kさんの相談
カテゴリ:治療中のケア、調整
ワイヤーを装着して1年になります。
アンカースクリューを前の調整時に埋入しました。
先生からは骨が弱いので、するする入ったと言われましたが、他にも骨が弱い方はいらっしゃるのでしょうか?
また2ヶ月ぐらい前から急に、左下の即切歯が以前と比べて歯肉退縮が起きてました。
元々重度の叢生で歯肉退縮のリスクは承知していましたが、
骨が弱い人は歯槽骨が薄い事と関係性はあるのでしょうか?
- べっぷゆうこ歯科・矯正クリニック
- ( 福岡県 福岡市中央区 )
- 2023-07-24 12:53:00
初めまして。1年ほど、矯正治療を頑張っていらっしゃるのですね?
歯を支える骨(歯槽骨)には、表層の硬い皮質骨と内部の柔らかい海綿骨とで出来ています。若年者(特に10代)はこの皮質骨がまだ成熟していないため、アンカースクリューが抜けてくることが多いです。
また、高齢女性に多いのですが、骨粗しょう症の治療をされていらっしゃる患者さんに関しましては、外科が禁忌になりますので、アンカースクリューも避けたほうがいいでしょう。
また、歯肉退縮は矯正治療にはつきものです。矯正後に退縮量が気になるのでしたら、『根面被覆』をするためにオペをするとある程度は改善してきます。
担当医の先生の「骨が弱い」ということがどんなことを指しているのかが私には少しわかりにくいのですが、アンカースクリューが抜ける事と歯肉退縮が起こってくることは別に考えられた方がいいのではないかと思います。
歯を支える骨(歯槽骨)には、表層の硬い皮質骨と内部の柔らかい海綿骨とで出来ています。若年者(特に10代)はこの皮質骨がまだ成熟していないため、アンカースクリューが抜けてくることが多いです。
また、高齢女性に多いのですが、骨粗しょう症の治療をされていらっしゃる患者さんに関しましては、外科が禁忌になりますので、アンカースクリューも避けたほうがいいでしょう。
また、歯肉退縮は矯正治療にはつきものです。矯正後に退縮量が気になるのでしたら、『根面被覆』をするためにオペをするとある程度は改善してきます。
担当医の先生の「骨が弱い」ということがどんなことを指しているのかが私には少しわかりにくいのですが、アンカースクリューが抜ける事と歯肉退縮が起こってくることは別に考えられた方がいいのではないかと思います。
- マロニエ矯正歯科クリニック
- ( 埼玉県 草加市 )
- 2023-07-24 15:48:00
はじめまして、マロニエ矯正歯科クリニックの栗田です。
ご質問にお答えします。
骨が弱い、と担当医が言ったのは骨密度や歯槽骨の硬さについて言及しているのだと思います。
アンカースクリューを埋入する際に、ネジが入りやすい時と入りにくい時とあります。
骨が硬くてネジが入りにくいとネジが抜けにくい、というのはあまり無いように思います。
アンカースクリューはある程度抜けてしまうものですが、骨の硬さの影響は少ないと個人的には思います。
そして、下顎前歯の歯肉退縮についてですが、これは誰しも回避できないものです。
歯槽骨を破骨細胞が吸収して空間を作ることで歯を動かしていくのが矯正治療です。
歯槽骨を吸収する際に、歯肉周辺の歯槽骨が多少減ってしまい、歯肉退縮を起こします。
ほとんどすべての方が多少なりとも歯肉退縮を起こし、下がった歯肉は戻りません。
叢生がキツい方については、重なった歯と歯の間に骨が無いので、より歯肉退縮を起こしやすいです。
矯正治療を始めて1年でアンカースクリュー埋入の時期であれば、レベリングが完了したのだと思います。
レベリングというのは、治療の最初に行う「でこぼこ改善」作業の事で、それにより歯肉が下がりました。
今後、余ったスペースを閉鎖し、仕上げとなりますが、今よりもう少し歯肉が下がるかもしれません。
歯肉退縮の起こしやすさは、歯の周囲の歯槽骨の厚さによって左右されます。
視診や模型、セファロレントゲン側貌、CTによって歯槽骨の厚みは判定できます。
特にセファロやCTは重要で、歯槽骨が薄く、歯肉退縮リスクが高いと判断されれば治療のやり方も変わります。
歯肉退縮を完全に防ぐことは出来ませんが、なるべく起こりにくくする工夫はあります。
ただ、重度叢生で歯槽骨が非常に薄い方であれば、どんなに工夫しても歯肉が減ってしまうでしょう。
ブラケットを装着する順番、ワイヤーの選択や力のかけ具合によって対策をします。
ご本人の歯ぎしりや舌癖などでも歯に不用意な力がかかり、歯肉が減ってしまうこともあります。
