いづちゃんさんの相談

カテゴリ：その他

抜歯矯正中ですが、口元が下がりすぎないか不安です。

1月末に上4番×2、下5番×2の計4本の抜歯を行い、表側のワイヤー矯正を行っています。
歯列矯正前の症状としては一部八重歯、叢生、かなり軽度な上顎前突の症状があり、その時はそこまで深く考えずに勧められた抜歯矯正に踏み切りました。

しかし、最近ネットで抜歯矯正後に口元が下がりすぎてしまって、笑顔になると歯が見えずらく、貧相になってしまって悩んでいるという症例を発見し、自身もこうなってしまうのではないかと不安を感じるようになりました。

今月中旬に左上側の埋まらない抜歯痕を埋めるためにアンカースクリューを1本いれる予定なのですが、いよいよ口元を下げる工程に入るので、非常に不安です。
この段階から下げすぎないように調整をすることはできるのでしょうか?
(現状、右側は八重歯と叢生がひどかったため、抜歯痕は1mmほどしかありません。左側は抜いてからほとんど変わっていません。)

ご回答頂けますと幸いです。

初めまして、マロニエ矯正歯科クリニックの栗田です。
ご質問にお答えします。

抜歯矯正をしているが、口元が下がりすぎないか不安である、ということですね。
まず、ネットで見た人と質問者様は、顔も違えば治し方も違います。
おそらく不適切にな治療であった方とご自身を同一視する必要はありません。
まだ、ギリギリ治療方針を変更できるタイミングではありますが、
変更したとしても、すでに決められている前歯の後退量は１〜２ｍｍほどしか減らせません。
どれくらい前歯を下げるかを決めて、抜歯部位と治し方が決められているはずです。
すでに下の歯を抜歯しているので、最初のプランから大きく変更するのは難しいと思います。

まず、真っ当な矯正歯科であれば、最初に検査・診断があったと思います。
その段階で、セファロ分析を行い、どれくらい前歯を後退させるかの話があったはずです。
最初の設計図通りに治療が進んでいくもので、トラブルでもない限り、計画通りの仕上がりを目指します。
つまり、前歯がどれくらい下がり、口元がどれくらい下がるかの説明は済んでいると思います。
説明が無かったか、聞いてなかったか、忘れてしまったか、だと思いますが、
どれくらい前歯が下がるかを知りたければ、担当の矯正歯科医師に尋ねましょう。
ちゃんと検査・診断をしていない矯正歯科であれば、あでずっぽうな治療なので、
質問者様がどれだけ前歯が下がり、口元が引っ込んでしまうかは誰もわかりません。

そもそも、抜くか抜かないか、何本抜くか、どこを抜くか、というのは人によって異なります。
人それぞれに合った治療プランを立てるために、検査・診断があります。
抜いた方がいい人もいれば、抜かない方がいい人もいます。
抜くべき人を抜かずに治すと口ゴボ状態で仕上がります。
抜かない方がいい人を抜歯すると口元が引っ込み老け顔になります。
ネットで見た人は、おそらく抜かない方がいいのに抜いてしまったケースではないでしょうか。
診断時の誤診の可能性もありますし、治療中のミスの可能性もあります。
担当医が最初から引っ込めて仕上げる予定だったかもしれませんし、
治療前にどのような仕上がりになるのかのコンセンサスが得られてなかったかもしれませんね。
口元だけでプランが決まるわけではないので、顔立ち的には抜歯しない方がいいものの、
抜歯しないで治すことが不可能なケースなどもありますが、その際は事前に説明すべきです。
質問者様に関しても、おそらくベストなプランを提案され、同意に至ったと思いますが、
もしかしたら「質問者様にとって」ベストなプランでない可能性がありますから、確認すべきです。
理想値になるように設定されていると思いますが、何を理想とするかは人それぞれです。

隙間が埋まらない、のではなく、埋めるような処置をしていない、が正解です。
矯正治療のやり方は、でこぼこを治す、隙間を埋める、仕上げの順番です。
今までは、ただでこぼこを治していただけで、隙間を埋めようとはしていません。
でこぼこを治す過程で自然と隙間がある程度埋まるので、右側も勝手に埋まっただけです。
これから積極的に隙間を埋め、前歯を引っ込める治療段階に入りますが、
アンカースクリューも、隙間を埋めるために使うわけではありません。
アンカースクリューが無くとも、隙間はパワーチェーンをかければ閉じていきますが、
その際に、「上の奥歯の前方移動を防止するために」アンカースクリューを併用します。
奥歯の位置関係を調整し、最終的にしっかりと咬み合わせるために必要な処置であり、
上の奥歯が前に移動してしまうと奥歯がずれて最終的に前歯が咬まなくなります。
口元の見た目以前に、しっかりと咬み合わせを作るのが本来の矯正治療の目的です。

