miyaさんの相談
カテゴリ:その他
上顎左側、第一小臼歯が既にダメな状態で抜歯の可能性が高いと言われています。
同じ側に親知らずが生えてきていて、噛み合わせる所が無い。将来下がってくるから抜いた方がいいと言われました。
抜歯後、矯正でずらして親知らずの噛み合わせができるのなら親知らずは抜かずに済む?と思ったのですが
そういう事はできるのですか?
- マロニエ矯正歯科クリニック
- ( 埼玉県 草加市 )
- 2022-08-30 16:00:00
初めまして、マロニエ矯正歯科クリニックの栗田です。
ご質問にお答え致します。
まだ矯正前の状態でしょうか?上の第一小臼歯が保存不可で抜歯予定ですね。上の親知らずが使えるかどうかは矯正治療の抜歯部位によって左右されます。
でこぼこや出っ歯が強い場合には、抜歯をして矯正治療を行うことがあります。通常は、上下左右の第一小臼歯を4本抜歯して治療するのがセオリーです。ただ、患者さんの骨格や口元の突出度合い、奥歯の位置関係で抜歯部位は変わります。
上の奥歯に対して下の奥歯が3ミリ前に位置している状態を1級と言います。でこぼこがなく、奥歯の位置が1級の状態だと、全体的にバランス良く咬み合うように人間は出来ています。なので、一般的には矯正治療は奥歯を1級にすることを目標としてプランニングします。
ただ、もう一つ咬み合わせのゴールがあり、下の奥歯に対して上の奥歯が3ミリ前に位置している2級という状態です。2級状態でもしっかりと咬み合うので、ケースによっては奥歯を2級にしてフィニッシュする2級仕上げをゴールとする場合があります。
歯を抜いていない、もしくは上下で抜歯している、上下の歯の本数が一致している場合は、1級仕上げがゴールとなります。上の歯だけ抜歯していて、上の歯の本数が少ない場合は、2級仕上げがゴールになります。
1級仕上げでフィニッシュした時、上の親知らずは下の親知らずとしか咬み合いません。下の親知らずが無かったり埋まってたりすると、使い道の無い歯となります。向かい合う歯が無いとだんだん落ち込んで来て咬み合わせに悪影響を及ぼす可能性もありますが、かと言って抜かないとまずい状況とも言えません。歯としては使えませんが、特に悪さをしなければほっといても良いと思いますし、悪さしてから抜けばいいと思います。
2級仕上げでフィニッシュした時、上の親知らずは下の第二大臼歯と咬み合うことが出来ます。奥歯の位置関係がずれたことにより、使い道の無かった上の親知らずが使えるようになります。第二大臼歯が半分歯肉に埋まっていると咬み合いませんが、使えるのなら使ったほうが良いでしょう。
つまり、上下抜歯の1級仕上げプランなら、上の親知らずは使えません。上だけ抜歯の2級仕上げプランなら、上の親知らずが使えます。質問者様の矯正治療のプランによって、上の親知らずが使えるかどうかが決まるということです。2級仕上げは適応症が狭く、そもそも質問者様の歯並びでは不可能、もしくは可能だけどベストプランではない可能性があります。親知らずを残すために2級仕上げを選ぶのではなく、一番良いプランを選んだら2級仕上げプランで、たまたま親知らずが使えてラッキー、というのが良いと思います。
また、場合によっては上の第一大臼歯や第二大臼歯を抜歯して親知らずを使うプランもありますし、上の歯の後方移動をする時も親知らずを抜歯した直後の方が効果的です。親知らずが使えるか使えないか、抜くべきか抜かないべきか、抜くとしたらいつ抜くべきかは、矯正歯科医師しかわかりません。まだ、矯正歯科に相談に行っていないのであれば、上の親知らずを抜歯するのは得策ではありません。
虫歯でも無い健康な親知らずを特に理由もなく一般歯科で抜歯してしまい、矯正治療で使える歯だったのにもったいなかったな、というケースはとてもとても多いです。矯正歯科に相談に行き、検査・診断を経て治療プランが確定し、その上で親知らずが必要か不要か決まってから抜歯するようにした方がいいと思います。