ご質問の内容としては、歯槽骨の硬さと薄さに関係があるかということですが、あまり関係は無いと思います。
おそらく上の臼歯部周辺にアンカースクリューを入れていると思いますが、
下の前歯の歯槽骨の薄さと、上の奥歯の歯槽骨の硬さに関係性があるとは言い切れません。
それらは別々の問題となりますが、全体的に骨が柔らかく、骨が薄い方もいらっしゃいます。
質問者様の骨の状態を知っているのは担当医しかいないので、気になるようでしたら聞いてみましょう。
まだまだ矯正治療期間は少なくとも1年以上ありますし、今よりもある程度歯肉は減るでしょう。
もし、歯間部にブラックトライアングルが生じているようでしたら、ディスキングなどで消滅させる方法があります。
また、歯周再生療法によって減った歯肉を再生する方法はあるにはあるので、矯正後に検討してもいいでしょう。
これまでの治療内容が歯肉退縮にどれほど影響があったか、今後の治療がどれほど影響が出るのか、
担当医の治療方針や治療のやり方に左右されるものですので、よく担当医と話し合うと良いでしょう。
以上を、ご質問への回答といたします。よろしくお願いいたします。
ご質問にお答えします。
骨が弱い、と担当医が言ったのは骨密度や歯槽骨の硬さについて言及しているのだと思います。
アンカースクリューを埋入する際に、ネジが入りやすい時と入りにくい時とあります。
骨が硬くてネジが入りにくいとネジが抜けにくい、というのはあまり無いように思います。
アンカースクリューはある程度抜けてしまうものですが、骨の硬さの影響は少ないと個人的には思います。
そして、下顎前歯の歯肉退縮についてですが、これは誰しも回避できないものです。
歯槽骨を破骨細胞が吸収して空間を作ることで歯を動かしていくのが矯正治療です。
歯槽骨を吸収する際に、歯肉周辺の歯槽骨が多少減ってしまい、歯肉退縮を起こします。
ほとんどすべての方が多少なりとも歯肉退縮を起こし、下がった歯肉は戻りません。
叢生がキツい方については、重なった歯と歯の間に骨が無いので、より歯肉退縮を起こしやすいです。
矯正治療を始めて1年でアンカースクリュー埋入の時期であれば、レベリングが完了したのだと思います。
レベリングというのは、治療の最初に行う「でこぼこ改善」作業の事で、それにより歯肉が下がりました。
今後、余ったスペースを閉鎖し、仕上げとなりますが、今よりもう少し歯肉が下がるかもしれません。
歯肉退縮の起こしやすさは、歯の周囲の歯槽骨の厚さによって左右されます。
視診や模型、セファロレントゲン側貌、CTによって歯槽骨の厚みは判定できます。
特にセファロやCTは重要で、歯槽骨が薄く、歯肉退縮リスクが高いと判断されれば治療のやり方も変わります。
歯肉退縮を完全に防ぐことは出来ませんが、なるべく起こりにくくする工夫はあります。
ただ、重度叢生で歯槽骨が非常に薄い方であれば、どんなに工夫しても歯肉が減ってしまうでしょう。
ブラケットを装着する順番、ワイヤーの選択や力のかけ具合によって対策をします。
ご本人の歯ぎしりや舌癖などでも歯に不用意な力がかかり、歯肉が減ってしまうこともあります。
ご質問の内容としては、歯槽骨の硬さと薄さに関係があるかということですが、あまり関係は無いと思います。
おそらく上の臼歯部周辺にアンカースクリューを入れていると思いますが、
下の前歯の歯槽骨の薄さと、上の奥歯の歯槽骨の硬さに関係性があるとは言い切れません。
それらは別々の問題となりますが、全体的に骨が柔らかく、骨が薄い方もいらっしゃいます。
質問者様の骨の状態を知っているのは担当医しかいないので、気になるようでしたら聞いてみましょう。
まだまだ矯正治療期間は少なくとも1年以上ありますし、今よりもある程度歯肉は減るでしょう。
もし、歯間部にブラックトライアングルが生じているようでしたら、ディスキングなどで消滅させる方法があります。
また、歯周再生療法によって減った歯肉を再生する方法はあるにはあるので、矯正後に検討してもいいでしょう。
これまでの治療内容が歯肉退縮にどれほど影響があったか、今後の治療がどれほど影響が出るのか、
担当医の治療方針や治療のやり方に左右されるものですので、よく担当医と話し合うと良いでしょう。
以上を、ご質問への回答といたします。よろしくお願いいたします。
- 医療法人社団 伊藤歯科クリニック
- ( 兵庫県 西宮市 )
- 2023-07-28 17:09:00