ゆきだるまさんの相談

カテゴリ：治療後・アフターケア

4番抜歯矯正後の舌の位置、気道について

開咬、上顎前突、下の歯の叢生の診断を受け上下左右の4番を4本抜き
矯正して今リテーナー中なのですが、今の噛み合わせの状態で舌の位置を上顎の正しい位置(スポット)に付けると下顎がと下の歯が前に出て受け口の状態になります。
無理に口を閉じると常に顎と舌が奥に入っていて体が緊張して息が吸えません。
また、矯正中ゴムかけを始めた頃からいびきが酷くなったり、今も仰向けで寝ると
呼吸が出来ずうつ伏せか横向きでしか眠れません。
これは上下の歯を引っ込みすぎて気道に支障が出てしまったのでしょうか?

矯正後にセカンドオピニオンで他の矯正医の意見を聞いたところ上の歯が通常より内向きに下がっている、かなり下顎が下がっている為下の歯は抜歯なしの方が良かった。と言われ、歯を下げすぎたとしか思えません。
奥歯の位置は動かしていないらしいので、今からでも再矯正して歯を前に出して、抜歯分の隙間は奥歯から前に詰めるかダイレクトボンディングなどを行いたいのですが似たような症状が出る人は一定数いるのでしょうか?
もし良ければご意見お願い致します。

さいたま市のSilver Lace矯正歯科と申します。

実際にお口の様子を拝見したわけではありませんので、何が起こっているのかよくわかりませんが、上下前歯の適正な前後的位置というのは、口元の見た目の問題や、顎骨と前歯との傾き角度、舌の大きさ等で決まるものと思います。

再矯正で歯を前に出すにしても、前歯の前に残っている骨の量によっては、お悩みを解決するのが難しい場合もあると思いますので、今後のことは矯正担当ドクターとよく相談して決めていかれると良いと思います。ご検討下さい。
初めまして、マロニエ矯正歯科クリニックの栗田です。
ご質問にお答えします。

上下抜歯したことで呼吸がしづらくなったということですが、考えられない話ではありません。
しかし、質問者様の状況を想像すると、もっと違う理由があるのではないかと思われます。

まず、リラックスして下顎の力を抜き、ゆっくりと奥歯で咬もうとしてください。
その際に前歯は当たりますか？おそらく当たらないと思います。
本来は、矯正治療後には奥歯で咬んだ時に同時に前歯も咬んでいるべきです。
舌の位置をスポットにつけようとして下顎が前に出るのは、よほど舌が短いか、
舌小帯が長すぎて舌が挙上出来ない状態でなければ不自然は状況です。
おそらく、そもそも前歯が咬まない状態でフィニッシュしてしまったことが原因かと思われます。

開咬・上顎前突、下の叢生と聞くと、おそらく下顎後退型の出っ歯だったのではないでしょうか。
臼歯関係がおそらく�教蕕箸い�状態で、矯正治療後も�教蕕里泙渊�わってしまったのでしょう。
上下抜歯をする場合は、奥歯の位置を�亀蕕砲靴覆韻譴仭飴�は咬み合いません。
下顎後退型の出っ歯の場合、抜歯をすると下の前歯は後退しやすくなってしまいます。
上下抜歯で臼歯関係を�教蕕�ら�亀蕕砲垢襪燭瓩砲蓮�下の奥歯を近心移動しなければなりません。
その場合は、下は５番を抜歯した方が有利です。もしくは、下を抜かずに�教藥転紊欧箸靴泙后�
上下抜歯で臼歯関係を�亀蕕砲靴徳飴�をちゃんと咬み合わせるための工夫が足りてなかったかもしれません。

セカンドオピニオン先で、下を抜かない方が良かったと言われたということですが、それも何とも言えません。
おそらく下顎後退型で口元も突出していて、下の前歯も唇側傾斜が強かったことでしょう。
下に叢生がある場合、下の前歯は治療前よりも前に出ますし、上だけ抜歯なら口元もあまり下がりません。
開咬になっている場合は上下抜歯した方が改善しやすいです。
なので、今から下の前歯を前方に出す方法を提案されているということですが、
口元は今よりも出て口が閉じにくくなり、下の前歯の歯肉が下がりやすくなるはずです。
また、無理やり生じさせたスペースを埋める方法でダイレクトボンディングは適切ではありません。
ダイレクトボンディングは変色しやすく、外れやすいです。
歯をいたずらに大きくすると見た目も悪く、咬み合わせのバランスもおかしくなります。
なので、下の前歯を前に出して治療をするのなら、歯２本分のスペースを生み出し、
その部分に歯を入れるのが最適です。抜かなかった場合の状態を再現するということです。
ただ、補綴物は長持ちせず、費用もかかり、歯のダメージもありますので、最善策とは言えません。
なので、今の前歯の前後のずれが生じている状況を改善するには、
上の歯を後方移動するか、手術で下顎骨を前方移動するかのどちらかが良いと思います。

