スマイルデザインを考慮した矯正治療とは
個人個人の特徴を考慮した治療計画、スマイルデザインを考慮せずに行われた矯正治療について解説しています。
公開日:2019/10/01 更新日:2021/09/08
目次
スマイルデザインを考慮することも矯正治療の目的
矯正治療はガタガタの歯並びや悪いかみ合わせを改善して、審美と機能を回復することでお口の中を健康に導くことを目的としています。
不正咬合(悪い歯並び)をキレイな歯並びに改善すると、お顔の印象も変わるため、「好印象な見た目にしたい」「キレイな歯並びになって、自信のある明るい笑顔になりたい」という、歯並びだけではない治療結果を求める患者さんも多いでしょう。
そのためには、患者さんの顔立ちも考慮した個人個人の特徴を際立てた治療計画を立てることが大切です。
素敵な笑顔を生み出すために心がけていることの一つに「スマイルデザイン」があります。聞きなれない言葉かも知れませんが、素敵な笑顔のためには欠かせないないことです。スマイルデザインを考慮せずに行われた矯正治療は、時として口唇と歯のバランスが崩れ、左の写真1のように口角の部分に暗い影をつくってしまいます。この影を「ブラックスペース(バッカルコリダー)と呼びます。
ブラックスペースが小さな笑顔は、写真2のようにさわやか印象となります。
※治療効果には個人差があります。
ブラックスペースができてしまう原因
なぜこのようなブラックスペースができるのでしょうか。
従来の矯正治療は欧米人に合わせたアーチ(歯列弓)の形を基準に治療をしてきました。しかし、実は欧米人より顔の幅の大きい日本人にとって基準になっていたアーチの幅は狭すぎたのです。そのため笑ったときに口角が黒く空いてしまう「ブラックスペース」が大きくできることがありました。第一の目標、かみ合わせと歯並びを改善することはできましたが、残念ながら正面からの見た目の改善としての観点からはマイナスです。
しかしながら、現状では治療を終えた患者さんで、ブラックスペースが大きい人を多くみかけます。今後は、歯並びやかみ合わせの改善だけでなく、お顔のバランスや口元の美しさを考慮した治療計画、即ちスマイルデザインを考慮した矯正治療が望まれます。ブラックスペースを最小限にして美しい笑顔を獲得することを重要に思っている患者さんは、この点を考慮して矯正歯科医院を選ばれると良いでしょう。
スマイルラインは笑ったときの歯の見え方、美しい基準のひとつ
美しい笑顔の判断基準のひとつにスマイルラインがあります。右のイラストは美しいといわれているスマイルラインを表示しています。笑ったときに、上の歯の切端が下唇のラインと一致してカーブを表わしているのが望ましいと言われています。
美しいスマイルラインの例
※歯並びや症状により治療効果・治療結果は異なり個人差があります。
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