を傷つけてしまう可能性があるため、洗口液を使用してすっきり感を得てみてはいかがでしょうか。
また、歯磨きができないけど口臭が気になる場合や何もしないのが落ち着かない方にも。
歯磨きと同じ効果は得られませんが、洗口液で一時的にすっきりすることができるでしょう。
更年期や高齢になってお口の中が乾くようになった方も、洗口液でゆすぐことでお口の中を潤すことができますよ。
まとめ
液体歯磨きと洗口液は、どちらも液状の口腔ケアグッズです。
液体歯磨きの場合、口をゆすいだ後に歯ブラシを使って磨くというのに対し、洗口液は歯ブラシを使わず口をゆすぐだけです。
どちらも手軽に普段のセルフケアで取り入れることができますが、得られる効果は大きく異なります。
使用する目的によって選んで効果的に使用してください。
液体歯磨きと洗口液の特徴やメリットなどをおさえたうえで、あなたのシーンに合った活用方法をみつけてみてはいかがでしょうか。
【PR】フィリップス ソニッケアー
歯科専門家使用率NO.1
あわせて読みたい記事
メディア運用会社について
株式会社メディカルネット(東証グロース上場)は、より良い歯科医療環境の実現を目指し、インターネットを活用したサービスの提供にとどまらず、歯科医療を取り巻く全ての需要に対して課題解決を行っています。
当サイト「矯正歯科ネット」を通して生活者に有益な医療情報を歯科治療の「理解」と「普及」をテーマに、自分に最適な歯科医院についての情報や、歯の基礎知識、矯正歯科などの専門治療の説明など、生活者にとって有益な情報の提供を目指しています。
矯正歯科歯科医院を探すなら「矯正歯科ネット」
矯正歯科治療を行なっている歯科医院を、全国から簡単に検索できます。お近くの矯正歯科歯科医院をお探しの場合にもぜひご活用ください。