上の前歯が舌側傾斜気味ということですが、これも治療法としては仕方がない事かと思われます。
歯根の位置は大幅に変えることは出来ず、歯冠で何とか咬合させようとした時、
下顎後退型の上顎前突の方は上の前歯を舌側傾斜させなければ咬み合わせることが出来ません。
下の歯を抜かなければ上の前歯の舌側傾斜量を減らすこともできたかもしれませんが、
前述のように下の歯を抜かない治療が不正解だった可能性もあります。
下の歯の傾斜としては抜歯が正解で、上の歯の傾斜としては非抜歯が正解です。
骨格的に正常でない場合、前歯を上下とも理想的な角度にすることは出来ません。
なので、最も数値的に理想的であったのは下顎骨自体を手術で前に出すことだったかもしれません。

ここで気になるのが、下顎が前に誘導されれば、下顎とともに舌が前方に移動し、気道は広くなります。
睡眠時の呼吸を改善する方法として、下顎をしゃくれさせた状態をキープする装置があるくらいです。
なので、下顎が前に出て呼吸がしづらくなる、というのはつじつまが合わないような気がします。
普段しているのは口呼吸でしょうか、鼻呼吸でしょうか。本来あるべきは鼻呼吸です。
おそらく、矯正前は出っ歯による口唇閉鎖不全で口呼吸になっていたのではないでしょうか。
ながらく口呼吸で生活していると、鼻呼吸に変えるのは難しかったりします。
そして、口呼吸をするためには空気の通り道を作るために舌を低くする必要があります。
舌が下がると、窮屈で舌で前歯を押してしまい、出っ歯や開咬の原因ともなります。
抜歯矯正をしたもののまだ口唇閉鎖不全が残っているか、耳鼻科的要因で鼻で息がしづらいか、
いまだに質問者様は口呼吸をしているのではないでしょうか。
舌をスポットの位置に置くということは、舌が口呼吸の空気の通り道をふさいでしまうということです。
下顎が前に出て呼吸がしづらいのではなく、舌を持ち上げること自体が口呼吸をしにくくしているのではないかと思います。
なので、より口を閉じることを意識し、鼻の通りを良くして鼻呼吸を定着させれば解決すると思われます。
なかなか鼻呼吸に切り替えられず、口呼吸のままで居続けるとスポットに舌を置くことは出来ないでしょう。
矯正治療後に舌をスポットに置いておくのは、後戻り防止のためです。
また開咬に後戻りしないようであれば、上下の歯の間に舌が入らないように気を付けるだけ十分です。

おそらく顎間ゴムというのは�教薀乾爐�と思われますが、これは下顎が前方に誘導されるため、
呼吸しにくくなるとは考えにくいです。顎間ゴムが直接の原因ではないかもしれません。
ゴムを使用し始めるころは前歯がある程度後退している時期なので、気道が狭くなってきた可能性はあります。
また、顎位のずれが突然出始めてしまったために下顎が著しく後退し、気道が狭くなったのかもしれません。
本来の咬む位置は、リラックスしてゆっくりと口を閉じてきて奥歯が当たる位置、と前述しましたが、
矯正前は前咬みしている位置で定着していたかもしれません。咬み合わせが安定するためか、呼吸のためです。
それが矯正治療によって咬み合わせが変わり、前咬みしにくくなると突然本来の下顎の位置に引っ込むことがあります。
これは矯正治療中によく起きることで、顎位のずれがあるかどうかを事前に見抜くのは困難です。
下顎後退型の上顎前突のかたは矯正前から顎位のずれが生じていることがあります。
常にしゃくれて咬んでいたのが急に下顎が引っ込むので、前歯の前後のずれも強くなります。
前歯のずれが強くなれば口も閉じにくくなりますし、下顎が下がれば純粋に軌道も狭くなります。
矯正治療前は�亀蕕拝�んでいたために上下４番抜歯を選択したが、突然下顎が後退して出っ歯になってしまった。
前後のずれを治すために顎間ゴムを多用したが、前後のずれが改善しきれないまま矯正を終了した。
ということであれば、治療プランの選択理由や質問文にある内容がすべてつじつまが合うような気がします。
前咬み癖がキャンセルして下顎が後退するシチュエーションはたまに生じますが、
顎間ゴムでまた前咬みの癖を定着させ直させるしかなく、またそれはあまりうまくいかないことが多いです。

