岩さんの相談
カテゴリ:抜歯について
矯正を迷っています。
2番目と4番目の歯の上から重なるように生えている八重歯が悩みです。
顎が小さいので抜歯は仕方ないと考えています。
複数の歯医者に相談に行ったのですが二つの意見があります。上の歯について、
・第一小臼歯を抜く。犬歯は食べ物を噛み切る歯で大事な歯だから。(ワイヤー)
・犬歯を抜く。第一小臼歯を抜くと移動距離が長すぎて最終的にきれいにならない場合がある。(マウスピース)
の意見があります。
自分なりに調べたとことろ、「犬歯は大事な歯で矯正治療で抜くことは少ないが、場合によっては抜いた方がいい場合がある。担当医と応相談」と書いてあることが多いです。
今のところマウスピースでの矯正を希望しているのですが、犬歯を抜くことに不安な点は、
・最終的な見た目として問題ないか
・大事な歯とされてるが大丈夫なのか
です。担当医はどちらも問題ないと仰っていますし、信頼できる方ですが、ネット上ではあまりに犬歯が大事と書かれているので不安になっています。
この件について、ご意見いただければ幸いです。
- 医療法人愛美会 アイ矯正歯科クリニック
- ( 神奈川県 横浜市鶴見区 )
- 2016-09-06 10:57:00
読ませて頂きました。
まず抜く歯をどの歯にするか?というのは大変大きな問題です。第一に考えるのは価値のない歯を抜くです。価値のない歯というのは実際にはありませんが、すべての歯を比べたときに虫歯が大きく将来は抜歯になる可能性がある歯などがそれに入ります。
そうではない場合は一般的には第1小臼歯(4番目)か第2小臼歯(5番目の歯)のどちらかの選択になります。これは前歯に場所が近く前歯の排列が容易である事が原因です。場所の不足している場所に近いので有利になります。
さて岩様の場合、犬歯に何か障害がありますか?例えば歯茎が上に上がっていて歯根が露出しているような場合、過去に虫歯で治療しているとか?あるいは歯の生えている方向が悪いとか?です。
ここでどうして犬歯が重要かという事を記載させていただきます。まず噛み合わせで矯正治療の一つのゴールは犬歯誘導という噛み合わせです。犬歯はもっとも長く尖っています。顎を横にずらしたときに犬歯が顎の側方への運動をガイドします。これを犬歯誘導と言います。これは理想と言うことだとお考えください。岩様は今まで犬歯誘導はできなかったはずです。でも障害はありませんでした。それぐらいの事です。
さらに犬歯は歯根が最も長い歯である事です。犬歯の歯根は長く丈夫です。そのため加齢に伴って歯茎がやせてきても最後まで残る可能性があります。その点、よく抜かれる第1小臼歯、第2小臼歯は外観がほとんど変わらずその機能も同じと考えられています。犬歯よりも歯根の長さも短いので抜歯する歯に選択されやすいです。
さらに審美的な問題です犬歯がないと言う事です。
長くなりました。拝見していないので犬歯を抜く理由がわかりません。装置の違いではないでしょうか?ブラケットを使用してワイヤーで治療するのとマウスピースで治療するのとではその能力は同じではありません。ブラケットを着けて治療するのにはおこなえる治療法が多くありますが、マウスピースというのはただかぶせるだけなので制限を受けます。想像していただければわかるかと思います。もし装置が見えない事を望まれるならリンガルブラケットという選択肢があります。
大変長く記載してしまいました。読んでいただけるとうれしいです。なるべく多くの方に矯正治療を理解して頂きたいと思っています。
治療が成功する事を祈っています。
まず抜く歯をどの歯にするか?というのは大変大きな問題です。第一に考えるのは価値のない歯を抜くです。価値のない歯というのは実際にはありませんが、すべての歯を比べたときに虫歯が大きく将来は抜歯になる可能性がある歯などがそれに入ります。
そうではない場合は一般的には第1小臼歯(4番目)か第2小臼歯(5番目の歯)のどちらかの選択になります。これは前歯に場所が近く前歯の排列が容易である事が原因です。場所の不足している場所に近いので有利になります。
さて岩様の場合、犬歯に何か障害がありますか?例えば歯茎が上に上がっていて歯根が露出しているような場合、過去に虫歯で治療しているとか?あるいは歯の生えている方向が悪いとか?です。
ここでどうして犬歯が重要かという事を記載させていただきます。まず噛み合わせで矯正治療の一つのゴールは犬歯誘導という噛み合わせです。犬歯はもっとも長く尖っています。顎を横にずらしたときに犬歯が顎の側方への運動をガイドします。これを犬歯誘導と言います。これは理想と言うことだとお考えください。岩様は今まで犬歯誘導はできなかったはずです。でも障害はありませんでした。それぐらいの事です。
さらに犬歯は歯根が最も長い歯である事です。犬歯の歯根は長く丈夫です。そのため加齢に伴って歯茎がやせてきても最後まで残る可能性があります。その点、よく抜かれる第1小臼歯、第2小臼歯は外観がほとんど変わらずその機能も同じと考えられています。犬歯よりも歯根の長さも短いので抜歯する歯に選択されやすいです。
さらに審美的な問題です犬歯がないと言う事です。
長くなりました。拝見していないので犬歯を抜く理由がわかりません。装置の違いではないでしょうか?ブラケットを使用してワイヤーで治療するのとマウスピースで治療するのとではその能力は同じではありません。ブラケットを着けて治療するのにはおこなえる治療法が多くありますが、マウスピースというのはただかぶせるだけなので制限を受けます。想像していただければわかるかと思います。もし装置が見えない事を望まれるならリンガルブラケットという選択肢があります。
大変長く記載してしまいました。読んでいただけるとうれしいです。なるべく多くの方に矯正治療を理解して頂きたいと思っています。
治療が成功する事を祈っています。