矯正治療の痛みを和らげる6つの方法~痛みはいつまで続く?~

矯正治療を始めて、思った以上の痛みを感じたという話はよく耳にするもので、矯正治療を始めるときに不安を感じるかもしれません。矯正治療での痛みはどの程度なのか?耐えられるのか?など心配ですよね。
事前に矯正治療中に痛みを感じた時の対処法を本記事で確認してみてはいかがしょうか。たった今矯正治療中の痛みに悩んでいる方も6つの対処法が参考になれば嬉しいです。

公開日:2024/10/03

監修医師

歯科医師 古川雄亮先生

国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開

目次

  1. 矯正治療の痛みを和らげる方法6選
  2. 矯正治療の痛みが続く期間はどのくらい?
  3. まとめ

矯正治療の痛みを和らげる方法6選

矯正治療による痛みが小さくてもしんどいですよね。痛みがある場合は我慢せず、和らげる方法を試しましょう。

1.痛み止めを服用する

治療中の痛みを和らげる方法として、まず痛み止めを飲みましょう。矯正治療の痛みは数日が多く短期間であるため、痛みを感じる際は痛み止めを飲んでも問題ありません。
ですが、痛みが長引いて何日も痛み止めを飲むことはおすすめできません。常用薬のように飲み続けると胃腸に負担がかかり、歯が動きにくくなるなどの副作用が出る可能性があるためです。
痛みが何日も治まらない場合、すぐに歯科医師に相談しましょう。

2.矯正用ワックスを使う

矯正装置が歯肉や頬の粘膜に当たって、口内炎になり痛みの原因になることがあります。

矯正装置を「矯正用ワックス」で覆うことで物理的刺激を遮断し、痛みを防ぎます。飛び出たワイヤーなどにも効果的です。

使い方を間違えると矯正装置を壊してしまうこともあり得るので、担当の歯科医師と相談して取り入れてみましょう。

3.ソフトプレートを使う

歯の矯正による痛みは、歯と歯を噛み合わせて軽減される場合があり、ソフトプレートとよばれる器具を使う方法があります。

ソフトプレートは樹脂で作られた弾力性のある薄いプレートで、歯列に合わせて強く噛めるようU字型になっています。急に痛みが出たときにもソフトプレートを噛むことにより、痛みが和らぐかもしれません。

4.高周波治療を受ける

高い周波数の電波や音波を歯に当てます。高周波治療は細胞の新陳代謝が活性化し、医科で骨折した箇所に当てて治癒を促進する目的で使用されています。

矯正治療では、痛みが出る患部の血行を改善させて痛みを緩和し骨代謝を高めて歯の移動を早める効果が期待されます。

5.硬い食べ物は避ける

矯正治療中は、咀嚼(そしゃく)すると強い力が歯に加わります。痛みが出ている歯により強い痛みを感じる可能性が考えられます。

痛みが出る場合は硬い食べ物を避けて、軟らかい食べ物をメインにすると痛みが緩和されるでしょう。

6.カウンセリングを受ける

すぐに痛みを解決できる方法ではありませんが、痛みがある状態でカウンセリングを受けておくことも大切です。
痛みがある状態で検査や診断を受けることで、なぜ痛みがあるのかが分かり、痛みの対処が分かるかもしれません。

もしすぐには解決できなくても、相談できると思うだけで安心でき、痛みが緩和されることもあります。

矯正治療の痛みが続く期間はどのくらい?

矯正治療中の痛みが継続する期間には個人差がありますが、一般的に矯正装置を調整してから3日前後とされています。治療が進むに従って減少していくケースが大半で、治療後半は違和感があっても痛みがなくなることがほとんどです。

痛みが長く続く場合は我慢する必要はありませんので、歯科医師に相談しましょう。

まとめ

矯正治療による違和感や痛みを感じる人はとても多く、頬や唇の粘膜に当たって痛みが出て、最初は強いストレスを感じるかもしれません。

紹介した対処法は簡単ですが、痛みが軽減される可能性があるので痛みに悩んでいる場合はぜひ試してみましょう。痛みが心配な方は最初に歯科医師に伝えておき、矯正用ワックスを購入するなど検討すると良いでしょう。

対処法はあくまでも対処法です。何日も痛み止めを飲むような痛みが続く場合、すぐに歯科医師に相談してくださいね。