ガミースマイルの原因は3つ!?あなたはどのタイプ?

笑ったときに歯茎が目立つような気がする。人より歯茎が見える範囲が広い気がする。

そんな歯茎が広く見える状態を「ガミースマイル」といいます。

ガミースマイルは病気ではなく、治療の必要もないとされています。
しかし、ガミースマイルがコンプレックスとなり人前で笑えない、口元を隠してしまう人も。

ガミースマイルになると考えられる原因は3つあり、原因によっては自分で治せるかもしれません。
あなたがどのタイプのガミースマイルかまずは確認してみませんか?

公開日:2021/07/05

監修医師

歯科医師 古川雄亮先生

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

笑ったときに歯茎が見えてしまうガミースマイル

■目次

  1. 歯茎が目立つガミースマイル
  2. ガミースマイルの原因は3つ
  3. ガミースマイルが原因で起こるデメリット
  4. まとめ

歯茎が目立つガミースマイル

ガミースマイルとは笑うと唇が上がり過ぎて歯茎が見えすぎてしまう

ガミースマイルとは、笑った時、口を「い」の形にした時に上顎の歯茎が見えすぎている状態(歯茎が広く見える状態)のことを言います。

歯茎(gum)が目立つ笑顔(smile)で「ガミースマイル」、また、唇が上がりすぎて歯茎が見えているという理由で「ハイリップ」などと呼ばれることもあります。

明確に決められているわけではありませんが、一般的には歯茎が3mm以上見えるとガミースマイルと判断されることが多いようです。
反対に、歯茎が1~2mm見えているのは正常ということですね。

ガミースマイルは可愛いと言われることもありますが、ガミースマイルをコンプレックスに感じる人もたくさんいるはず。

ガミースマイルで悩み、人前で笑うことが憂鬱になっている

ガミースマイルが気になって人前で笑うことをためらってしまう、口元を隠す癖が付くなどもよく耳にします。
人によっては常にマスクをして口元を隠している、なんてことも…。

ガミースマイルを治したい!と思ったときに、大きなポイントとなるのがガミースマイルの原因です。

どのタイプのガミースマイルかによって治療方法が異なることも。
原因によっては手軽に自分自身でガミースマイルを治すことができるかもしれませんよ。

まずはあなたのガミースマイルはどのタイプかを確認してみませんか?

ガミースマイルの原因は3つ

骨格や歯並びが原因

ガミースマイルの原因の一つは出っ歯

ガミースマイルの多くは、骨格や歯が原因であると言われています。

上顎の骨が縦に長い場合にガミースマイルになる傾向にあります。

また、上顎が下顎よりも大きく前に出ていたり、歯並びがいわゆる出っ歯になっていると、笑ったときに唇が歯に沿って上に持ち上がってしまうためガミースマイルになることもあります。

歯の大きさが原因

歯が生え揃わなかった、歯の大きさが小さい場合、歯茎が大きくなってしまっている場合もガミースマイルの原因

歯が生えきらず一部が歯茎に埋もれた状態だと歯茎が正常な位置まで退縮しないため、ガミースマイルの原因となります。

歯茎が何らかの理由で腫れている場合や、過剰に発達してしまい歯を覆っている場合も同じようにガミースマイルになってしまいます。

また、もともと歯の大きさが小さい場合は相対的に歯茎の範囲が広く見えるため、ガミースマイルに見えてしまうことがあるようです。

唇が原因

生まれつき上唇挙筋が発達していて唇が上に持ち上がり過ぎてしまう、人中が短い人も歯茎が見えやすくなってしまい、ガミースマイルの原因になります。

口の周りはたくさんの神経と筋肉で構成されています。
その中でも鼻の両脇あたりにある上唇挙筋(じょうしんきょきん)と呼ばれる筋肉が、上唇を上に持ち上げる働きに大きく関係しているのです。

上唇挙筋が発達しすぎると唇が上に持ち上がりすぎてしまうため、歯茎が見える範囲が広くなってしまいます。

そのほかに、生まれつき鼻の下から口までの距離(人中)が短いと歯茎が見えやすくなり、ガミースマイルになる傾向にあるようですね。


上記3つの原因のほかに、複数の原因があわさって起きるケースや、笑い方によるもの、幼少期の口唇裂によるものなどのケースもあります。

ガミースマイルは自分で治せる!?

