まめさんの相談
カテゴリ：歯列矯正
元々出っ歯で抜歯矯正をして口元を下げました。
すごく口元が下がってしまい、Eラインよりもかなり口元が下がってしまいました。
そのため、マリオネットラインがかなり目立ってしまいました。矯正中に何度か口元が下がりすぎていると訴えましたが噛み合わせの問題です。と言われ終了しました。
矯正が終わり、とても気になり、何度も何度も先生の所に行ってやっと歯の傾きを変えてみましょうと言われ、再度ブラケットをつけ歯の角度を変えているのですが、前に出す治療ではないため、少し笑った時に歯が少し見えるようになっただけです。これ以上前に戻すことはできないのでしょうか?
診療前にセファロ分析ではすごく、綺麗なEラインになっていたのですが、おかしくないですか?
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- マロニエ矯正歯科クリニック
- （ 埼玉県 草加市 ）
- 2024-03-26 18:44:00
初めまして、マロニエ矯正歯科クリニックの栗田です。
ご質問にお答えします。
抜歯矯正で前歯を後退させたものの、想定以上に口元が後退してしまったということですね。
事前にセファロ分析を行い、シミュレーションも含めて確認をしてということであれば予期しないエラーがあったのかもしれません。
まずは、歯の移動量の見積もりのミスです。
歯並びのでこぼこ量と抜歯する歯の大きさと奥歯の前方移動量を計算し、前歯の後退量が決まります。
計算自体はとてもシンプルですが、この計算が狂うと前歯の位置と口元も予定通りに治らなくなります。
前歯が下がり過ぎたということですと、でこぼこ量を多く見積もり過ぎた、歯の大きさを小さく見積もった、
奥歯の前方移動を防止するための固定を強くし過ぎた（アンカースクリューの使用など）、
抜歯本数や抜歯部位の選択を誤った（上下抜歯ではなく上だけ抜歯でもよかった）、
もしくは、歯の位置は計算通りに動いたものの、唇や顎の軟組織の変化が大きすぎたかでしょう。
矯正のプランニングをする時、実は具体的に前歯の位置を設定するのは困難です。
上記の計算があり、結果として前歯の位置が決まります。
なので、プランニングでは何本抜歯するかと固定をどうするかが重要になります。
出っ歯（上顎前突）の治療の場合、一般的に上下４本抜歯と上のみ２本抜歯（�教藥転紊押砲里匹舛蕕�を選択します。
前歯は上下で咬みあっているものなので、下の前歯の位置によって上の前歯の位置が決まります。
上下で抜歯すれば前歯はたくさん後退しますし、上だけ抜歯ならば後退量は減らせます。
もしかしたら上だけ抜歯の方がちょうどいいプランだった可能性があります。
質問者様の治療が上だけ抜歯であったなら、今の結果以外に治せなかったので仕方無いと思います。
抜歯スペースを閉鎖する際に、奥歯と前歯の歩み寄りで閉鎖していきます。
前歯をたくさん下げるなら、奥歯が前に行かないように加強固定を行う必要があります。
アンカースクリュー・ナンスのホールディングアーチ・トランスパラタルアーチなどの種類があり、
選択した装置によって奥歯の移動量が変わります。
前歯が下がり過ぎてしまったということならば、奥歯の固定が強すぎたということと思われます。
何も追加装置を使用しないか、４番ではなく５番を抜歯するなど、
奥歯が前に移動しやすい方法を選択すべきだったかもしれません。
硬組織（歯・骨）の変化は予測しやすいですが、軟組織（皮膚・筋肉・脂肪）の変化は予測しにくいです。
特に筋肉はちょっとしたことで膨らんだり変形するため、完全に予測通りに変化しないことがあります。
また、加齢・体重の増減・咬合力の変化などによっても変化しますし、矯正治療以外の影響も大きいです。
また、Eラインについても鼻の高さ・唇の厚さ・オトガイの出具合によっても左右されるものですし、
あくまで横顔の審美的基準のひとつであって、Eラインがすべてではありません。
Eラインに関しては誤用も多く、言葉だけが独り歩きしてしまっている風潮があります。
Eラインを最重要視してしまうと、歯の角度や口の閉じやすさを犠牲にしなければならないこともあります。
矯正治療はあくまで咬み合わせを治すための医療行為であり、見た目は副作用としての変化でしかありません。
顔立ちを変える点ばかりがフューチャーされ、美容整形と同じような仕上がりを期待され過ぎている傾向もあります。
ただ、望むと望まざるとに関わらず、顔立ちへの変化は生じてしまうものなので、
患者さんが望まない顔立ちになってしまうことが無いように、事前の検査や治療結果のコンセンサスが重要と思われます。
今回は治療シミュレーションまで確認したうえで選択をしているので、医師患者間の見解の相違ではありません。
提示された治療予測と違った結果になってしまったのはとても残念なことと思います。
また、治療中に口元が下がり過ぎていることを訴えていらっしゃったので、どうにか出来たのではないかと思います。
歯が下がり過ぎたのであれば、歯を前に出せば解決します。角度だけ変えても歯の見え具合しか変わらず口元は変わりません。
歯を前に出すようにワイヤー矯正やマウスピース矯正で動かすと、歯と歯の間にスペースが生じていきます。
そのスペースを奥歯が前に行くように動かせば、歯全体を前方に移動させることが出来ます。
