めぐみさんの相談

カテゴリ:その他

セファロと顎機能検査の違いについて

※前回のご相談内容はこちらです。

顎関節症を伴う矯正の顎の検査について教えていただきたいです。

セファロで、顎のズレはわかるのでしょうか?

外科手術の時は、セファロだけではなく、顎機能検査(キャディアックス、ナノヘキサグラフ、K7など)をやるようですが、セファロ検査と顎機能検査の違いは何ですか?

噛み合わせが原因の顎のズレは、若ければ矯正で治るが、中高年は進行は止められるが、元には戻らないと聞いたのですが、そうなのですか?

読ませていただきました。

セファログラムは静的な検査です。顎機能検査は動的な検査になります。従って矯正の診断のメインはセファログラム(側面頭部X線規格写真)になります。これによって顎の前後的な位置関係や歯の傾斜角度を計測し、平均値と比較して判断します。

顎機能検査は動的な検査になります。矯正治療の補助的な検査と言う位置づけでになると思います。外科症例を保険で行う場合には必ず行う必要があります。

最後のご質問ですが、症例によって異なります。治る場合もありますし、治らない場合もあります。はっきりとしたアドバイスができずに申し訳ありません。

治療が成功する事を祈っています。
  • めぐみ(46歳 女性 会社員 )
  • 2017年12月13日16時45分
お返事いただき、ありがとうございました。
こんにちは。質問を読ませていただきました。

「セファロで、顎のズレはわかるのでしょうか」
の質問についてですが、セファロはレントゲンですので形態分析が出来ます。骨格的に変形、非対称があれば確認できます。しかし、顎のズレに関しては顎位(咬む位置)も考慮して診断しなければなりません。

「外科手術の時は、セファロだけではなく、顎機能検査(キャディアックス、ナノヘキサグラフ、K7など)をやるようですが、セファロ検査と顎機能検査の違いは何ですか」についてですが、前述のようにセファロはレントゲンで形態の分析が出来ます。顎機能検査は顎がどのように動くかどれまで動くかなどの関節の運動機能を検査するものです。

「噛み合わせが原因の顎のズレは、若ければ矯正で治るが、中高年は進行は止められるが、元には戻らないと聞いたのですが、そうなのですか? 」
 これは成長期かそうではないかの問題で、成長期に顎のズレを惹起するような噛み合わせを持っている人が治療せずにそのまま放置すると、顎のズレが顕著な成長をし骨格性の顎変形症になる可能性もあります。
 また、中高年であれば成長が無いので、それ以上成長による変形は起こりませんが、変形した骨格はそのままです。また、顎のズレがある場合、関節の変形(退行性変化)が起こる可能性は残ります。

  • めぐみ(46歳 女性 会社員 )
  • 2017年12月13日16時12分
お返事いただき、ありがとうございました。

似たような質問になってしまって、申し訳ないのですが、顎位のことについて教えていただきたいです。
顎のズレに関しては顎位も考慮して診断しなければならないとの事ですが、正しい顎位を調べるには、どのような検査をするのでしょうか?





拝見いたしました。

最初のご質問の件ですが、
キャディアックスを長年使用した経験があります。いい検査機器ですよ。
下顎の運動時の、下顎頭の中心を見つけるため、2つのピン等を使用し、下顎開口時に、下顎頭の運動の中心を自動で求めやすくしたソフトを使用します。

下顎頭の中心を見つけた後に、下顎の前後、左右、開閉口時の下顎頭の運動路の軌跡を記録します。

異常か正常かですが、回転量や、運動の軌跡に関節円板にぶつかったり、クリック音がした場所、左右差が違った運動だったり、雑音があったりした場所を見つけ出すことができます。

セファロは解剖学的に、それぞれの頭蓋骨から下顎骨、頸椎上部、軟組織の静止画像の形態をトレースし、ポイントを線で結び、その長さや、交わった角度を調べます。いくつかの平均的な角度と比べる分析を行います。
側面からのセファロからは、上顎前突や下顎前突等や、筋力の強弱等の分類が行えます。
正面からのセファロからは、主に顎偏位が読み取れます。
治療計画に役立てます。

次のご質問の
噛み合わせが原因の顎のズレは、若ければ矯正で治るが、中高年は進行は止められるが・・のことですが、

下顎を両手で触れてみて下さい。
下顎の骨を触れると思いますが、中高年の方の顎偏位で、正中から、下顎の関節までの長さが、すでに左右の長さが違ってきていますので、症例によって手術が必要になります。

