きぬこさんの相談
カテゴリ:アフターケア
ワイヤー矯正終了後の歯の隙間
昨年の12月に上の歯、今年の1月に下の歯のワイヤー矯正が終了し、現在リテーナーを上下1日ずっと着用しています。
バンドをしていた上の歯の奥歯とその一個前の歯の間が左右とも若干隙間が空いているようで、その隙間に食べ物が挟まって、そのせいかお肉等を食べると奥歯が痛みます。
ワイヤー矯正中の歯が移動してる時のような痛みです。
隙間は実際に見たわけでは無いのですが、フロスをすると、なんの障害もなくすぐに通り、感触としてはスカスカな感じ。
通常、バンドを外してから隙間は戻ると何かのサイトで見た気がするのですが、どれくらいの期間(1ヶ月とか2ヶ月とか)で隙間は戻るものでしょうか?既に上の歯は外してから2ヶ月は経過していますが、今後隙間が埋まる可能性はあると考えられますか?
また、リテーナーで隙間を埋めることは可能なのでしょうか?
主治医にも聞きますが、他の先生の意見も参考にしたいので質問しています。
- マロニエ矯正歯科クリニック
- ( 埼玉県 草加市 )
- 2023-03-06 19:52:00
初めまして、マロニエ矯正歯科クリニックの栗田です。
ご質問にお答えいたします。
矯正治療後にバンドを入れていた部位のスペースが残っているということですね。
我々は自然と閉鎖してくれることを期待しますが、閉じきらないこともあります。
奥歯は力がかかるため、接着式のブラケットではなくバンドの方が外れにくく、バンドを好む先生が多いです。
ナンスのホールディングアーチなどの追加装置を使用する際も奥歯をバンドにする必要があります。
ただ、バンドの弱点として、外した後のバンドスペースが閉じきらないことがあります。
なので、一度ゴムで隙間を作る手間もあり、追加装置が無い場合は当院はバンドを使用しないようにしています。
2〜3年もの間バンドが入り続けていたので、すぐ閉じる人と閉じない人がいます。
すぐ閉じる人は翌月には閉じているでしょうし、時間がかかる人は数か月かかるでしょう。
歯は前に移動しようとする習性があるので、待っていればいつの日か閉じる可能性が高いです。
ただ、なかなか閉じない場合、閉じるためには色々な方法があります。
リテーナーが透明なマウスピース型の場合は、自然閉鎖は起きにくいでしょう。
歯をがっちりと押さえており、バンドスペースも込みでの歯の位置を記録しているので、
むしろマウスピースを装着していることでスペースの閉鎖を邪魔している可能性が高いです。
歯並びの安定とともに、マウスピースの使用時間が徐々に減ってくると思いますが、
そうすると咬む力や歯の習性によって隙間が閉じやすくなるかもしれません。
リテーナーがワイヤーとプラスチックでできたベッグタイプの場合は、閉じられるかもしれません。
歯並びをマウスピースほどガッチリ抑えていないため、自然閉鎖は比較的生じやすいです。
また、ワイヤーを調整して締めこむことでスペースを閉鎖する力をかけることが出来ます。
もしベッグタイプリテーナーを使用しているなら、担当医に相談し、締めてもらいましょう。
うまくいかないこともありますので、確実な方法というわけではありません。
自然に閉じず、またリテーナーでも閉じることが出来ない場合、別の方法を試しましょう。
アライナーと言って、歯を動かすためのマウスピースを作製しましょう。
世間で言うところのマウスピース矯正のことです。リテーナーとしてのマウスピースとは異なります。
型取りして歯のレプリカを作製し、バンドスペースが無い状態で並べ、その形に合わせたマウスピースを作ります。
ややキツいですが、それを装着していると歯が動いてバンドスペースが無くなると思います。
絶対閉鎖出来るとまでは断言できませんが、かなり高確率でスペースは閉鎖できると思います。
当院では、バンドスペースが自然消失しない方にはアライナー治療を行っています。
マウスピースを作製するにはコストがかかるので、歯科医院によっては有料になると思います。
アライナーを用いてスペース閉鎖を行うなら、担当の先生とよく相談するといいと思います。
アライナー以外の方法としては、また奥歯だけにブラケットをつけて歯並びを動かすことです。
今度は接着型のブラケットにすればバンドスペースを閉じきれるはずです。
ただ、ブラケットを装着するとリテーナーを使用できなくなるため、他の部分が崩れます。
