リラックマさんの相談
拡大床と急速拡大装置について教えてください。
上顎劣成長、下顎過成長、反対咬合の開口8歳の女子です。ターミナルプレーン近心階段型です。2軒相談へ行って、この先どうするか悩んでいます。私自身が成人矯正(小臼歯4本抜歯)を3年半した結果、両下7番が舌側傾斜してしまい、頬側から見たら隙間なく良い状態に見えますが、咬合した状態で舌で咬合面が全部触れます。ずっと咬合性外傷を繰り返していて、娘の矯正に対して余計な心配が後を尽きません。成人矯正は拡大出来ないので、子供の矯正とは違いがあるとは思いますが…
急速拡大装置を推奨されている先生は拡大床では歯軸が傾斜するだけで歯槽骨は広がらないとおっしゃいます。拡大床を推奨されている先生は拡大床で歯槽骨が広がるとおっしゃいます。親としては可撤式装置は子供を叱る機会が増えそうなので、固定式装置で励ます方が、親子の関係を考えると良いと思ったり、また、ホームページでそれぞれの症例をみると、急速拡大装置の医院の症例は、初診時重症のようでも、第2期で抜歯なしで咬合時に上下間の隙間も少ない感じがします。歯槽骨を広げると同時に両下6番の近心傾斜の歯を起こしてスペースを作るとのことで、画像も歯軸がキレイに起きているように見えます。拡大床の方の医院は、拡大を始めた年齢と親御さんの一本も抜きたくない意向の為でしょうか、画像では両上7番が遠心に傾斜していて、咬合した状態の口腔内写真でも臼歯咬合面に継続した隙間がある状態で終了されていたものが載っていました。急速拡大装置が良いなと思いましたが、急速拡大装置の方は、拡大床より20万〜30万高価です。これは一般的な差でしょうか。これは相場ならば、我が家は諦めるしかありません。拡大床は傾斜するだけなのか、歯槽骨が広がるのかについて、実際はどうなのでしょうか。
拡大床の医院で、上記の症例に対しての疑問を率直に聞きたかったり、終了された方の咬合を模型で舌側からも見てみたい気持ちがあるのですが、やめた方が良いでしょうか。そんなことお願いする神経質な患者、やっぱり来て欲しくない患者でしょうか。他を当たった方が良いでしょうか。とりとめのないことで、申し訳ありません。何か助言をいただけませんでしょうか。とても悩んでいます。
-
- 銀座EAST矯正歯科
- （ 東京都 中央区 ）
- 2018-08-06 20:34:00
8歳で上顎劣成長、下顎過成長、反対咬合、開咬という状態であるならば、上顎の拡大装置の種類で矯正治療をお考えになるのは根本的に違います。
今後成長と共に問題になるのは前歯の反対咬合と開咬を改善するために手術が必要になるかどうかです。
上顎を拡大したところで下顎の成長が抑えられるわけではありません。
上顎が劣成長であるのならば上顎骨の前方牽引を行う必要があります。
もしも、手術を行う必要が生じれば急速拡大装置で拡大しすぎたことが、逆に治療を難しくしてしまうこともあります。
長期にわたる計画の元に治療を行う必要がある難症例だと思います。
できれば大学病院などに行かれ御相談なされた方がよろしいかと思います。
-
- リラックマ(40歳 女性 会社員 ）
- 2018年08月06日23時24分
相談したのはどちらも矯正歯科の診療所です。
どちらもホームページ等に、大学病院で要手術と言われた症例を抜歯なしで治しましたと写真が載っていたし、相談時も、何もしなければ上顎の成長は終わる時期、アクチバトール、フェイシャルマスクかチンキャップで、前歯さえジャンプさせてしまえば、上顎は下顎の成長に押されて広がるとの説明でした。ジャンプと言っても咬合していないのですが…
大学病院は考えていませんでしたが、大学病院で相談した方が良い難症例になるのですね。反対咬合の治療は時間的な猶予がない様なので焦りがありましたが、見切り発車で後悔しないため、慌てず大学病院でも相談したいと思います。