しっかり咬み合わせるために抜歯が必要であり、歯が動いた結果、副作用で見た目が変化します。
下の歯を５番目の歯を抜いているのも、奥歯のずれを改善するためです。
治療開始前の段階で、質問者様は�教蕕箸い�状態だったはずです。
本来あるべき奥歯の位置関係よりも、下の奥歯が後ろに引っ込んでいたのでしょう。
上４４下５５抜歯というのは、出っ歯の人で、奥歯の位置が�教蕕任△蝓�
最終的にバッチリ咬ませるためには下の奥歯の前方移動が必要なケースで選択される抜歯部位です。
質問者様はまだ奥歯の位置が�教蕕任△蝓∈能�的には�亀蕕砲垢詆�要があります。
そのためには、上の奥歯が前方移動してしまうと、治療が失敗し、出っ歯で終わります。
なので、アンカースクリューは必須であり、前歯も引っ込める必要があります。
まともにちゃんと咬み合わせて仕上げるためには、予定通りに前歯を下げるしかなく、
最初に検査・診断をした段階で、１月に上下抜歯を行った段階で決定しています。

基本的には、�教藹个短�の人は上下４本抜歯以外に、上だけ２本抜歯という方法もあります。
下の歯を抜かないで治療するので、上の歯もあまり後退しません。
咬み合わせというのは、上下の前歯が咬みあっているのものですから、
前歯がどれくらい引っ込むのか、というのは下の歯の位置に左右されます。
質問者様も、現状で多少上下の前歯の前後のずれがあるのであれば、
今の下の前歯の位置までは少なくとも、上の前歯が引っ込むことにはなります。
上だけ抜きで仕上げれば、前歯があまり引っ込まない「�教藥転紊押廚箸いΕ粥璽襪砲覆蠅泙后�
最初の診断時にこの�教藥転紊欧鯀�択せず、すでに下の歯を抜歯している以上、
質問者様は前歯を引っ込める仕上がりにするしかありません。
�教藥転紊欧眦�応症がありますので、安易に選択すべきではなく、
担当医の中でベストな治療法ではないということで提案されなかったのでしょう。

質問者様が計画通りに前歯を下げるのがベストなのか、
もしくは質問者様の主観で、計画通りに下げると「下がり過ぎ」になるのかはわかりません。
ただ、今から最大限前歯を下げないようにするには、アンカースクリューを下に植えましょう。
隙間を閉じていく際に、上の奥歯を可能な限り前方移動すれば、前歯も引っ込む量を減らせます。
そのためには、下の５番を抜歯したスペースを、すべて下の奥歯の前方移動で閉鎖する必要があります。
下の前歯に合わせて上の前歯が引っ込むので、下の前歯が引っ込まないように、下の奥歯を前方移動します。
そのためには、下の歯の前方部にアンカースクリューを植立して併用する必要があるでしょう。
治しにくいやり方なので、治療期間も伸びるかもしれませんし、担当医も勧めないでしょう。
しかし、現段階で前歯の引っ込む量を減らすためにはこの方法しかありません。

ただ、上の奥歯が前方移動するとなると、上の左右の奥歯の位置がずれてしまいます。
もしかしたら、上の前歯の正中は、顔の正中から右にずれていませんか？
右上だけでこぼこが強く、でこぼこが治ったばかりなら、おそらくそうなっているはずです。
今後、前歯をひっこめながら、歯の正中を顔の中心に合わせていくように治していく予定ですが、
左上の奥歯が前方移動すると、歯の正中が右にずれたまま仕上がります。
様々な要因を考慮して、治療のプランニングは行われていきますので、
無理に前歯を下げないようにしてしまうと、一生歯の真ん中がずれたままになるかもしれません。

おそらく、ちゃんとしている矯正歯科医師ならば、色々なことをひっくるめて、
ちゃんと最終的に健康的かつ審美的に整った仕上がりになるようにプランニングしているはずです。
そもそも顔も違う他人のケースを自分に当てはめて考えてもあまり意味はありませんし、
すでに質問者様がどう仕上がっていくかは決まっていて、今からの変更も困難です。
不安に思うのであれば、担当の先生に伝え、相談しましょう。
本来は、治療のプランニングの際に、どう仕上がるかをイメージしておくべきでした。
どういう顔になるのか、というのも含めての検査・診断であったはずです。
下の歯を抜いた瞬間に運命は決まったので、仕上がりを受け止めましょう。
「口元が引っ込んでいる顔が美しいと思っている矯正歯科医師」でなければ、
または、誤診をしていなければ、おそらく理想的にプランにはなると思います。
願わくば、質問者様が望んだ仕上がりになればいいなと思います。

以上を、ご質問への回答といたします。よろしくお願いいたします。

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