ということを踏まえて、質問者様が今後呼吸をどうにかしたいとなった場合、３択となります。
�＿爾料飴�を強引に前に出して出っ歯を改善し、出来た空間に歯を入れる。
�⊂紊了�を全体的に後方移動して出っ歯を改善する。
�２竺椹淕霈�分割術で下顎骨を前に出して出っ歯を改善する。

�，砲弔い討鬟札�ンドオピニオン先から提案されているようですが、あまりおすすめではありません。
下顎後退型の型で下の前歯はあまり前に出ませんし、無理に出すと歯肉退縮を起こして歯の寿命が縮まります。
もし前歯が前に出たとしても生まれた空隙にダイレクトボンディングするのは咬み合わせのバランスとしてうまくいきません。
やるのであれば補綴処置（歯を被せる）をすべきで、インプラントかブリッジを入れましょう。
ブリッジは歯を削る必要がありますし、インプラントもブリッジも高価であり、長持ちもしません。
そもそも、下の前歯を多少前に出した程度で呼吸がしやすくなるほど気道が広くならないのが一番問題です。
上の前歯を今よりも引っ込めずに出っ歯を改善する、という目的であれば意義がありますが、
一番気にしているであろう呼吸をしやすくするという点においては効果的とは言えないと思います。

�△�一番現実的かと思いますが、下の前歯を前に出すよりも上の歯を後退させる方がやりやすいです。
質問者様は前歯が下がり過ぎたのではなく、後退量足りなかったから前後のずれがあるのです。
著名な下顎後退を手術することなく抜歯で治す方法を選択したのであれば、上の歯をもっと下げるべきです。
上の歯が下がれば口が閉じやすくなり、鼻呼吸もやりやすくなるはずです。
質問者様の顔立ちが口元が引っ込んでおり、口が閉じにくくないのであれば不正解となります。
上の歯全体を後方移動するのは大変ですが、抜歯矯正で出っ歯が残った方への再治療としては一番確実です。
今から上の前歯を後退させることで今以上に呼吸がしにくくなる可能性は低いと思います。

��が矯正前も、今現在も最適解かと思います。すべての根底にあるのは下顎骨が後退していることです。
下顎が後退していない人でも、呼吸の改善のために下顎骨を前方移動する手術を行うほどです。
顔立ち・呼吸のしやすさ、後戻りのしにくさを考えると上下４番抜歯の外科矯正が断然良い方法です。
下顎が引っ込んでいるのが気になっていて顔を治したいという主訴であれば最初から外科矯正が提案されたかもしれません。
外科矯正は保険が利く代わりに出来る矯正歯科医院が限られるため、一軒目の矯正歯科では無理だったかもしれません。
今からでも外科的矯正治療を行う価値はあります。呼吸の改善として最適だからです。
出っ歯を治したい、であれば�´△撚�善されますが、呼吸に関してはあまり変わらないかもしれません。
��であれば今よりも確実に気道を広くなり、口も閉じやすくなり、舌をスポットに置きやすくなります。
著しい下顎後退であれば、今からでも保険適応になるかと思います。ただ、手術も決して簡単ではありません。
手術自体の大変さ、入院期間、知覚麻痺などのリスクもありますし、顎関節への負担もあります。
下顎を前に出しで顔を変えたい、呼吸を少しでも改善したい、ということでしたら手術を検討ください。
質問者様の抱える問題は複雑であり、外科矯正も行うのであれば、大学病院などに相談に行くといいでしょう。

似たような方がいらっしゃるかということですが、出っ歯が残ってしまう方は多少いらっしゃいます。
矯正治療のせいで呼吸がしづらくなった、という方はほとんどお目にかかったことはありません。
大量に前歯を後退させない限り気道が狭くなるということは生じにくいと思われます。
何か前歯を引っ込めた以外の理由が付随しているような気がします。
また、前歯が大量に引っ込んだのだとしても、そのプランで治療する理由があったかと思います。
口の閉じやすさ、顔立ちの美しさ、歯の角度、歯周組織の安全などを考慮してプランニングします。
今現在、前歯が咬んでいないのだとしたら、治療の不備があったかもしれませんが、プランの間違いではないかもしれません。
二回目の矯正治療は一回目よりも難しくなってきますので、より慎重に行動された方が良いかと思います。
誤ったプランで再矯正を行い、お金と時間もかかって今よりも悪くなる可能性もあります。
下の歯を前に出してスペースにダイレクトボンディングするというのは少々ナンセンスな方法かと思うので、
大学病院なども含めて他の矯正歯科なども相談に行ってみるといいと思います。

以上を、ご質問への回答といたします。よろしくお願いいたします。

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