ももさん(東京都)の相談

カテゴリ:装置・治療法

現在、8歳の娘の矯正歯科を探しています。
先日、一般歯科の先生から、一度矯正の先生に診てもらっては?と言われ、どこの病院が良いか分からなかったので、一般の先生に、良さそうなところを教えてもらい相談に行きました。

こちらは、最初の相談で、大まかな歯並びの写真を撮り、子供の歯並びの状況を見ながら、とてもわかりやすく説明していただき、とても良い印象でした。
2期治療に進む確率も、院内では大体3割程度との話でした。
ただ1点気になったのは、1年から1年半の1期治療の間、ずっと固定式の矯正装置になりそうであるということでした。

同じクラスの友達で矯正している子は、取り外し出来るタイプを付けている子が多く、気になったので、近所で評判が良さそうな、別の矯正歯科に相談に行きました。

こちらでは、最初に写真などは撮らず、子供の歯並びをさっと見ただけで、大まかな説明でした。
1期治療では、数か月〜半年くらいは取り外し式の内側からの矯正装置を夜寝る時だけ使用し、その後、表からの固定式の矯正装置を半年程度使用するということでした。
固定式の期間が短いことや、取り外し装置の期間も寝る間だけで良いということで、虫歯のリスクが少しでも低くなり、患者側としては魅力的な治療法の話でした。

こちらで気になったことは、2期治療に進む確立について聞いたところ、2期は審美的な意味合いなので、本人が見た目を気にするかどうかです、との答えで、2期治療に進まれるお子さんが多い印象だったことです。

子供本人は、固定式装置の期間が短い、後者の病院を希望していますが、親としては、出来れば1期治療だけで終わらせてあげたいと思っています。

全くの素人で、初めの相談だけで矯正歯科を決めるのは、非常に難しいのですが、どういう点を重視して選択するのが良いのでしょうか?

アドバイスお願いいたします。

こんにちは。

ご相談の内容を拝見させていただきましたが、矯正治療の二期分割治療の考え方は、前期と後期、両方行って完結する、というのが本来の考えだと思います。
前期は、顎の成長のコントロールや現在有る不正咬合によって障害が起こる場合にその原因を除去する、などの『土台作りのステージ』です。ですので、顎の成長が見られる期間の6歳から9歳くらいが中心で、後期治療は乳歯が生え変わり、第二大臼歯が萌出し、顎の成長がある程度終了してから歯並び・咬み合わせを『仕上げていくステージ』、となります。
前期治療が終了して、まだ顎の自然成長がありますから、リテーナーは付けないでしょうから、後戻りは多少あるのは当たり前です。
よく、前期だけで終わりだと勘違いされる方も多く、小学校のころに矯正治療をしたのだけれど、戻ってしまった、とおしゃる患者様も多くいらっしゃいますが、それはまだ完結していないから、です。
後期治療のあとに、リテーナーをする保定観察期間がだいたい2年はあって、そのあとも、10年経っても、それ以上経っても、リテーナーは2〜3ヶ月に一度はものさし代わりに歯並びかみ合わせが安定しているかどうか、リテーナーを入れてみてチェックする、というのが当院の考えです。
歯は一生、少しずつでも動いています。

しかしながら、前期治療だけで終わる場合は、結局、ちょっとくらいの後戻りや凸凹は気にしないから、といういことで終えることもありますが、矯正のドクターとしては、スポンジケーキだけ焼いて、デコレーションケーキの最後の飾り付けをさせてもらえない悲しさがあると思います。

また、使用していく装置については、固定式には固定式の良さ、可徹式(取り外しできる)は可徹式の良さはありますが、可徹式は清掃性(歯ブラシのしやすさ)が良いので、私は前期治療では可徹式がほとんどです。
ただ、お子さんによっては、可徹式はサボって使えない子なら固定式なら確実なので、相談の時に、お子さんの性格的な要素を考えて、あえて固定式にすることもあります。
また、固定式のほうが治療が早く進む場合があり、症例によっては固定式を選ぶこともあります。

お子さんが、取り外しの装置がちゃんと毎日使える性格かどうか、それも決め手になると思いますよ。
それから、当院での矯正相談では写真は撮りませんが、1時間ほど時間を取って説明しています。説明をじっくりわかりやすくしてくれるところが良いのではないでしょうか?治療が始まってからの説明のことも考えると、最初の相談で大まかな説明だけなのは不安な気がします。

良い先生にめぐりあえますように!

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