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Step2 ”歯並び”を悪くする生活習慣 「現代の食生活」
現代、私たちの食卓に出てくるものは、口あたりよくやわらかなものがほとんどです。特に子供たちの好物はカレー、ハンバーグ、オムレツ、スパゲティなど、どれもあまり咬まなくても食べられるような物ばかり。そんな物ばかり食べていれば、顎の成長はスムーズには行われず、華奢で小さめの顎ができてしまいます。
小さめの顎と聞くと良いことのように聞こえるかもしれませんが、永久歯が生える際にアゴが小さすぎると歯が並びきれず、場所が足りなくて横にはみ出て、デコボコの歯並びとなってしまいます。最近の子供たちには、このような混み合った歯並びの子が非常に増えています。
また、顎を動かす筋肉の成長も当然不完全となり、本来の機能を発揮できず、不自然なバランスの中で働かざるを得なくなります。
アゴの発達についてもう少し詳しく紹介して帰ります。
アゴの発達
歯とアゴは年齢によって、順次発達をしています。まず生後6ヶ月ごろに乳歯が生え始め、生後2歳半くらいで乳歯20本はほぼ生えそろい、U字型のアーチを形成します。上の前歯が下の前歯より少し出ていて、上の奥歯は下の奥歯より少し頬側に生えた状態で咬みあっています。この時期を乳歯列期と言います。4歳から5歳頃には、顎が大きく発達して前歯には隙間が生じ、歯がばらついた状態となり、永久歯が生えてくるスペースが確保されます。6歳頃になると、乳歯の後ろ側に6歳臼歯が生えてきます。そして歯の咬みあう刺激を受け、アゴはさらに発達し、次の永久歯の生えてくるスペースが確保される事となります。乳歯と永久歯が混在するこの時期を混合歯列期と言います。
永久歯も乳歯同様に上の前歯は前に、犬歯は斜め前に、6歳臼歯は頬側にというように、上の歯は外側に向かって伸び、アーチ型を形成していきます。この頃には、6歳臼歯より前側の奥歯が、乳歯から永久歯に生え変わりが始まります。この時期を側方歯群交換期と言います。12歳頃までには最後の永久歯となる第二大臼歯が生えそろいます。14歳頃になると永久歯の歯根部分も完成し、永久歯の歯並びが完成します。これを永久歯列期と言います。上顎の骨の成長はここで終了になりますが、下顎の骨はその後も手足の骨と同様に、身長が伸びる成長期に成長して大きくなります。