プランによって、親知らずを抜くべきでない、親知らずは抜歯すべき、親知らずは抜いても抜かなくてもどちらでもよい、というのが変わってくると思います。
以上を、ご質問への回答と致します。よろしくお願いします。
ご質問にお答え致します。
まだ矯正前の状態でしょうか?上の第一小臼歯が保存不可で抜歯予定ですね。上の親知らずが使えるかどうかは矯正治療の抜歯部位によって左右されます。
でこぼこや出っ歯が強い場合には、抜歯をして矯正治療を行うことがあります。通常は、上下左右の第一小臼歯を4本抜歯して治療するのがセオリーです。ただ、患者さんの骨格や口元の突出度合い、奥歯の位置関係で抜歯部位は変わります。
上の奥歯に対して下の奥歯が3ミリ前に位置している状態を1級と言います。でこぼこがなく、奥歯の位置が1級の状態だと、全体的にバランス良く咬み合うように人間は出来ています。なので、一般的には矯正治療は奥歯を1級にすることを目標としてプランニングします。
ただ、もう一つ咬み合わせのゴールがあり、下の奥歯に対して上の奥歯が3ミリ前に位置している2級という状態です。2級状態でもしっかりと咬み合うので、ケースによっては奥歯を2級にしてフィニッシュする2級仕上げをゴールとする場合があります。
歯を抜いていない、もしくは上下で抜歯している、上下の歯の本数が一致している場合は、1級仕上げがゴールとなります。上の歯だけ抜歯していて、上の歯の本数が少ない場合は、2級仕上げがゴールになります。
1級仕上げでフィニッシュした時、上の親知らずは下の親知らずとしか咬み合いません。下の親知らずが無かったり埋まってたりすると、使い道の無い歯となります。向かい合う歯が無いとだんだん落ち込んで来て咬み合わせに悪影響を及ぼす可能性もありますが、かと言って抜かないとまずい状況とも言えません。歯としては使えませんが、特に悪さをしなければほっといても良いと思いますし、悪さしてから抜けばいいと思います。
2級仕上げでフィニッシュした時、上の親知らずは下の第二大臼歯と咬み合うことが出来ます。奥歯の位置関係がずれたことにより、使い道の無かった上の親知らずが使えるようになります。第二大臼歯が半分歯肉に埋まっていると咬み合いませんが、使えるのなら使ったほうが良いでしょう。
つまり、上下抜歯の1級仕上げプランなら、上の親知らずは使えません。上だけ抜歯の2級仕上げプランなら、上の親知らずが使えます。質問者様の矯正治療のプランによって、上の親知らずが使えるかどうかが決まるということです。2級仕上げは適応症が狭く、そもそも質問者様の歯並びでは不可能、もしくは可能だけどベストプランではない可能性があります。親知らずを残すために2級仕上げを選ぶのではなく、一番良いプランを選んだら2級仕上げプランで、たまたま親知らずが使えてラッキー、というのが良いと思います。
また、場合によっては上の第一大臼歯や第二大臼歯を抜歯して親知らずを使うプランもありますし、上の歯の後方移動をする時も親知らずを抜歯した直後の方が効果的です。親知らずが使えるか使えないか、抜くべきか抜かないべきか、抜くとしたらいつ抜くべきかは、矯正歯科医師しかわかりません。まだ、矯正歯科に相談に行っていないのであれば、上の親知らずを抜歯するのは得策ではありません。
虫歯でも無い健康な親知らずを特に理由もなく一般歯科で抜歯してしまい、矯正治療で使える歯だったのにもったいなかったな、というケースはとてもとても多いです。矯正歯科に相談に行き、検査・診断を経て治療プランが確定し、その上で親知らずが必要か不要か決まってから抜歯するようにした方がいいと思います。
プランによって、親知らずを抜くべきでない、親知らずは抜歯すべき、親知らずは抜いても抜かなくてもどちらでもよい、というのが変わってくると思います。
以上を、ご質問への回答と致します。よろしくお願いします。