ガミースマイルを改善する為に口角を上げることを意識している女性

ガミースマイルは自分で治すことはできないと言われています。
ガミースマイルを根本から治療するには、歯列矯正や外科矯正が欠かせません。

ですが、上記の3番目「唇が原因」の中の唇を引き上げる筋肉が強いケースでは、自分自身でガミースマイルを改善することができるかも。

ガミースマイルを改善するためには、口角を意識してみましょう。

口角を上に引き上げるように笑うと唇が上に引き上げられてしまいますが、上唇を上げすぎずに笑うことでガミースマイルが目立たなく笑うことができますよ。

ガミースマイルにならないように唇周りをほぐすトレーニングと笑顔を練習する女性

また、頬骨のあたり(女性でいうチークを入れる位置)を引き上げるように笑ったり、思いっきり笑うと頬の筋肉が上がり、それに伴って唇も上がってしまうので注意してみてくださいね。

鏡を見て練習し、ガミースマイルになる笑顔とならない笑顔を確認しておくことで、日頃からガミースマイルにならない笑顔を意識できるかもしれません。

ガミースマイルにならないような笑顔を身に付け、唇周りをほぐす簡単なトレーニングを取り入れてみてはいかがでしょうか。

用意するのはストローだけです。
とっても簡単なので、隙間時間に少しチャレンジしてみませんか?

ガミースマイルへの効果が期待できるトレーニングに使うストロー

1.口角を少し上げながらストローを軽く噛みます。

唇の力は抜いて、頬の力で「い」と発音するようなイメージで(頬骨のあたりに力は入れないようにしてくださいね)。

上唇がめくれ上がっていないかをチェックすると◎。(30秒×3セット)

2.上下の唇を内側に巻き込むようにし(リップを馴染ませる時のような感じ)、巻き込んだまま口角を上げるように横に引きます。

筋肉を鍛えることで自然に口角が上がるようになるかも。(30秒×3セット)

3.「2.」の形のままストローをくわえ、鼻の下を伸ばすように意識します。

このとき、ストローが水平になっていることを確認してくださいね。(30秒×3セット)

4.上唇は巻き込んだまま、下顎を少し前に出すようなイメージでストローを挟みます。

下唇だけが見えるような状態を維持します。(30秒×3セット)


残念ながら、骨格性や歯並び、歯の大きさが原因のガミースマイルは上記のようなトレーニングや意識した笑顔でも改善することは難しいでしょう。

軽度のガミースマイルであれば、上記のトレーニングで歯茎が多少は見えにくくなりますよ。

ガミースマイルが原因で起こるデメリット

ガミースマイルは見た目やお口の中の状態などにさまざまなデメリットを引き起こします。

ガミースマイルを放置した場合のデメリットについて詳しく見ていきましょう。

お口の中の状態が悪くなる

ガミースマイル(出っ歯)で口が閉じにくく、口腔内の環境が悪くなってしまっている

骨格や歯を原因としたガミースマイルは、いわゆる出っ歯です。
歯並びが綺麗な場合、上顎の歯全体が前に出ている出っ歯と言えるでしょう。

出っ歯はお口が閉じにくい状態であるため、口呼吸になったりお口が開いている時間が長くなり、お口の中が乾燥します。

乾燥したお口の中は細菌が繁殖しやすい環境となり、唾液の抗菌作用や汚れを洗い流す作用が薄れて虫歯になりやすくなったり、口臭が強くなることも。

ガミースマイル自体は病気ではありませんが、虫歯や歯周病になりやすくなってしまうのは大きなデメリットですね。

歯茎の色の変化

ガミースマイルの影響で歯茎が乾燥し、色素が沈着してしまい悩んでいる女性

上記でご紹介したように、ガミースマイルの方はお口の中が乾燥しやすい状態です。

唾液によって歯茎に着色しやすい成分が洗い流されなくなるほか、歯茎は乾燥しているとメラニン色素が沈着しやすくなるのです。

また、乾燥が歯茎に刺激を与え、歯茎が炎症を起こして赤くなることも。

コンプレックスになる

ガミースマイルで人前で笑って口元を見せることが辛くなってしまっている人

ガミースマイルの1番多いお悩みはやはり「見た目が気になること」でしょう。

ガミースマイルは可愛い、笑顔が素敵に見えるという意見がある一方で、ガミースマイルは気持ちが悪い、怖く感じるという意見もあるようです。

一度自分で気になってしまうと、周りの人もみんなガミースマイルをよくないと思っていると感じてしまい、ガミースマイルであることがバレないように口元を隠したり、笑えなくなってしまうことも。

常にストレスを感じている状態は辛いですね。

まとめ

歯茎が目立ってしまう「ガミースマイル」の原因には、骨格や歯、それに唇などさまざまな問題が考えられます。

ガミースマイルの治療は外科矯正や歯列矯正など大きな処置が必要だと記載されている記事も多く目にしますが、ガミースマイルの治療方法はさまざまです。

まずは一度歯科医院でガミースマイルの治療方法を相談されてみてはいかがでしょうか。

専門の医師の診断を受けることで、治療の選択肢が広がるかもしれませんよ。

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