監修医師
歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。
カリエスリスク検査(虫歯検査)は、虫歯ができやすい人を調べることのできる検査です。自分のタイプを知って、矯正治療中の虫歯予防に役立ててみませんか?
公開日:2020/08/28 更新日:2021/11/17
歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。
目次
カリエスリスク検査で自分のタイプを知って、矯正治療中も虫歯予防!
ハミガキをあまりしていないのに虫歯ができない人、周りにいませんか?
逆に、自分では頑張ってハミガキしているつもりでもなぜか虫歯ができてしまう人、いませんか?実は、「虫歯ができやすい人」と「できにくい人」がいるんです。この虫歯のできやすさを「カリエスリスク」といいます。カリエスリスクは15分ほどの簡単な検査で調べることができ、0~24のスコアで測定されます。
検査では、1日の飲食回数やフッ素の使用状況、唾液の量と成分、口の中の虫歯菌の数など全8項目をチェックしていきます。カリエスリスクは、通常6~7以下のスコアだと、新しく虫歯ができることがほとんどないとされています。自分のスコアを知ることで、自分に合った虫歯予防対策(カリエスリスクを下げる方法)が見つかります。
一度の検査で歯の将来が大きく変わるかもしれません。虫歯の予防は自分の歯で一生噛むために非常に大切です。カリエスリスク検査を受けて、毎日使う大切な歯を守っていきましょう。
カリエスリスク検査による比較
これから、2人のカリエスリスク検査結果のデータをご紹介します。2人とも、20代後半ですが、ひとりは虫歯治療で抜髄(神経を抜く)した歯が6本、歯を削って修復した歯が16本ある「虫歯ができやすい人」。もうひとりは、これまで虫歯経験がない「カリエスフリー」の方です。
2人の検査項目それぞれのスコア(数値)の違いを比較してみましょう。なお、検査は「BML社」のカリエスリスク検査キットにて測定されたたものです。
まず、これまで虫歯治療で抜髄した歯が6本、修復した歯が16本ある、「虫歯ができやすい人」のスコアです。唾液の量や、唾液のpH値(酸性度やアルカリ度を示す数値。表の「6.2以下」は酸性が強い)等の各項目でスコアが加算され、総合スコアは15。虫歯のできやすい「ハイリスク」の傾向が明らかになっています。
下の表は今まで虫歯になったことがない「カリエスフリー」の方の検査結果です。虫歯を予防するフッ素の塗布は行っていませんでしたが、プラーク(歯垢)の量や、唾液のpH値など、ほとんどの検査項目での評価が「ノーリスク」でした。総合スコアは4で、虫歯になるリスクが低い方ということが明らかになりました。
カリエスリスク検査では、お口の中の虫歯菌の量や、唾液の量やpH値などがわかるため、虫歯や歯周病を予防するための適切な口腔ケアのプランを立てる大きな参考となります。
そのため歯科医院でカリエスリスク検査を受けた後、歯科医師または歯科衛生士から一人ひとりにあった口腔ケアを指導してもらうことで、虫歯や歯周病のリスクを減らすことができます。