Pfmさん（神奈川県）の相談

矯正専門医の松原と申します。

上あごの犬歯（３番）が埋まってしまって、前歯の歯根を圧迫する、あるいは歯根を吸収するというのは、実は良く起こります。

顎の骨の大きさが小さい、あるいは歯の大きさが大きい場合には、
まだ生えていない永久歯は、骨の中でも既に凸凹の状態となっている為、
場所がずれて生えてきてしまう為に起こります。

治療方法は、他にもいろいろと考えられます。
その方法が一番かといわれれば、状況によるので難しいです。

まずは、CTを取られてはいかがでしょうか？
埋伏歯の状態を判断するのには３D-CTは不可欠です。
もちろんCTを常備している医院は数少ないですが、
医院になくても、大学病院に依頼をしてCTを撮影していただくのが一般的です。

担当の先生にCTを取ってみたいので紹介して下さいと
お伝え頂ければおそらく、紹介してくれるとおもいます。
CT撮影の費用は保険はてきおうになりませんので１万円前後かかりますが、
それでも撮影する価値があるものだと思います。

一般的には、
おそらく、永久歯の抜歯を避ける治療方法を選択されたのだと思いますので
その場合は、無理に歯を誘導してくる以外にはないので、担当の先生の提案された方法は妥当だと考えます。

しかし、他のオプションは無いですかといわれれば、
永久歯の抜歯を併用した、本格矯正治療を行う方法
埋伏犬歯を手術で取り除く方法
埋伏犬歯はそのまま放置して様子を見る方法
埋伏犬歯を牽引し誘導する方法（引っ張り終わるのに５年以上かかることがあります）
埋伏犬歯を抜歯して、正しい位置に移植する方法
などがありますが
どれが可能でどれが可能ではないかは、状態によります。
状態を把握するにはCTが最も適しています。

レントゲンは２Dなので、犬歯がどういう方向にあるのかは判りません。
（矯正治療で歯を動かせるかどうかは歯の根っこの先端がどこにあるのかで決まるといって良いので、歯根の移動量が大きくなる方法は困難ということになります。）

まずは、担当医にご相談下さい。

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