アライナーは動かしたい部位だけ動かし、その他の部位は動かさないでおくことが出来ます。
なので、バンドスペースを閉じつつ、歯並びを維持するならアライナーが最適解です。
もう一つの方法として、スペースを歯に被せものをして埋めてしまう方法です。
奥歯に虫歯がある、もしくはインレー(隣接面を含む詰め物)やクラウン(全体を覆う被せもの)がある場合、
虫歯治療や被せものの作り直しをすることで歯の形を変えることが出来ます。
そもそも虫歯治療が必要であったり、古くなった被せものがある場合は有効でしょう。
まったくもって無傷な歯を削って被せてしまうのは、歯の寿命を縮める行為なのでおすすめできません。
自然と閉じるか、閉じる処置を行うか、に関しては担当の先生とよくお話しください。
人工的に閉じようとするのは手間とコストがかかるので、自然と閉じるのを期待しましょうと言われるかもしれません。
バンドスペースは地味に重要な問題で、矯正歯科医師はわりと軽視してしまいがちです。
中途半端に空いているスペースは患者様に生じている食片圧入や虫歯リスクなどにつながります。
歯と歯の間に隙間を残さずに矯正治療を完了させるためには、そもそもバンドを使わないか、
途中でバンドからブラケットに切り替えるか、終了後に閉鎖する方法を考慮しておく必要があります。
バンドスペース問題をちゃんと考えている先生であれば、真摯に応えてくれるはずです。
以上を、ご質問への回答といたします。よろしくお願いいたします。
ご質問にお答えいたします。
矯正治療後にバンドを入れていた部位のスペースが残っているということですね。
我々は自然と閉鎖してくれることを期待しますが、閉じきらないこともあります。
奥歯は力がかかるため、接着式のブラケットではなくバンドの方が外れにくく、バンドを好む先生が多いです。
ナンスのホールディングアーチなどの追加装置を使用する際も奥歯をバンドにする必要があります。
ただ、バンドの弱点として、外した後のバンドスペースが閉じきらないことがあります。
なので、一度ゴムで隙間を作る手間もあり、追加装置が無い場合は当院はバンドを使用しないようにしています。
2〜3年もの間バンドが入り続けていたので、すぐ閉じる人と閉じない人がいます。
すぐ閉じる人は翌月には閉じているでしょうし、時間がかかる人は数か月かかるでしょう。
歯は前に移動しようとする習性があるので、待っていればいつの日か閉じる可能性が高いです。
ただ、なかなか閉じない場合、閉じるためには色々な方法があります。
リテーナーが透明なマウスピース型の場合は、自然閉鎖は起きにくいでしょう。
歯をがっちりと押さえており、バンドスペースも込みでの歯の位置を記録しているので、
むしろマウスピースを装着していることでスペースの閉鎖を邪魔している可能性が高いです。
歯並びの安定とともに、マウスピースの使用時間が徐々に減ってくると思いますが、
そうすると咬む力や歯の習性によって隙間が閉じやすくなるかもしれません。
リテーナーがワイヤーとプラスチックでできたベッグタイプの場合は、閉じられるかもしれません。
歯並びをマウスピースほどガッチリ抑えていないため、自然閉鎖は比較的生じやすいです。
また、ワイヤーを調整して締めこむことでスペースを閉鎖する力をかけることが出来ます。
もしベッグタイプリテーナーを使用しているなら、担当医に相談し、締めてもらいましょう。
うまくいかないこともありますので、確実な方法というわけではありません。
自然に閉じず、またリテーナーでも閉じることが出来ない場合、別の方法を試しましょう。
アライナーと言って、歯を動かすためのマウスピースを作製しましょう。
世間で言うところのマウスピース矯正のことです。リテーナーとしてのマウスピースとは異なります。
型取りして歯のレプリカを作製し、バンドスペースが無い状態で並べ、その形に合わせたマウスピースを作ります。
ややキツいですが、それを装着していると歯が動いてバンドスペースが無くなると思います。
絶対閉鎖出来るとまでは断言できませんが、かなり高確率でスペースは閉鎖できると思います。
当院では、バンドスペースが自然消失しない方にはアライナー治療を行っています。
マウスピースを作製するにはコストがかかるので、歯科医院によっては有料になると思います。
アライナーを用いてスペース閉鎖を行うなら、担当の先生とよく相談するといいと思います。
アライナー以外の方法としては、また奥歯だけにブラケットをつけて歯並びを動かすことです。
