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動的治療が12ヵ月で終了した出っ歯と凸凹の治療例/13歳・女性
はじめに:患者さんのお口の中の状態は人によって違います。ご自身と似た症例を御覧頂き、治療を検討する際のご参考として治療前・治療後の症例を紹介いたします。
出っ歯と歯の凸凹が気になり矯正歯科に来院
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患者様 : Yさん 13歳 女性 中学生
症状 : 出っ歯(上顎前突出)と歯の凸凹(叢生)
抜歯 : 4本
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中学生のYさんは歯のデコボコ(叢生)が気になって矯正歯科に訪れたそうです。 日本人は顎の骨が小さい場合が多く、また歯が大きすぎて、全部収まりきらない人もいるそうです。その結果、出っ歯になったり歯がデコボコになったりしてしまう人もいます。さらに収まりきらないと、外側に出た歯のせいで口元が出て見える人もいます。
カウンセリング~治療計画 (抜歯と非抜歯の選択)
治療前の説明で、2つの治療方法を提案しました。1つは抜歯(歯を抜く事)をせずに歯全体をきれいに並べていく方法です。健康な歯を抜かなくてもいいというメリットがあります。1本でも多くの自分の歯を大切にしていきたいなら、歯を抜かないのも1つの方法です。
もう1つは抜歯して歯を並べる方法です。
歯並びによって突き出て見える口元を奥に引っ込めるためには、今回の症例の場合は抜歯をして治療することが望ましいです。Yさんは、当初は歯を抜くことに抵抗があったようですが、それぞれの治療方法による仕上がりの違いやメリット・デメリットをお話し、最終的に抜歯した治療を選択しました。歯を動かすと同時に口元を引っ込めたかったので抜歯を選び、できるだけ早く装置を終わらせるために表側の装置で治療をスタートしました。
治療方針は、このように患者さんの目指すゴールによって決めていただいています。
治療経過 (抜歯~表側矯正装置装着)
治療前
顎の骨が小さく、歯が納まりきっていないためこのような凸凹の歯並びになっています。
上下左右の4番目の歯(小臼歯)を抜歯し、治療をしていきます。
治療中 3カ月後
右の写真を見ると、八重歯がかなり動いているのがわかります。抜歯による傷の治りと、スペースを利用しているので、このあたりもスムーズに治療が進みます。
治療中 6カ月後
真ん中の写真を見るともう抜歯した後はほとんど埋まっているのがわかります。また、下の犬歯がキレイに収まってきましたね。この時点で凸凹はほとんどなくなっています。
治療中 9カ月後
抜歯のあとがわからなくなりました。上下についていたコイル(バネ)も外れ、後は微調整です。
治療後 12カ月後
治療をはじめてから1年後、装置が外れました。
治療前と治療後の口元を比較
写真はYさんの治療前と治療後の口元の写真です。治療前よりお顔のラインがシャープな印象に見えます。このように、矯正治療をする上で求められるのは歯並びだけではありません。治療の際は、担当医とよく相談して自分に合った治療方法を選択することが望ましいです。
※治療方法・治療結果は、患者様によって個人差があります。
治療前
治療後