stmyさん(静岡県)の相談

カテゴリ:装置・治療法

10才3か月の息子の出っ歯と口元の突出が気になり、1年ほど前からいくつかの矯正歯科医院で相談や検査をしてきました。
それぞれの医院で治療方針が異なるので迷っています。

上顎過成長と下顎後退+下方成長の骨格性(歯槽性)上顎前突という診断はだいたい同じです。歯は大きいそうです。
前歯の前突も少しあります。右側は奥歯から3本くらいかみあっていますが、左側はかみ合っていません。
生えかわりが早く、すべて永久歯です。12歳臼歯はまだ生えていません。
歯科矯正だけで舌足らずのようなしゃべり方が治るのかも悩んでいます。
口呼吸をしていていつも口をポカンと開けていますし、舌もいつも下の歯の方にあります。

それぞれの治療方針は

1 急速拡大装置で上顎拡大後、ハイプルヘッドギアで上顎骨の成長を抑え下顎の前方成長を促進する。
前歯6本にブラケットを付け、上顎全体を後方向へ牽引する。第一臼歯の傾斜防止のため口蓋部にトランスパラタルアーチを装着する。
装置の効果が出れば観察に移り、必要ならばすべての歯にブラケットを付け、仕上げをする。
下顎の成長の不十分であれば、抜歯の可能性もあり。

2 可撤式装置(下顎を前に出す+上顎を後退させる)1年 。場合によってはヘッドギアを併用。
永久歯列完成期(12才臼歯の萌出)に再審査をする。※月に1日だけ、矯正の先生がきます。
  
3 叢生がある場合はヘッドギアを使う治療をするが、歯はだいたい並んでいるので、下顎を前に出す、取り外しのできる装置を使う。
下顎を前に出す装置1〜2年、保定1〜2年、毎日しっかり装置を使わないと下顎だけでなく上顎も出てしまうと言われました。
 

口を開けて眠っているのに、夜間口の中に入れる装置で効果があるのか心配ですし、ただでさえ口元が突出しているのに、下顎を出して大丈夫なのか不安です。もう10才ですし、焦っています。非抜歯で矯正したいのですがどう選択していけばいいか、アドバイスお願いいたします。

診察しておりませんので,メール内容で推測いたします.
各矯正歯科医のお話を総合しますと,骨格的な上顎前突であると思います.
固定式の装置や可撤式の装置,どちらも顎の骨のバランスを整えるためのもので,長所短所はあるもののどちらを使用しても良いでしょう.
口を開けて寝るとのこと,鼻づまりがあればその治療も必要かも知れませんが,可撤式のものでも息ができるように加工することはできます.
前歯が前突していて口が閉じられないのであれば前歯を引っ込める治療をしなければならないでしょう.
非抜歯についてですが,ちょうど良い歯の数は顎の大きさと歯の大きさによりますので,こだわりすぎると良好な治療結果が得られにくいことがあります.
症例よっては,叢生がなくても前歯を引っ込めた方が全体のバランスがとれる場合は抜歯することもあります.矯正治療後の安定性を確保するためには歯の数ではなく,顎の骨に対する位置です.
10歳とのこと,骨格的な改善のためには早めに初期治療に着手したいですね.

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