どうして口内炎ができるのか?原因を6つの種類別に紹介

「定期的に口内炎ができるから原因を知りたい」という方もいるのではないでしょうか。
口内炎ができると痛くて、物事に集中しにくくなりますよね。
集中できないと仕事や学業、家事などの日常生活に支障が出るでしょう。

そこで今回は口内炎の原因について、代表的な6つの種類毎に紹介します。
口内炎の原因を知って予防しましょう。

公開日:2024/05/20

監修医師

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開

目次

  1. 口内炎とは?
  2. 口内炎の種類と原因
  3. アフタ性口内炎
  4. カタル性口内炎
  5. ウイルス・細菌性口内炎
  6. カンジダ性口内炎
  7. ニコチン性口内炎
  8. アレルギー性口内炎
  9. まとめ

口内炎とは?

口内炎とは、唇、舌、頬、歯茎などの口腔粘膜におこる炎症の総称で、痛みを伴うのがほとんどです。食事でしみたり出血したりすることもあります。

口内炎は1週間~2週間で治まるのが一般的で、放っておいても自然に治ることが多いです。

口内炎の種類と原因

口内炎には代表的な6つの種類とその原因があります。それぞれどういった特徴や原因があるのかお伝えしていきます。

アフタ性口内炎

アフタ性口内炎とは典型的な口内炎で、円形で白っぽい潰瘍と強い痛みが特徴です。食べ物でしみやすく、治癒した跡は残りにくいなどの特徴もあります。

歯磨き粉の成分(ラウリル硫酸ナトリウム)・免疫力の低下・栄養不足・ストレス・疲れ・睡眠不足・生活習慣の乱れ・お口の中の不衛生、女性ホルモンバランスの乱れなどが主な原因です。

カタル性口内炎

カタル性口内炎とは外傷性の口内炎のことで、お口の中に傷がつくことで起こる口内炎です。赤く腫れたり食べ物でしみたりします。

頬の内側や舌を噛んだり、入れ歯や矯正装置が引っ掛かったりしてできた傷に細菌が繁殖して起こることが考えられています。

ウイルス・細菌性口内炎

ウィルス性・細菌性口内炎とはヘルペスや水痘、帯状疱疹などのウィルスまたは細菌感染により発症する口内炎のことです。高熱や発疹が出たり、リンパが腫れたりするのが特徴で、お口の中に複数の小さい水疱が形成されたあとに破れて、ただれや潰瘍などができる症状などが起こります。

ウィルス性・細菌性口内炎が再発した人と直接的な接触やものの共有などをすると、感染する可能性があります。一度感染すると抵抗力が弱まったときに再発することもあるので、注意しましょう。

カンジダ性口内炎

カンジダ性口内炎とは、お口の中で「カンジダ」というカビ(真菌)が過剰に増えて発症する口内炎のことです。お口の中に白いコケのようなものが見られ、ただれや痛みを伴い、剥がれた場合は出血が起こることも多いです。ほかにも舌のしびれや味覚の異常が起こる場合もあります。

お口の中のカンジダが増殖することで発症し、子供やお年寄り、病気の人など抵抗力の弱い人がかかりやすいです。ステロイド剤や抗生物質を長期間使用したり、お口の中が不衛生だったりすると起こる可能性があります。

ニコチン性口内炎

ニコチン性口内炎とは日常的にたばこを吸うことで起こる口内炎で、痛みは少なく食べ物でしみるのが特徴です。赤い発疹ができたあとにだんだん白っぽくなり、分厚くなったりします。

長く喫煙を続けた結果、お口の中が乾燥しやすくなりビタミンが消費され不足することが原因と考えられています。

アレルギー性口内炎

アレルギー性口内炎とは、アレルギー反応による口内炎のことで、食べ物や薬品、金属などがアレルギー反応を起こし、口内炎ができてしまいます。

まとめ

口内炎の原因は種類によってさまざまです。それぞれの症状に当てはまる原因にもとづき、対処していくのがいいでしょう。
口内炎の予防は、栄養バランスのいい食事と適度な睡眠・運動、規則正しい生活を心がけることで抵抗力を上げるのが効果的です。

また、口内炎が長引く場合は舌癌や白板症といった病気の可能性もあるので、早めに医療機関を受診しましょう。口内炎ができてしまったら刺激物を避けて規則正しい生活を心がけましょう!