てんさんの相談

カテゴリ:装置・治療法

下顎の偏位と前方誘導のための装置について

上顎に対し下顎がやや後退し、左右の偏位がある中学生の娘に、成長の残り代を期待して下顎の前方誘導と、偏位の改善を行う矯正治療を行うことになりました。

担当医から数種類の装置を提案されましたが、装置ごとに一長一短があり悩んでいます。
もともと面長な顔立ちなので、装置を使ったことで、下顎は前方には出なかった(顎関節の骨はできなかった)けれど、奥歯が挺出して下顔面だけは長くなったということだけは避けたいと思っています。
ぜひ装置ごとの効果やリスクなど、先生方の経験値をお聞かせください。よろしくお願いします。

①BJA(セパレート)
奥歯が噛んでいないタイプの装置なので、奥歯が挺出すると顔が長くなりそうで不安です。
食事中を除いた時間、歯を浮かせておく状態を続けると、どの位の期間で歯は挺出してしまいますか?

②ツインブロック(セパレート)
食事中も含め24時間の装着が可能らしく魅力的ですが、担当医は使用経験がなく、詳細が不明です。

③バイオネーター OCⅡ(一体型)
顔を長くすることなく下顎を前方に誘導できる装置ということで、相談に行った別の先生に勧めらましたが、後で調べると、OCⅢの方が適応ではないかと思っています。
担当医から、下顎の偏位を改善するには一体型のタイプがよい、だた就寝時無意識に上下の歯の間が開くと、装置が外れてしまい効果が出ないと言われました。
口を閉じて寝ていても、装置が外れることがあるでしょうか?

④フレンケル(一体型)
バイオネーターより遊びを持たせたタイプと説明されました。担当医は一体型なら、バイオネーターよりもこちらを選択しているようです。

一体型は就寝中に外れて効果が出ない可能性を示唆されて、担当医が得意とするBJAに傾いています。
歯が挺出するメカニズムがわからないので教えてください。食事以外の時間、BJAで奥歯を噛み合わせない状態が長期間続くと、歯は伸びてきてしまうでしょうか? 普段でも食事時以外は、上下の歯を噛み合わせていないけれど歯は伸びてこないので、BJAで歯を浮かせていても歯は挺出しないでしょうか? 使用期間は半年程度を予定しています。

てんさん

①~④の機能的矯正装置は、物は違えどすべて同じ機能です。
奥歯は顔の長さが変わるかどうかは別として伸びます。
違いは、装着時間と装置の大きさ、違和感といったところでしょうか。

これらの装置は、機能的に下あごを前方へ誘導させ、奥歯の噛み合わせを確立させた後、成長を待つ装置で、その成長がなければ上顎前突は戻ってしまいます。

当医院では15歳の女性に対しては、ほぼ成長が期待できないため機能的矯正装置は使用致しません。

費用対効果をお考えになられ、どの装置にするかというよりは、半年使用して効果が得られなかった場合にどうするかも含めてお考えになられては如何でしょうか?

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