はるママさんの相談

カテゴリ:抜歯について

小児矯正のための抜歯について

小4娘(12月で10才)の小児矯正の手段として、健康な歯の抜歯を勧められました。現在歯並びで悩んでいるわけでもなく、親として大変抵抗があり、悩んでおります。
もともとは、娘が普段定期健に通っている歯科で矯正を勧められました。
(一般歯科ですが、月に一度いらっしゃる矯正専門の先生に診ていただきました)

矯正専用のレントゲンを撮り、模型を作って診断していただいた結果、顎が小さく、左上3番の歯が出てくるスペースが2ミリほどしか無いので、まず左上4番の永久歯を抜歯しましょうとのことでした。
その後、他の歯を後ろに動かしていくそうです。

小児矯正とは、健康な歯を抜かず済むようにやるものだと思っていたため、とても抵抗があります。また、今までの定期健診で一切指摘されたことが無かったため動揺しております。

健康な歯を簡単に抜歯してしまって良いのでしょうか?
デメリットも少なくないのでは無いかと不安です。
ご回答よろしくお願いいたします。

今までの検診では口元に問題がなかった上でお話しさせて頂きますと、犬歯の萌出スペースがほとんど無いケースでも非抜歯治療で治ったケースはあります。ただし、抜歯に至ることもお子さんの状況により判断しなければならないことも実際にはあります。よって抜歯、非抜歯治療それぞれのメリットデメリットを踏まえ、慎重に考えようとする成長期でしたら、一旦、非抜歯治療にて進められるようにされると良いでしょう。しかしながら、担当医先生の意見も正しく、10歳近いと脳頭蓋の成長が閉じる時期に入るため、レントゲン写真やその他の診断において、上顎骨の大幅な変化を期待することが困難になっていると予想されることも多いです。
 できるだけ早く上顎骨の拡大が必要となりますので小児期における早期治療・顎顔面矯正治療を行うことが成長を利用しより成功率をあげる治療となるでしょう。是非お尋ね下さい。
  • はるママ(40歳 女性 会社員 )
  • 2020年08月17日23時15分
早速のご回答ありがとうございました。
「10歳で、虫歯も一つも無いのに抜歯なんて」と動揺しておりましたが、ケースとしてはあり得ることだということが分かり、安心しました。
担当医の先生からは、抜歯と非抜歯の選択を問われず、治療方針として決定事項のような説明だったので、迷いを持ち帰ってしまいました。こちらで相談できて良かったです。

なお、何度も大変申し訳ないのですが、抜歯をした時のデメリットというのは、どのようなものでしょうか?
はるママさん、回答欄の最後にお書きになっていたので見落としていました。お返事遅くなりすみません。
さて、ご質問の続きですが、健康な歯をお嬢さんの年齢時期に抜く抜歯に関して言えば、まずはできれば避けるべきだと、一個人としてですが思います。そこには、まずなぜ顎が小さいのか?健康に萌出してきた永久歯が並ばないのか?の原点を見つめ直す時間がこの成長期の矯正治療だと私は思っています。女の子の場合10~12才頃が急速に成長し、初潮の約一年前にピークがおとずれます。その時期における抜歯は、慎重に行わなければならないと思うのです。しかし、成長が一段落する時期まで待てば良いわけですから、気長に「左下枕に寝相やうつぶせ寝相。頬杖等々」噛む力を養って、娘さんと良く話し合ってからでも良いかと思う次第です。長文になりましたが矯正治療には色んな考え方や治療法がありますので、まずは治療方針に不安があるようでしたら、セカンドオピニオンにて信用のできる歯科医に御相談されてみてはいかがでしょうか。テクニックだけではない治療の世界が見えてくるはずです。がんばって下さい。
  • はるママ(40歳 女性 会社員 )
  • 2020年08月18日23時26分
馬渕先生
度重なる質問に丁寧にご回答いただきまして、本当にありがとうございます。
よく分かりました。
抜歯の予約を入れるように言われていたタイミングだったのですが、どうも不安が拭い切れないでおりますので、少なくともセカンドオピニオンをとることにします。
矯正治療はスタートするにしても、一度抜歯したら元には戻せないので、馬渕先生のおっしゃる通りここは慎重に判断したいと思います。
誠実なご対応に感謝致します。
ありがとうございました。
読ませていただきました。

小児矯正というのは私は正式な言葉ではないと思っています。小児で矯正治療が終わる事はないからです。矯正学辞典にも載っていません。最近になって作られた言葉です。

犬歯が萌出してくる場所がなければ八重歯になります。現状は八重歯になっていないので実感がわかないと思います。予測して抜歯する方法を連続抜去法と呼びます。簡単に抜歯しているように思われますが、抜歯する事によって犬歯を正常な位置に萌出させるという事をしているという事です。八重歯になる犬歯はとても重要な歯です。そこでそれよりも価値の少ない第一小臼歯(4番目)の歯を抜歯してできたスペースに犬歯を萌出させる方法です。

八重歯はブラッシングが出来ない部分ができます。不潔域がある事、将来的には飛び出ている八重歯をおおっている歯茎が上にあがって歯が露出して八重歯である犬歯が抜歯になります。また海外、特にアメリカでは受け入れられない歯並びです。是非将来の事をお考えでしたら矯正治療を選択してあげてください。できれば矯正専門歯科医院をお勧めします。1か月に1度非常勤の矯正歯科医が来るよりは、毎日矯正歯科専門歯科医がいる矯正専門歯科医院をお勧めします。理由はもしかの場合に対応できるからです。“餅は餅屋”です。

治療が成功する事を祈っています。
  • はるママ(40歳 女性 会社員 )
  • 2020年08月17日23時25分
大変丁寧なご回答ありがとうございました。
犬歯はとても重要な歯なのですね。
おっしゃる通り、現在は外見上全く問題がないため、抜歯に意識が向いてしまって、犬歯がきちんと出て来れなかった場合の八重歯のことはあまり考えられておりませんでした。

いただいたアドバイスを参考に、長い目で見て、治療法も通う歯科も主人と今一度相談したいと思います。
ありがとうございました。

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