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カテゴリ:その他

歯列弓について

  • 投稿者 kana さん [35才 女性 会社員] 2018/05/22/ 13:43
  • カテゴリー 外科矯正 その他 治療中
  • お悩みの歯 上あご右1番 上あご右2番 上あご右3番 上あご右4番 上あご右5番 上あご右6番 上あご右7番 上あご左1番 上あご左2番 上あご左3番 上あご左4番 上あご左5番 上あご左6番 上あご左7番

現在、外科矯正を伴っての歯列矯正を行っています。イーっと笑うと歯の両側は黒く口内の影が見える?ような歯列にです。(笑うと歯だけが見える状態ではないということです。)私は歯列弓が狭い方だと思うのですが、ネットなどで調べると歯列弓を広げるには床矯正を行うのが多いみたいですが、ワイヤー矯正で歯列弓を広げることは可能でしょうか?もしくは外科手術時に歯列弓を広げることは可能でしょうか?顎のズレばかり気にしていたので最近になって歯列弓の狭さが気になってきました。ちなみに抜歯は親不知の4本のみです。また、一般的に歯列弓が狭いというのは笑ったときに両側に口内の影が見える状態で、きれいな歯列弓というのは笑うと歯だけが見える状態をいうのでしょうか?次回歯医者に行くのか少し先になるのでこちらで質問させて頂きました。宜しくお願い致します。

こんにちは
上顎の歯列を横に広げるのは比較的容易ですけど
一方で下の歯列を横に広げるのは少々難しいです

最終的な目標が咬み合わせですから、それを無視しての
治療目標にすると 最終的に治療がまとまらなくなってしまいます
まず、歯列の拡大が必要、あるいは適切な状況かどうかを担当医の先生とご相談になるべきと思います。

矯正治療の結果、きちんと噛める状態とするには、上下の歯列幅のバランスが相対的に整っている必要がありますので、「上顎の歯列幅が下顎に対して狭い」といったような場合には歯列の拡大を要します。
噛み合わせに適切な範囲内では、歯列幅がある程度広めの方がスマイルの際の歯の見え方など華やかなイメージとなることが多いということはありますが、ご質問のように「歯列弓が狭い」というのは、必ずしも「笑ったときに両側に口内の影が見える状態」ということではなく、あくまで個々の患者さんに合わせた噛み合わせの問題のほうがまず治療として優先されるべきで、例えば、ハリウッドスマイルなどを目指すあまり不要な拡大をおこなって、そのために噛み合わせのバランスを損なう、というような本末転倒なことは避けなければなりません。

歯は「歯槽突起」という骨に生えていて、この歯槽突起の範囲内でしか歯を動かすことはできませんので床矯正であれワイヤーでの矯正であれ、歯の移動による歯列の拡大には限界があります。この限界を超えて拡大するには歯槽突起自体を拡大する必要があります。上顎であれば、成長期の子供なら急速拡大装置とか、成人の場合は手術で拡大することは手法としては可能です。しかし下顎の歯槽突起にはそのように拡大ができないこともあり、あくまで上下顎の相対的な歯列幅のバランスが良いことが最大優先となるわけです。

一般的には、叢生などの対応のため小臼歯抜歯とした場合などに歯列幅が狭くなりやすいとされているのですが、今回の治療では小臼歯抜歯をされていませんので、歯槽突起に対して歯が狭めに並んでいるとは考えにくいとも思います。噛み合わせを構成するうえで問題になる程歯列幅が狭いということでしたら、治療計画のなかで何かしら検討されていることと思うので、患者さんが感じていることと担当医の考えとに齟齬があるとよくありませんので、そういった部分も含め率直にお尋ねになってはいかがかと思います。

矯正治療を行ううえで、顔面骨格から歯の問題まで患者さんにより状況は異なるため、皆が同じ治療のしかたにはなりません。患者さんの不正咬合の状況によっては、優先順位の高い問題に対しては仕方なく多少犠牲となるような項目もありえるわけです。そういった点も含め全体のバランスも考慮しながら治療計画を立案するものと思いますので、今回のような疑問についても「可能かどうか」という点だけでなく「必要かどうか」「適切かどうか」という視点までも含めて担当医とお話し合いになってください。

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