ただ、前歯を前に出す方法や奥歯を前に出す方法はそれなりに経験が必要なことですので、
ただブラケットをつけていても結局ほとんど前歯が前に出ないまま終わってしまうかもしれません。
また、質問者様がとても悩んでいて、どうしても改善したいと思っていらっしゃるのであれば、
より確実な方法としては美容整形なども選択肢に入れてもいいかもしれません。
歯以外の影響が大きいかもしれませんし、相談に行くだけなら問題ないかと思います。
以上を、ご質問への回答といたします。よろしくお願いいたします。
ご質問にお答えします。
抜歯矯正で前歯を後退させたものの、想定以上に口元が後退してしまったということですね。
事前にセファロ分析を行い、シミュレーションも含めて確認をしてということであれば予期しないエラーがあったのかもしれません。
まずは、歯の移動量の見積もりのミスです。
歯並びのでこぼこ量と抜歯する歯の大きさと奥歯の前方移動量を計算し、前歯の後退量が決まります。
計算自体はとてもシンプルですが、この計算が狂うと前歯の位置と口元も予定通りに治らなくなります。
前歯が下がり過ぎたということですと、でこぼこ量を多く見積もり過ぎた、歯の大きさを小さく見積もった、
奥歯の前方移動を防止するための固定を強くし過ぎた（アンカースクリューの使用など）、
抜歯本数や抜歯部位の選択を誤った（上下抜歯ではなく上だけ抜歯でもよかった）、
もしくは、歯の位置は計算通りに動いたものの、唇や顎の軟組織の変化が大きすぎたかでしょう。
矯正のプランニングをする時、実は具体的に前歯の位置を設定するのは困難です。
上記の計算があり、結果として前歯の位置が決まります。
なので、プランニングでは何本抜歯するかと固定をどうするかが重要になります。
出っ歯（上顎前突）の治療の場合、一般的に上下４本抜歯と上のみ２本抜歯（�教藥転紊押砲里匹舛蕕�を選択します。
前歯は上下で咬みあっているものなので、下の前歯の位置によって上の前歯の位置が決まります。
上下で抜歯すれば前歯はたくさん後退しますし、上だけ抜歯ならば後退量は減らせます。
もしかしたら上だけ抜歯の方がちょうどいいプランだった可能性があります。
質問者様の治療が上だけ抜歯であったなら、今の結果以外に治せなかったので仕方無いと思います。
抜歯スペースを閉鎖する際に、奥歯と前歯の歩み寄りで閉鎖していきます。
前歯をたくさん下げるなら、奥歯が前に行かないように加強固定を行う必要があります。
アンカースクリュー・ナンスのホールディングアーチ・トランスパラタルアーチなどの種類があり、
選択した装置によって奥歯の移動量が変わります。
前歯が下がり過ぎてしまったということならば、奥歯の固定が強すぎたということと思われます。
何も追加装置を使用しないか、４番ではなく５番を抜歯するなど、
奥歯が前に移動しやすい方法を選択すべきだったかもしれません。
硬組織（歯・骨）の変化は予測しやすいですが、軟組織（皮膚・筋肉・脂肪）の変化は予測しにくいです。
特に筋肉はちょっとしたことで膨らんだり変形するため、完全に予測通りに変化しないことがあります。
また、加齢・体重の増減・咬合力の変化などによっても変化しますし、矯正治療以外の影響も大きいです。
また、Eラインについても鼻の高さ・唇の厚さ・オトガイの出具合によっても左右されるものですし、
あくまで横顔の審美的基準のひとつであって、Eラインがすべてではありません。
Eラインに関しては誤用も多く、言葉だけが独り歩きしてしまっている風潮があります。
Eラインを最重要視してしまうと、歯の角度や口の閉じやすさを犠牲にしなければならないこともあります。
矯正治療はあくまで咬み合わせを治すための医療行為であり、見た目は副作用としての変化でしかありません。
顔立ちを変える点ばかりがフューチャーされ、美容整形と同じような仕上がりを期待され過ぎている傾向もあります。
ただ、望むと望まざるとに関わらず、顔立ちへの変化は生じてしまうものなので、
患者さんが望まない顔立ちになってしまうことが無いように、事前の検査や治療結果のコンセンサスが重要と思われます。
今回は治療シミュレーションまで確認したうえで選択をしているので、医師患者間の見解の相違ではありません。
提示された治療予測と違った結果になってしまったのはとても残念なことと思います。
また、治療中に口元が下がり過ぎていることを訴えていらっしゃったので、どうにか出来たのではないかと思います。
歯が下がり過ぎたのであれば、歯を前に出せば解決します。角度だけ変えても歯の見え具合しか変わらず口元は変わりません。
歯を前に出すようにワイヤー矯正やマウスピース矯正で動かすと、歯と歯の間にスペースが生じていきます。
そのスペースを奥歯が前に行くように動かせば、歯全体を前方に移動させることが出来ます。
ただ、前歯を前に出す方法や奥歯を前に出す方法はそれなりに経験が必要なことですので、
ただブラケットをつけていても結局ほとんど前歯が前に出ないまま終わってしまうかもしれません。
また、質問者様がとても悩んでいて、どうしても改善したいと思っていらっしゃるのであれば、
より確実な方法としては美容整形なども選択肢に入れてもいいかもしれません。
歯以外の影響が大きいかもしれませんし、相談に行くだけなら問題ないかと思います。
以上を、ご質問への回答といたします。よろしくお願いいたします。