お忙しい中丁寧に回答頂き、ありがとうございました。
-
- 銀座EAST矯正歯科
- （ 東京都 中央区 ）
- 2018年08月07日07時25分
まだ、成長が終わる時期ではありませんし、小学生の間は成長量は減ってきますが成長自体は続きます。
今の段階で前歯がジャンプしても思春期頃の成長スパート頃になれば、下顎骨の成長量が大きくなる時期が来ます。
この時期にもう一度反対咬合に戻る可能性があります。
骨格性の反対咬合であれば治療は20歳前後まで続く可能性もあります。
一度、現状を把握してもらい、長期的な治療計画が必要かどうかの診断を大学病院で受けていただいたほうが良いと思います。
-
- リラックマ(40歳 女性 会社員 ）
- 2018年08月07日18時08分
千葉に住んでおりますが、要介護の家族がおり、都内までは行けないので、東京歯科大に問い合わせようと思います。
ありがとうございました。
-
- 医療法人愛美会 アイ矯正歯科クリニック
- （ 神奈川県 横浜市鶴見区 ）
- 2018-08-07 10:23:00
拡大床と急速拡大装置の違いですね。これは拡大床は緩徐拡大装置です。歯だけしか動きません。歯槽骨は歯を支えている骨です。歯と共に動きますが、記載されているように限界があります。歯は外側に傾斜します。
これに対して急速拡大装置は歯は移動しません。わずかです。これは上顎骨を広げます。歯槽骨ではありません。骨の拡大になります。急速拡大装置は短期間に大きく拡大します。一日に0.4�个阿蕕い粒搬腓�可能です。1か月も広げる事はありません。拡大床とはまったく異なります。
上顎骨の正中部に正中口蓋縫合という部分があります。上顎骨は発生の段階で左右からもちあがりそして正中で癒合します。ところが正中口蓋部の縫合は成人近くになっても正式には癒合しません。そこで急速拡大装置を使用して上顎骨も側方に拡大する事が可能です。
歯の傾斜移動で歯槽骨も拡大するという緩徐拡大装置とはレベルが違います。上顎骨を拡大する急速拡大装置ももちろん歯列も拡大します。緩徐拡大装置は歯の移動。急速拡大装置は骨の移動です。
お嬢様は上顎骨の劣成長という診断であれば、これは急速拡大装置の適応です。臼歯部も反対咬合（交叉咬合）でしょうか？それでしたら急速です。
この２つの装置の使用ははっきりと分かれます。繰り返しますが歯だけの移動と骨の移動です。骨格性の問題であれば急速拡大、歯の問題だけなら緩徐拡大装置となります。
金額に関してはそれぞれの医院のお考えがあります。私ども医院は装置としてのお金の設定はありません。それが足かせになる事を避けるためです。その後ブラケットを装着しても治療は必要です。
お子様の事を真剣にお考えになる事は当然です。また、ご自身が矯正治療経験があるのも素晴らしい事です。よく理解されています。問題はありません。
治療が成功する事を祈っています。
-
- リラックマ(40歳 女性 会社員 ）
- 2018年08月07日18時10分
乳歯の時点で両側Bの交叉咬合の近心階段型で、全体的な反対咬合ではありませんでした。
拡大床の方の先生に、下顎は長く伸びるタイプではなく、エラ張りタイプと言われましたが、現在臼歯が張り出すほどではありません。
急速拡大装置の方の先生には上顎の劣成長と言われましたが、拡大床の方の先生はフェイシャルマスクも「途中必要になれば使います」とおっしゃっていたので、記憶が曖昧ですが、劣成長と言われなかったかもしれません。
適応症を教えて頂き、それぞれの先生で、診断が違ったのかもしれないと思ったと同時に、やはり、大学病院での診断や、今後の見通しを聞かなくてはいけないと思いました。
お忙しい中分かりやすい回答ありがとうございました。そして、神経質な事聞いて良いのか不安に思っていましたが、暖かい励ましのお言葉で背中を押して頂き、気になる事はしっかり質問しようと思えました。ありがとうございました。