お役にたてましたでしょうか?
少しでもお悩みが解決するよう、お祈りいたしております。
  • めぐみ(46歳 女性 会社員 )
  • 2017年12月13日16時29分
お返事いただき、ありがとうございました。

もうひとつ、キャディアックスの咀嚼と発音の測定について教えていただきたいです。

実は、二年前の歯科治療をきっかけに噛み合わせに違和感を感じるようになりました。開咬です。しゃべると奥歯がコツコツ当たるため、口の開き方や舌の使い方を変えて話すようになり、また、奥歯や顎関節に負担がかからないようにと、極力、柔らかいものをそっと食べています。

このように、喋り方や咀嚼の仕方が正常ではなくなってしまっていて、正しい測定ができますでしょうか?
以前、ネットで、「キャディアックスは、その人特有の咀嚼や発音をもとに測定をする」と見た気がし、今の状態で検査して大丈夫なのかと不安です。
2つ目の質問を拝見いたしました。

キャディアックスデータ採得に発音や咀嚼のしかたは、さほど心配ありませんよ。

それでは治療手順からお話ししますね。

色々医院により多少違いがありますが、まず

開口、奥歯の高さがない原因を聞いていますか?
智歯ではありませんか?全部抜いていますか?
開口の大きな原因は智歯であることが多いです。
智歯があれば、まず抜歯の選択を検討しましょう。

次に開口の程度ですが、
少さいなら圧下には取り外し式のプレートが有効です。矯正マルチループより、簡単ですし、生理的に理にかなった方法であることがわかっています。
大きいならセファロ結果から外科矯正の方がいいかどうかになります。

その後、矯正の後は、キャディアックスのデータ採得です。
咬合力が強いかどうかは、セフアロ分析からある程度わかります。
ブレキオと診断されていれば、セラミックはあきらめましょう。割れてきます。

*キャディアックスのデータは、矯正前のセットアップや矯正後の上額前歯の裏面、そ側方運動時の咬合面の修復に役立てるものです。顎や歯に優しい角度データーを咬合器という顎ロボットに再現させ、シミュレーションさせ、修復前の仮歯、そして本歯となります。ここのデータが一番大事。

これは、生理的な機能運動において、成人ともなると歯の形態再現に、矯正治療だけでは限界があるからです。

まとめ

キャディアックスの顎や歯に優しい角度データーは、上顎前歯の内斜面のアンテリアガイダンス、これは下顎前歯の切縁を滑走させる前方運動にとても大切な形態再現のためのデータになります。
側方運動時の上顎の歯の咬合面形態再現や調整湾曲にも大切なデータになります。

開口や反対咬合の方にはアテリアガイダンス、これがありません。
上顎前歯の内斜面のアンテリアガイダンス付与:顎を安定するキーポイント。

お役にたてましたでしょうか?頑張ってください。

  • めぐみ(46歳 女性 会社員 )
  • 2017年12月16日04時26分
お返事いただき、ありがとうございます。

キャディアックスデータに、発音や咀嚼の仕方は心配ないとの事、安心しました。
セファロでも、治療法、咬合力、顎のズレ等わかるが、それにプラスして、キャディアックスでは、顎や歯に優しい角度データがわかるという事なのですね。やってほしいのですが、県内には取り扱っている医院がほとんど無く、あっても外科手術に限るようで、可能なら県外も視野にと悩みます。

アンテリアガイダンスの事。私は、奥歯の少ししか噛みあっておらず、確かにアンテリアガイダンスは全くないかもしれません。自覚症状はなくとも、歯ぎしりをしていたらと、実は寝る前いつも憂鬱です。
治療を急ごうと思っても、矯正ともなると慌てて医院を探すわけにもいかず、せめて夜用のスプリントと思いましたが、かかりつけ医もなく、検査をせずにスプリントを作ると良くないと聞いたり、開咬が更にひどくなり外科手術しか選択肢がなくなったらと思うと、できずにおります。

開咬の治療法は、圧下が理にかなっているとの事。安心しました。マルチループなど、前歯をひっぱるのは、鼻の下が伸びそうで不安だったからです。相談した医院でプレートタイプのインプラント矯正をすすめられました。(SMAP?)やはり恐ろしく、できればスクリュータイプにできたらと願っています。

変な質問でしたのに、こんなに丁寧に、そして、わかりやすく教えていただき、本当に感謝しております。ありがとうございました。

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