今度は接着型のブラケットにすればバンドスペースを閉じきれるはずです。
ただ、ブラケットを装着するとリテーナーを使用できなくなるため、他の部分が崩れます。
アライナーは動かしたい部位だけ動かし、その他の部位は動かさないでおくことが出来ます。
なので、バンドスペースを閉じつつ、歯並びを維持するならアライナーが最適解です。
もう一つの方法として、スペースを歯に被せものをして埋めてしまう方法です。
奥歯に虫歯がある、もしくはインレー(隣接面を含む詰め物)やクラウン(全体を覆う被せもの)がある場合、
虫歯治療や被せものの作り直しをすることで歯の形を変えることが出来ます。
そもそも虫歯治療が必要であったり、古くなった被せものがある場合は有効でしょう。
まったくもって無傷な歯を削って被せてしまうのは、歯の寿命を縮める行為なのでおすすめできません。
自然と閉じるか、閉じる処置を行うか、に関しては担当の先生とよくお話しください。
人工的に閉じようとするのは手間とコストがかかるので、自然と閉じるのを期待しましょうと言われるかもしれません。
バンドスペースは地味に重要な問題で、矯正歯科医師はわりと軽視してしまいがちです。
中途半端に空いているスペースは患者様に生じている食片圧入や虫歯リスクなどにつながります。
歯と歯の間に隙間を残さずに矯正治療を完了させるためには、そもそもバンドを使わないか、
途中でバンドからブラケットに切り替えるか、終了後に閉鎖する方法を考慮しておく必要があります。
バンドスペース問題をちゃんと考えている先生であれば、真摯に応えてくれるはずです。
以上を、ご質問への回答といたします。よろしくお願いいたします。
- きぬこ(27歳 女性 )
- 2023年03月06日21時11分
丁寧なご回答ありがとうございます。
現在、上の歯はマウスピース型のリテーナーとワイヤー型のリテーナーを使っています。
主治医に相談し、ワイヤー型のリテーナーを締めて貰えないか聞いてみたいと思います。
自然と閉じてくれることを期待しますが、まずは主治医に相談し解決方法を探りたいと思います。
今回は、ありがとうございました。
現在、上の歯はマウスピース型のリテーナーとワイヤー型のリテーナーを使っています。
主治医に相談し、ワイヤー型のリテーナーを締めて貰えないか聞いてみたいと思います。
自然と閉じてくれることを期待しますが、まずは主治医に相談し解決方法を探りたいと思います。
今回は、ありがとうございました。
- Silver Lace矯正歯科
- ( 埼玉県 さいたま市浦和区 )
- 2023-03-06 20:58:00
さいたま市のSilver Lace矯正歯科と申します。
一般的に、バンドによる歯間のスキマは、ラップアラウンドタイプのような舌側にプラスチック、唇側に金属ワイヤーがあるタイプのリテーナーでは、1〜2か月もあれば閉じてしまうと思います。
このタイプのリテーナーを使っていれば、ワイヤーのループ部分を調整することでスキマを閉じるパワーが発生しますので、今後もスキマを閉じることが可能ですが、マウスピースタイプのリテーナーではその限りではありません。ご検討下さい。
一般的に、バンドによる歯間のスキマは、ラップアラウンドタイプのような舌側にプラスチック、唇側に金属ワイヤーがあるタイプのリテーナーでは、1〜2か月もあれば閉じてしまうと思います。
このタイプのリテーナーを使っていれば、ワイヤーのループ部分を調整することでスキマを閉じるパワーが発生しますので、今後もスキマを閉じることが可能ですが、マウスピースタイプのリテーナーではその限りではありません。ご検討下さい。
- さわだ矯正歯科クリニック
- ( 京都府 長岡京市 )
- 2023-03-07 12:54:00
こんにちは、さわだ矯正歯科クリニックです。
早ければ1ヶ月で閉じますが、しっかり閉じるのに半年くらいかかる場合もあります。
2ヶ月経ってスカスカだと、自然にはなかなか閉じないかも知れません。
リテーナーの種類と調整によっては、隙間を閉じることが可能だと思いますので、主治医の先生と相談してみて下さい。
早ければ1ヶ月で閉じますが、しっかり閉じるのに半年くらいかかる場合もあります。
2ヶ月経ってスカスカだと、自然にはなかなか閉じないかも知れません。
リテーナーの種類と調整によっては、隙間を閉じることが可能だと思いますので、主治医の先生と相談してみて下さい。